復活節(イースター)第1日 | J.A.Ludwig(山田康弘)のブログ

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この名は、尊敬する3人の音楽家からお借りしました。

 ルターは、クリスマス、ペンテコステ等、重要な祝日のためのコラールを作曲、或いは改作しているにもかかわらず、最も重要視した受難節のためには書いていない。これは、自ら作曲した復活節のためのコラール「キリストは死の縄目につきたまえり」にその役割を半分負わせているためと考えられる。歌詞を見れば明らかなように、前半が受難、後半が復活の喜びを表している。このコラールによるカンタータBWV4は、それを古色蒼然とした色調のなかで、全曲に亘って表現していると言える。トランペットが用いられる「天は笑い、地は歓呼す」BWV31や復活節オラトリオBWV249も、明るさは控えめな印象がある。そう言えば、オルガン小曲集の復活節のためのコラール編曲もスカッと明るい曲が殆ど無い。晩年に至って書いたロ短調ミサ曲では、受難と復活が鮮やかなコントラストを以って描かれている。