大ファンの京都大学教授、岡田暁生先生のオンライン講座を受講することができた。


岡田さんの本は、おそらく10冊近くは読んでいると思うが、とにかく内容が興味深くて面白く勉強になる。


一昨年発売された「音楽の危機」は、この世の情勢に一石を投じる名著で、僕は音楽史でこの本をベースに1時間の授業を組み立てた。


いつか岡田先生の授業が受けたくて、京都大学の科目履修生になれないか本気で考えたこともあるが(今もまだ諦めていない)、このような形で短い時間だが先生の感性に触れられたことは僕にとっては大きく、得難い経験だった。


京都大学卒業生で現在お茶の水女子大学で教鞭をとられる浅井佑太さんとの合同の講義で、浅井さんの着眼点や講義の進め方もとても勉強になった。


タイトルは「大作曲家はどうやって名曲を作ったか〜草稿研究が教えてくれるもの〜」だったが、作曲家が書いたスケッチを見て、「これが♯なのかナチュラルなのかと一日中悩む学徒時代に戻りたい」という感想に対して、若い浅井さんの「僕は戻りたくない」という対比が面白かった。


無我夢中で勉強だけに没頭できる時代は、人生においてとても貴重な時間なのだ。


先日の浦久俊彦さんとの出会いといい、いつか会いたいと思っていた人たちにこのひと月で2人も会えてしまった。



この講義のことは、京都大学に通われるアマチュアサクソフォン奏者の方にわざわざご連絡を頂いた。


自分の好きなことやしたいことは、周囲に話しておくものだと思った。


香田さんに心から感謝申し上げる。