英語でドレミファソラシドはCDEFGABC。
しかしドイツ語ではCDEFGAHCとなる。
なぜ「シ」の音が、BではなくHなのか。
そして件のBは、シ♭を表す。
英語ではB♭。
これは多くの方の素朴な疑問なのではないだろうか。
これは意外に「事実は小説よりも奇なり」とも言いたくなる説が濃厚だという。
まず、シの音は元々はBだったのだが、ファとシが同時に奏される時は、三全音という悪魔の音程と呼ばれる不安定な響きがするため、シの音はやや低く歌われたらしい。
この「やや低く」歌われるための記号として、丸い「b」の記号を書いたという。
察しの良い方は閃いたかもしれないが、これはフラット♭の元となる。
そして、そのままの音程で歌われる時には、「b」を角張った形で記号にしたという。
これはナチュラルの元だ。
そしてさらに高く歌う時にはこのナチュラルの記号の棒を伸ばした、♯が使われるようになった。
ここまでは変化記号の歴史になるが、なんとここからが波乱の展開。
このナチュラルを表す角張った「b」、これが、ある時印刷の都合で下半分が切れたというのだ。
それが「h」の始まりだという。
ほんまかいな…!!