メカニックとテクニックは違う！の続編（というか結論）(^o^)

今日はここ数日の大雨そのほかの危険！なお天気が一時お休みとなり、

首里・アルテ赤田カフェに「赤田カフェピアノの日」にいって、皆でユンタク＆お茶、ピアノを楽しむ、の時間を過ごしてきました(^o^)

毎月第3土曜日午後のお楽しみ！！です。

7月もありますよ～～。

♪♪♪♪

ということで（どういうことで？）ブログ続き。

タイトルにあります、「メカニックとテクニックは違う」のお話の結論。

昨今、動画サイトをにぎわせている、日本国内のストリートピアノを弾いている動画をアップして「バズらせて」いる方々がいます（なんでも昨今は「ストリートピアニスト」とか「フリースタイルピアニスト」とかいう肩書を名乗っている人もいるらしい…。そういう人が大きなコンサートホールで個人リサイタルなんかもやっているそうな…。そういう方がたは大抵、本名を名乗っていません。ハンドルネームやニックネームで「登場」されています。私的には、コンサートホールでリサイタルまでやるのなら、また、人様からお金をいただいて演奏を聴いてもらうなら、まず！「本名を名乗って勝負せい！」と思っています。本名が名乗れないのは演奏に自信がないからに違いありません、と言われても仕方ないです）。

そしてその動画のタイトルは大抵「○○のストピで○○を弾いたら周囲が驚愕！黒山の人だかりに！」とか「神降臨！神回！○○ストピで○○を弾いたら」というようなタイトルです。で、周囲は何に「あっと」言っているかと言いたいのかというと、

「目にもとまらぬ速さで指が鍵盤上を走る」「難曲○○をガンガン弾いて見せる」ことに、「あっと言っている」のを、ご本人は悦に入っているわけです。

しかし！！ここで「メカニックとテクニックは違う」論があります。

そうです。周囲がみて、アッといっているのは、メカニックな指や手の動きにアッと言っているので、その曲自体の素晴らしさとか味わいとかに「あっと」言っている、うっとりみている、逆にスマホで撮影してくる、とかではないのです。

前回のブログでも書いたように、いわばチェルニー40番練習曲＝両手のメカニックなトレーニング＝の世界です。指が早く動き、目にも止まらぬ速さで、弾いているところを見せたいのであれば、メカニックなトレーニングに特化したエチュード＝いわばチェルニーを弾いて見せているようなものなのです。

では？

ピアノにおけるテクニックとは！！？？

そうです！前回のブログでご紹介した、マリアジョアンピリスさんのショパンノクターンの動画、ご覧になりましたか？あの演奏こそが、優れた、素晴らしい！

世にひとつしかない、ショパンの表現においては他を寄せ付けない！！

クラシックピアノにおけるテクニック！なのです（きっぱり）。※優れたショパニストは世界中にたくさんおります。たとえばホロビッツのショパンノクターンには名演が数えきれないぐらいあります。ホロビッツのテクニックはすごいですよ・・・と書き出したら、それだけで1年ぐらい毎日ブログ更新しないといけないので書きませんが‥。最近の若いピアニストで言えば、藤田真央さんのモーツァルトはもう極上！の素晴らしさですし、私が直接この耳で聴いた、反田恭平さんや小林愛実さんも素晴らしかった。こういう方たちは、メカニックなんて身についているのは当然、そんなの大前提で、テクニックはそのさらに上に必要な課題です。

つまり！クラシックピアノを演奏し、周囲を「あっ」とか「スゴイ」とか言わせたいのなら、指が速い遅いではないのです。難曲を弾けるかでもない。

いかに作曲者の世界を卓越した表現で伝えるか！

ここにこそクラシックピアノのテクニック＝真髄があるのです。

指がいくら自由に速く回ったって、ショパンを体現してなければ、そんなのなんの価値もありません。

メカニックを見せつけて悦に入っているのはつまり！

曲芸師と同じなのです！

ま～これはその人がどれだけ真摯にクラシックピアノ、クラシック音楽と向き合っているのか、学ぼうとしているのか、身につけるために努力＝勉強しているのか、にかかわることですから、

曲芸を見せて周囲が沸いて、悦に入っているような人は、そのようにしか教えられなかった指導者にも、大きな問題があります。

あああ～、こんなことを人前でさせるために、時間とお金をかけて教え、あるいはならってきたのかな～と、ガッカリです。

メカニック＝テクニックと教えている指導者がいたら、あるいは学ぶ側がそれを混同して理解していたら、だれかただしてあげてください！！

と、強く訴えます。

以上、メカニックとテクニックの違い、に関する私見でした。