先日、Eテレ「クラシックTV」を見ていたら、フランツ・リストを取り上げていました。リストは「ラカンパネラ」や「鬼火」「マゼッパ」など超絶技巧を駆使した練習曲を数々作曲した、19世紀を代表する「ヴィルオトーソ」でしたが、そのリスト自身が残した言葉=文章に、ブログタイトルにある内容のことを知りました。

これはぜひ、現代のピアノに親しむ若い世代を中心に、また大人の愛好者の方々にも

知っていただきたい!と思いました。

散々当ブログでも書いているように

「ピアノが弾ける」ことは「技巧を施した、難曲、大曲を弾けること」なのではない!!

「超絶技巧の難しい!派手派手な曲を演奏してこそピアニスト」なのではない!!

ということを、なんと元祖超絶技巧、ともいえるリスト自身も述べていたのです。

(バリバリ弾いて「どんなもんだい」などと悦に入っている人、そういう動画をアップして喜んでいる人、要!!要!注意ですよ!!あなたのことです! それから中高年の人でも、バリバリ弾くこと=ピアノが弾けると言うことだ、と思い込んでいる人も、要!注意です!)

パガニーニが1840年に亡くなったとき、リストが8月23日のガゼット・ミュジカル誌に寄せた、「パガニーニ、彼の死に際して」という追悼文があります。

※パガニーニ=ニコロ・パガニーニ、イタリアのバイオリンの名手。

以下を参照。👇

 

1人のアート作品のようです

「鍵盤の魔術師」と呼ばれたフランツ・リスト。

👇ニコロ・パガニーニ。あまりの超絶技巧ぶりに「悪魔に魂を売ったバイオリニスト」と呼ばれました。出典Wikipedia。

1人、バイオリンの画像のようです

この文章からは、芸術家パガニーニに対して、リストが冷静な評価を下していたことが読みとれます。

 「天才とは、人間の魂に神の存在を啓示する力です。芸術を、おのれの利益や不毛な名声のために似つかわしい手段としてではなく、人間をひとつに結びつける、ひとつの共感できる力としてみなすこと、それこそが、芸術家に課された課題なのです。未来の芸術家が、自己中心的でうぬぼれた役を喜んで放棄すべきことを願って止みません。パガニーニは、そのような役回りをした、最後の輝かしい代表的存在であったと思います。芸術家の目的を、自身の内にではなく、自らの外に置くことを願います。芸術家にとって、ヴィルトゥオージティーは手段であって、目的とならないことを望みます。その際、貴族同様、あるいは貴族以上に、天才は義務を負っていることを忘れませんように」

 まず音楽・芸術を「おのれの利益や不毛な名声のため」の手段としてではなく

「人間をひとつに結びつける」「共感できる力としてみなすこと」

…この文章すごくないですか~!私が思っている、というか私が持っている音楽・芸術の「価値観」と同じで、びっくり~~!!

そして「それこそが、芸術家に課せられた課題なのです」

だって~~~!!

やっぱりね~~。自分の演奏を技術のひけらかしや「どうだうまいだろう」とかと他人にみせびらかしたり、認めさせたりしたい、しようとする人は、芸術のなんたるかをわかっていないし、そういう人は芸術家とはいわない、ということです。

さらに!続く言葉も素晴らしい!若い世代の人たちには肝に銘じてほしいです。

「未来の芸術家が、自己中心的でうぬぼれた役を喜んで放棄すべきことを願って止みません」

これは、中高年世代の人でも今ピアノ、音楽をやっている人、これから学ぼうと思っている人にも共通していえます。

 パガニーニがそういう役割を果たした、「最後の輝かしい代表的存在であった」、とのべています。現代においてピアノにとりくむ人たちは若い世代の人たちは、

「いや、パガニーニが最後ではない。自分がいる」と胸を張って言えるような音楽家、芸術家であっていただきたい!!

 そのためには、締めの言葉を肝に銘じてください。

 「芸術家にとって、ヴィルトゥオージティーは手段であって、目的とならないことを望みます。その際、貴族同様、あるいは貴族以上に、天才は義務を負っていることを忘れませんように」

 技巧に走る人!技巧で「勝負」しようと思っている人!みせびらかしたり、自慢したりしたい人!それは芸術ではありませんよ~。

 手段であり、目的ではない、というリストの言葉の意味、わからない人はわからないか‥‥。中年オバサンが一人、沖縄の片隅で叫んでも無駄か…。

 デジタルコンテンツはこれからもっと多くのしかも若い世代になくなてならない存在となり、たとえばYouTube動画なんぞは、見る側は3秒かからずに「面白い」「つまらない」を判断されてしまう時代が普通になるでしょう。

指先一つで次の情報、次の情報へいき、つまらなければ即削除される。

そういう視聴者を一瞬でつなぎ留めなければならないので、ピアノ動画をアップしている人は、視聴稼ぎのためには、ますます「瞬間芸」「1発芸」的要素が強くなります…。便利になった反面、「ううん~、それはどうかなあ!!芸術とは相いれないなあ!」ということもいっぱい出てきます。

リストが今の時代を生きていたら、どのように思い、どのような言葉を発したのだろうか…。

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お話変わって、「3月去る」の言葉通り、いよいよ3月も終わりです。

2024年の4分の1が過ぎたわけですが(過行く時は早し!)、「この3か月で私は○○が弾けるようになりました」とか「この3か月でピアノステージ演奏〇回やりました」「ピアノイベント〇〇企画しました」など、なんでもいいから「これやりました」体験、みなさんありましたか??人生長いようで長くない!一日一日を濃く生きよう!

己の人生はオノレで彩るものですよ!!

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令和6年度も開講!!「大人のピアノ勉強会」。

4月度は全枠ご予約済です。

5月はゴールデンウィーク中ですが開講します。

1人30分。1000円(これは会場費用でアルテに支払います)。

まったく初めての方もどうぞ!!

「わかると楽しい!」のがピアノです。

「自己流」だと弾けないところはいつまで~~も弾けません。「なぜできないの?」という疑問はず~と解けません。動画をご覧になる方も多いと思いますが、動画だけでは細かい指の動かし方やペダルの踏み方など「?」の問題も多いです。

「耳コピーではなく譜面を理解したい」という方も、たくさん動画はありますが、それで解決する場合と、やっぱりよくわからない、とモヤモヤが残る場合もあるでしょう。(双方向でない動画の限界💦)

そういう方にもおすすめです。

お申し込みは当ブログのコメント欄から非公開設定でコメントで氏名・携帯電話番号希望時間帯をを明記、もしくはkohagura302@galaxy.ocn.ne.jp まで氏名・携帯電話番号、希望時間帯を明記してくださいね~。

お電話は098-833-3887 までお願いします。

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沖縄の大人ピアノ好きさん向けのピアノイベントのご案内があります。

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定員までわずかだそうですよ~~!

 

 

ではでは、沖縄の大人ピアノ好きさんハブアナイスピアノライフでまいりましょう~~♬♬

ピアノ種まき人郁でした!!(^^)!