リサイタルの東京公演が終演した。
足元の悪い中、ご来場くださった方々には心から感謝しかない。
昨日ローマ三部作を演奏されお疲れだろう名古屋フィルの大久保成美さんと寺島陽介さんは、今日も本物を見せて下さり、それだけで我々は演奏中にも磨かれていく。
雲井先生はお会いする度、音を聴かせて頂く度にその音も音楽も深みを増し異次元の世界をさらに進んでいく。
自分もいつまでも背中を見せ続けられるような存在でありたいと強く感じると共に、背中を見ることができるということは全く当たり前ではないと今の幸せを噛み締めた。
そして最後まで付き合ってくれたHYMN CHOIRのメンバーには敬意を込めて感謝申し上げたい。
打ち上げで松下洋くんが、「堀江さんから雲井先生を感じ、ヒム・クワイアからは堀江さんを感じた」という言葉が心に刺さった。
当日スタッフをして下さった明和高校卒業生をはじめとする東京音大の学生さん方も、撤収ギリギリまで作業していただき、ステマネの佐々木さんとは特に色々な情報交換もでき、有意義な時間もいただいた。
昨年9月のリサイタルの再演とはいえ、準備はまた1からだった。
正直、僕なんかがそんなに頑張る需要などあるのだろうかと心折れそうになる瞬間もあったが、終えられてみて、聴いて下さった方々とお話をする中で、あまり東京では聴けない世界観を体現できたのかもという自負くらいは持っていいのかもしれないと烏滸がましくも少し感じさせてもらった。
それにしても写真がない。
みんなゲネプロから本番まで必死で、写真など撮っている余裕はなかった。
それで良いと思う。
スタッフをしてくれた稲垣さんが撮ってくれていた貴重な写真。
本当に素敵なホールだった。