現存する世界最古の写真と言われる、「ル・グラの窓からの眺め」。
ニエプスというフランスの発明家によって、1827年に撮影されたと言われている。
1827年。
ベートーヴェンが没した年である。
なぜこんなしょうもない窓からの眺めなど撮ったのか。
ベートーヴェンをなぜ撮らなかったのかとニエプスに問いたいところだ。
しかしこの当時の技術では、写真が感光して焼き付くまでに(この日本語が正しいかも不確かだが)、8〜10時間かかったということだ。
「ベートーヴェンさん、写真撮るんで8時間そのままで。」とは誰も言えまい。
絶対に動かぬ絵を撮らねばならないので、窓からの眺めをチョイスしたのは正しい。
ちなみに日本で初めて写真が撮られたのは1857年、薩摩藩主の島津斉彬と言われている。
大政奉還の10年前。

