名フィル定期、初日終了。


愛知県芸術劇場コンサートホールが改修工事ということで、市民会館での定期。


市民会館は舞台裏からステージの音が生々しく聴こえるため、降りてるときはオーケストラの音をかなり近くで体感できるのはメリットだ。


前半は名フィル4代目コンポーザー・イン・レジデント小出稚子さんの新曲「リヴァーサイド」、そして小曽根真さんの自作自演ピアノコンチェルトを堪能。


小出さんのリヴァーはなんと「三途の川」。

この三途の川がオーケストラからリアルに迫ってきて、臨場感があるのだ。

オーケストラからこんな音を紡ぎ出せるなんて、19世紀以前の作曲家が聴いたら腰を抜かすだろう。


小曽根さんのコンチェルト「もがみ」は、本当に様々なスタイルの音楽が凝縮されている。

2楽章は山形の最上川に纏わる悲しい歴史が音楽になっていて、まるで映像のない映画のように音楽がその悲しさを具に表出していて涙なくしては聴けない。


後半は20世紀前半に生まれた作曲家たちによるオーケストラ作品。

本当にいい曲ばかりで、日本人であることを誇りに思う。


コンサート前には打楽器窪田氏のロビーコンサート。

小出氏の「花町ギミック」。