夜は名古屋音楽大学でラージアンサンブル。


だいたい月1回担当が回ってくるが、12月のコンサートまで考えるとそんなに回数はないので、1回1回が貴重になる。


僕の担当はプッチーニ作曲のオペラ「トゥーランドット」のハイライト。


舞台は中国、伝説の時代の北京、紫禁城という設定。


紫禁城は明(1368〜1644)の時代の皇帝、永楽帝により1406年に南京から北京へ遷都したと同時に建築が始まり、1421年に完成している。


また、このトゥーランドットは1710年頃に出版されたフランソワ・ド・ラ・クロワの「千一日物語」に収録される「カラフ王子と中国の王女の物語」が元ネタとなっている。


戦で敗れて命からがら北京に流れ着いた王子の父の名が「ティムール」であることも、イランあたりを制圧していたティムール帝国(1370〜1507)を連想させ、明代と重なる。


作品中に現れるコミカルな「ピン・ポン・パン」の3人は官僚であり、おそらく宦官であろう。


宦官が最も栄えた時期も明の時代であることから、僕の読みではこの物語の伝説の時代は明か…。

浅はかではあろうが…。


今日は90分、ストーリーと音楽を重ねながら、みんなでプッチーニの美しく、逞しく、切ない音楽を体感した。