今日は名古屋音楽大学、今年度1回目のオープンキャンパス。
ワンポイントレッスンにご指名があったということで、初めて伺った。
キャンパス内は多くの高校生で賑わっていた。
短い時間だったがレッスンを共にした高校生は、サクソフォン専攻希望ではないのだが、吹奏楽部でサクソフォンを吹いていて、僕にアンサンブルコンテストを審査してもらったことがあるという。
話を聞いて鮮烈に記憶が蘇った。
今年の2月だったか、ある高校のサクソフォン四重奏の順番になると、ステージには3人しか現れなかった。
この時期はインフルエンザなどが流行ってよくあることではある。
審査前に吹奏楽連盟から「人数が少なくてもそのまま審査してほしい」と説明をいただくことも多い。
やはり1人減ると印象も大きく違ってしまうものだが、その高校の演奏は1人いないことをほとんど感じさせないものだった。
マスランカのマウンテンロードはスコアが頭にこびりついているが、いないはずのパートがちゃんと聴こえてくるのだ。
病欠というのは直前に決定することなので、この高校の大変な苦労や大いなる工夫は痛切に察せられる。
そして何より病欠してしまって仲間に迷惑をかけたと感じているであろう本人こそ1番辛い思いをしている中、なんとか3人でも予選を突破しようという熱い気持ちにこちらも胸が熱くなったのだ。
その楽譜を作りソプラノを吹いた高校生が、今日僕に会いにきてくれたのは本当に嬉しかった。
名古屋音楽大学のオープンキャンパスを通じて、素晴らしい出会いをいただいた。