名古屋フィルのリハーサルが始まっている。
指揮は音楽監督の川瀬賢太郎氏。
小山清茂氏の「管弦楽のための木挽歌」は、山の中で木挽をする職人が何気なく奏でた歌(テーマ:チェロ独奏)が山を出て村に広がり、「盆踊り」となる。
テナーサクソフォンはその「盆踊り」でのソロが最初の仕事になる。
本格的な日本の「盆踊り」を本気で演奏することは生まれて初めてで、小さな頃夏祭りで適当に踊っていたのとはまるで違った、「正しいノリ」が必要になる。
楽譜には「non vib.」とあるため、ヴィブラートで誤魔化すことのない真っ直ぐな音も求められている。
何度も吹いていると、日本人の血なのか収まりが良い「正しい歌」が見えてくる気がするが、まだノリきれてないように感じる。
名手たちのお囃子に混ざっていくことを楽しみながら、小山清茂氏の見事なストーリーを紡いでいくことに寄り添いたい。