全員が登校してくることは新鮮なはずなのに、二日目にして、非日常だった数ヶ月の日々を遠く感じてしまうのが不思議でならない。
これが油断ということなのかもしれない。
全てのレッスンを終えてドアノブやスイッチなどの除菌を行いながら、とても滑稽なことをしている気さえしてしまう。
これが油断ということなのだろう。
帰り際にスマホを開くと、東京で新たな感染者が30人とある。
日常に包まれると錯覚してしまうが、世の中が急に好転したわけではない。
慎重に、落ち着いて、油断せず、進化する。
今日ある県の吹奏楽連盟から電話があり、審査を依頼されていたコンクールの中止が決定したと言う謝罪だった。
ニュースで知っていたし既にそのつもりだったので全く驚かなかったし、逆にやると言われた方が仰天したかもしれないが、非常に丁寧で詳細な連絡を頂き恐縮してしまった。
わかり切っていたことでも、こう言うコミュニケーションは心が温かくなる。
コンサートの中止のニュースも相変わらずだが、少しずつ、コンサートの再開の話なども耳に入るようにもなってきた。
日常を守れるかは、人任せにしていてはならない。