本番前日であるが、今日クラスの生徒からある映画を紹介された。


1968年に当時のロシア、ソヴィエトで制作された短編アニメ、「Glass Harmonica」。


最初はグラスハープを想起したが、そうではなく、「ガラスのハーモニカ」という意味だと思われる。


内容は冒頭にロシア語(英訳付き)で必要最低限の説明だけがあり、あとはセリフなどは一切なくアニメーションと音楽のみで進行するので、我々も見ることができる。


とにかくシュールなのだが、不思議に引き込まれてしまう。

当時のソヴィエトを皮肉った内容に感じるし、事実ソヴィエトでは上映が当時禁じられていたという。

当時はブレジネフ政権だったが、もしスターリン政権だったらフルジャノフスキー監督は即刻粛清されていたのではないだろうかと思ってしまう。



そしてこのフィルムの命となる音楽を担当しているのが、ドイツ系ユダヤ人でソヴィエトの作曲家、アルフレート・シュニトケ(1934-1998)である。


このシュニトケについてはいつか語りたいところだが、僕は毎年クリスマスには彼の「きよしこの夜」を聴いて過ごすことにしている。


同じくソヴィエトの作曲家で交響曲を15番まで突き抜けたショスタコーヴィチ先輩のようにはいかず、交響曲9番に呪いを覆すことができなかった1人。