一部の方はご存知かと思うが、私はシュタイベルトの「モスクワの破壊」の校訂譜を出版することを夢見ている。

それは、気になって色々調べたり資料を集めているうちに、「もっと読みやすい楽譜が欲しい」と思ったことがきっかけだ。

この曲には18世紀の出版譜しか存在しないため、現代とは記譜のルールが違う部分があったり、確実性に欠ける部分が多いのだ。


元々楽譜を見るのが好きな私は、この曲との出会いの前から、校訂者という仕事に何となく憧れはあったが、知識が少ない私には無理だと思っていた。

しかし今、研究者としての活動をし始め、その活動をしていく中で校訂譜を出版するということを、現実的に夢見ている。


もちろん、大好きなバッハの校訂譜も出版したい。

バッハの校訂譜なんて、とてもハードルが高い。

弾くだけでも怖いし、実際に校訂譜に対しての批判意見を聞いたこともある。

しかし、演奏×調律×研究×指導という4つの仕事をしている私だからこそ書ける校訂があるのではないだろうか、と考え始めたのだ。


やるなら、今全曲プロジェクトで取り組んでいる小プレリュードからがいいだろう。

モスクワの破壊という大曲の前に、小プレリュード1曲ずつ(1〜2ページで収まる曲がほとんど)校訂を発表していけば、私の勉強にもなり、一曲ずつ購入したい人(どれくらいいるか分からないが)のニーズにも応えられるかもしれない。

それを経た上で大曲に取り組むのが、本来の校訂者としての正しい順序な気がする。

もちろん今すぐ発表できるわけではないが、いつかは必ずするので、待っていてほしい。