4756a22d.jpgすでにご存知かと思いますがセバスチャンは
「ひとり好き」です。(笑)
自分の部屋で本を読んだり、テレビを見たり、
レゴで何やら作ったり・・・。
夢中になって遊ぶので、1階からセバスチャンの
部屋がある2階に向かって
「ごはんできたよ~~。」
と呼んでも、なかなか返事が返ってきません。
いえ、気付いても終われないのです。
仕方ないので2階まで上がって
「ごはんってさっきから呼んでるやん!!」
なんて言おうものなら今度は逆ギレです。

「もうご飯いらない!!食べない!!」

わかりやすい親なもので、本当に『飯ヌキ』
にしてしまったこともあります。(笑)

しかし、食事は毎日のことですからこのままでは
お互いにたまったものではありません。

そこで、「わかりやすい伝え方」を実行しました。大ばあちゃんが「いらない」と言って引越しを機に外した室内インターホンをセバスチャンの部屋に付け替えました。このインターホン、思わぬお助け機器になりました。1階から呼ぶと「聞こえにくい」2階まで行くと「うるさい」インターホンで呼ぶと、「わかった」なのです。鳴ったインターホンを無視するということもありません。インターホン越しの呼び出しが、彼にとっては一番わかりやすかったようです。まず1階で《呼び出しボタン》を押します。「ピー」(2階で同様の音が鳴っている)セバスチャンが《会話ボタン》を押します。すると、1階のインターホンからセバスチャンの「なに?」という声が聞こえてきます。そこで、「ごはんだよ。」「うん、わかった。すぐおりるよ。」本当にすぐに下りてきます。これに味をしめた私。「ごはんだよ」以外にも、「ちょっと下りといで。」など、具体的でない呼び出しにも使うようになりました。それもOKなのです。シンプルに「声」だけというところが、彼の中でヒットしたのかもしれません。楽しく食卓を囲むための我が家の便利グッズの紹介でした。
c964cc56.jpg「あっ、お母さん、今ぼくの写真を撮ったでしょ!!」
「顔は撮ってないよ。(セバスチャンは写真嫌い)
 手品してるところを撮っただけやん。手しか撮ってないよ。」
「また『セバスチャンの日記』に載せる気だな!!
 ダメだよ!!」
「なんで??」
「だって、タネがバレるじゃないか!!
 写真なんか撮ったらピアノ線が見えちゃうよ。
 手品はタネがバレたらだめなんだ!!」

ピアノ線は見えてないので載せました。(笑)彼は毎月「テレビ○ガジン」という雑誌を講読しています。この雑誌に毎回付録が付いていて、今月はどうやら『手品グッズ』だったようです。私が帰るなり、開封せずに置いていた付録を持ってきて「今日はこれで遊ぶ。」そう言って自分の部屋に入りました。部屋の外から「何でお母さんが帰るまで開けずに待ってたん?」そう聞くと「わからなくなった時に困るから。」自信のあるものは一人で取り組み、自信のないものはわかる人を置いて、いざという時に聞く。彼なりの対処法なのだと思います。少し話が脱線しますが、こういった対処法をセバスチャンは「決まった人」ではなく、「不特定な人」に対してできるようになってきています。つまり、今回は母親に依頼をしましたが、「お母さんだから」ではなく、「家族の中で一番付録作りが得意な人」という見方をしているのです。学校でも同様です。それぞれのカテゴリーに対して聞く先生や友達を選別しています。以前数名でスキーに行った時、リフトに乗ってかなり高いところまで私が行きたいと伝えると、「ぼくはファミリーゲレンデにいるよ。」そう言いました。そこで女性2名にセバスチャンのことを頼みました。彼は「親じゃないけど大丈夫?」と、彼女らに聞き、(ここでまず大爆笑しましたが)問題ないと言われると、すぐにスイッチを切り替え「じゃぁぼくは○さん達と一緒にいるよ。」実にあっさりとした返事でした。《困った時、いざという時はまずこの人に聞こう》そういった人がいるだけでセバスチャンは安心します。そして、出来る限り自分で何とかしようとします。健常者と呼ばれる人にとっては何てことのない話なのですが、その場その場で臨機応変に対応するということは、自閉症という障がいをもつ人達が最も苦手とすることなのです。彼は当たり前の生活の中で、多くの人と関わりながらいざという時の「自分力」を自然と身に付けていったのでしょう。優しくもあり、厳しくもあり、そして温かい年月を経た中での「自分力」。親だけではまず教えられませんね。「わからなくなった時に困るから。」(きっとパニックになるから)この一言が自分の口から言えたということが、私にとっては非常に嬉しい出来事でした。手品の話に戻します。(笑)結局、簡単だったようで助っ人はいりませんでした。しかし、完成した手品を幾つか披露するということでネタが変わる度に部屋に呼ばれました。手品の感想は・・・う~~~ん、びみょう。誰かに弟子入りしたら上手くなるかもね~。
8237890c.jpgタイトルはかっこいいですが、
いえ、なんてことありません。
セバスチャンに絵心があるのではなく、
私の友人達に『ものづくり』大好きな人が多いという意味です。


先日もグループ展を開催すると案内があったので
行って来ました。
う~~ん、面白い!!
久々にワクワクしたなぁ。違う素材を扱う作家さん達がコラボレーションする。想像以上に大変だったと思いますが、予想以上に面白い作品でいっぱいでした。今回は「遅い時間に行くのは無理だ。」という断りがセバスチャンからあったので私だけで行きましたが、以前は一緒にこういった個展にもよく顔を出していました。今回のグループ展のイラスト部門を担当しているMちゃんは、出生当時からのセバスチャンをよーーく知っています。今から4年ほど前に、Mちゃんの個展にセバスチャンと一緒に行った時のことです。ギャラリーでうるさく言わないように、本人の好きな本を持参で個展に向かいました。セバスチャンはギャラリーの最も目立たない場所でひとり静かに本を読み、そろそろ帰ろうと声をかけた時にようやく絵を見始めました。そして一通り見た後に、Mちゃんから「セバスチャン、記念に何か描いていってよ。」そう言って、彼に記帳を求めました。すると・・・、その時に展示されていた絵を模写し始めたのです。模写と言っても、実物を見ながらではありません。頭の中で撮った写真を見ながら描くのです。彼の背後に、その絵が飾ってありました。何も見ないで細部まで模写するというのをさらっとやってのけるということろが驚きでした。記憶する方法(回路)が違う改めてそう思いました。私の友人達にセバスチャン好きな人が多いのは『面白い』純粋に、大真面目に、それだけを思っているからかもしれません。『障がい』という見方はしていないようです。それでいいのではないでしょうか。1枚の絵を見ても、人によって色んな捉え方や感じ方があるようにセバスチャンを見てどう感じるか?それは自由なのです。私ができることは「いい絵でしょ。」と、見た人の横にそっと近づき呟くだけ。そして、ちょこっとわかりやすくシンプルに絵の解説をすること。それだけかもしれません。あ、押し売りはしませんよ。(笑)セバスチャン、今度、鞄職人のYさんに「セバスチャン用さいふ件かばん」を作っておらおう!!きっとお洒落だよ。持ち歩くのに便利そう。《継続は力なり》そんなことをまた教えてもらいました。