べダールという人が作った、「ファンタジー」という曲がある。
B♭管のソプラノサックス又はテナーサックスとピアノのために書かれた小品。
中高生のソロコンテストなどで、上級者が選択する曲としても人気だ。
急、緩、急とお約束の構成で、中間部にはメランコリックと指定される甘いメロディが挟まれる。
このメランコリックなメロディは、どう聴いてもフレンチポップス、シャンソンなのだ。
エディット・ピアフの歌声が聴こえてくる。
今日レッスンしていた高校生達はもちろんシャンソンもピアフも知らない。
なので、休憩の時にピアフの「愛の讃歌」や「枯葉」をYouTubeで聴いてもらった。
休憩を終えて演奏に戻ってもらうと、まるで音も表現も変化している。
引き出しの中にシャンソンが保存された瞬間だった。
ありがとうマドモワゼル。