マルセル・ミュールの弟子で、演奏、教育、レパートリー拡充、教則本執筆、そして自身の名を冠したコンクール開催など、超精力的な活動を若かりし頃から続けているジャン=マリー・ロンデックス。
マルセル・ミュール・サクソフォン四重奏団の最後期のメンバーとして活躍し、今もなおサックス学習のバイエル的なエチュードを始め、独奏や四重奏のレパートリーが愛されるギー・ラクール。
アメリカからフランスに留学し、マルセル・ミュールの薫陶を受け、アメリカのサクソフォン文化を支え続けた功労者、ミスターアメリカンサクソフォン、ユージン・ルソー。
この3人は皆1932年生まれだった。
濃い。
その他、ピアニストのフジコ・ヘミング、日本人初の国際コンクール入賞者で錚々たるピアニストを生み出したピアニスト、指導者の田中希代子、言わずと知れた指揮者の山本直純、岩城宏之、ソヴィエトの作曲家シチェドリン、吹奏楽作品が有名で世界的にファンも多い作曲家J.B.チャンス、C.T.スミス、作家の石原慎太郎や、クレイジーキャッツにもいたサックス奏者、安田伸も同い年だ。
濃い。
ちなみに歴史的には、満洲国が建国され、チャップリンが来日した翌日に五・一五事件で総理大臣犬養毅が殺害され、ドイツ選挙でナチス党が圧勝し、アメリカでルーズベルトが大統領になった年。
戦後の世界の文化を支えた人たちが生まれた年なのかもしれない。
