「朝夕が肌寒くなってきたなぁ・・・。」
と、冬の足音を感じてもの思いにふける今日この頃。

冬が近づくと毎年恒例ですが深刻なケース相談が次々と
舞い込んできます。
「東奔西走」
という言葉がぴったりな季節です。
関係機関や病院、会社や個々の自宅まで、必要ならば
どこへでも飛んで行きます。
特に医療関係への出入りはすさまじい数ですね。

先日、大阪府が主催するとある講習会に参加した際、
関係機関の方々と多数会いましたが、どの人に会っても
ケース会議の日程調整の話ばかりでした。

支援はマンパワーが命です。
人の人生がかかっているのです。
「これから」をサポートするのです。
いい加減な受け答えは出来ません。

仕事を通して多くの方々からネットワークの大切さを
教えていただきました。
当事者やご家族から「福祉の仕事」の難しさと、やりがいを
教えていただきました。

息子から「成長」を教えてもらいました。



ちょっと前まで打っていたblogが妙に映画ネタが多かったのも
自分の体内時計が
「今のうちに休憩しておけ!!」
と、知らせたからでしょう。

年末まで走るしかないなぁ。


さてと、本題です。(笑)正に今朝の出来事です。今日もいつもと変わらない朝でした。ただ違うのは、おとついの夜は帰宅が遅く、昨日の朝は早朝に家を出ていたので息子と顔を合わせていない日が続いていたということです。今朝の息子の顔を見て突然妙な勘が走りました。母「ん?セバスチャン、あんた学校で何かあったやろ。」セ「ええーーーっ、何もないよ!!!」母「ふーーん、お母さんはものすごーく勘がいいんやで。  言わへんねやったら、先生に聞こうかなぁ。」セ「何もないよ!!お母さん、朝から失礼だよ!!」母「わかった。もういいわ。」朝ということもあったので、あっさり引きました。すると、セ「わかったよ、言うよ。琴部の部屋で女子たちに閉じ込められたんだ。」(2日前の出来事だったそうです。)母「ふーん。セバスチャン一人が閉じ込められたの?」セ「うん。それでM先生(顧問の先生)がその子たちを叱ったんだ。  だからもういいんだよ。」母「OK。教えてくれてありがとう。」そして彼はいつも通り学校に行きました。忙しいとばかりは言ってられません。物事には優先順位というものがあります。今日は早く仕事を切り上げてセバスチャンともう少し話そうと思いました。彼の耳が開く時間は一日の中でもごくわずかです。タイミングを見て、ワンチャンス狙いで短い質問をしました。母「なぁセバスチャン、朝言ってたこともう一回だけ聞くけど、  部活の時に部屋に閉じ込められたん?」セ「そうだよ。でも、M先生が『何やってんの!!』って言って  すごく怒ってくれたから、もういいよ。」母「それはいいんやけど、閉じ込められたのは一回だけなん?」セ「ちがうよ。何回かある。でも、もうしないと思うよ。」母「そうかなぁ~?またするんとちがう?」セ「先生も怒ってくれたからもうないと思うよ。お母さん、しつこいよ!」母「いや、そんなことがあるんやったらな、日ごろはお母さんも学校には  行かへんけど、ちょっと琴部の女子に挨拶しとこかなーと思って・・。」セ「え?お母さん学校に来るの?」母「琴部の皆さんの演奏が聞きたいなーと思ってね。」(何かを察知したセバスチャン)セ「いいよ!!本当に来なくていいよ!!  もうすっかり終わったことなんだから!!」母「そんなにムキにならんでもいいやんか。演奏が聞きたいって  言っただけやのに~。」セ「お母さん!!相手は1年生だよ!!  お母さんの本当の怖さを知らないんだよ!!  かわいそうじゃないか!!」逆に怒られました。済んだことだそうです。でも、失礼な話です。いじめられた(からかわれた)ことよりも、母の登場が危険だと言うのですから。お母さんはそんなに怖くないよ!!地域の中学校の中で、障がいがあっても共に学ぶということは、本人にとってはなかなか大変です。勿論、周囲の子どもたちがとまどうこともあるでしょう。色々あります。色々悩みます。でも、本人が言う通り大丈夫なんだと思います。深刻かどうかは、彼の日常を切り取って見たらわかりますからね。今度、隠れて見に行こう。姿を出さなかったら息子にも怒られないでしょう。
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今日はセバスチャンの学校の文化祭でした。
前回の運動会でもその成長ぶりに
驚き、
「学校ってすごいな~。」

と思った私ですが、今回もまたさらにびっくりな出来事が満載でした。

写真は、本番直前にお琴の前でスタンバイしているセバスチャンです。
そう、彼は琴部です。(笑)
中学校に入学してから始めたので、まだ1年半の
経験しかありません。
しかし、あなどるなかれ。

めっちゃ上手い!!
ほんまに上手い!!
演奏が始まった瞬間に、

「え??あれって、セバスチャン?」
と、一緒に見ていた母に聞いたほどです。

演奏曲目は『三段の調』べでした。
セバスチャンを入れて部員が6名。
とても美しい調べでした。
たしか、1年生の時は童謡を顧問の先生と
二人で弾いていたような・・・。
先生、よくぞ彼をここまで育てて下さいました!!
本当に有難い、そしてすごい!!
こんなに上手くなっているなんて、全然知りませんでした。


美しい調べを聴きながら、彼が家で苦しんでいた様子を
思い出しました。セ「琴部をやめる!!もういやだ!!  家でゆっくりしたいんだ!!」母「なんでやめたいのん?」セ「なんとなくいやなんだ!!」母「そりゃあかんわ。もっと具体的な理由がないと  顧問のM先生もお母さんも納得できないなぁ。」セ「後輩達が僕を無視するんだ!!言うことをちっとも  きかないんだよ!」母「ほう。いっつもかい?」セ「いや、たまになんだけど・・・。」母「ほな、それは部活内で話し合ったらええやん。」セ「ううう・・・。」母「それでも、どーーしても、絶対、何が何でも  やめたいんやったらやめてもええで。」こんなやりとりを何度かしました。今は顧問の先生にも困った時はちゃんと相談しているそうです。彼は周囲の行動がとても気になります。例えば、部活途中で用事があって先に帰る子や休む子など、皆それぞれに事情があるのですが、はじめはなかなか納得できなかったようで「なんであの子は帰るの?僕も帰る!!」と、不満いっぱいでした。でも、結局は納得いかないながらもそのまま練習を続けることができるようになっていきました。そして何となく学んだのでしょう。「そういう人もいる」「しょうがない」ということを。そうこうしているうちに運動会が終わり、文化祭が近づいてきた頃からひとつひとつの行事が終わっていく安心感からか、徐々に家で騒がなくなっていきました。(相変わらず反抗期は続いていますが・・。)そして今日です。自分の出番が終わった時の清々しい表情、私(母親)を見つけた時のそっけない表情、演奏が終わると、すぐに顧問の先生の側に行き、ミスがあったことを悔しそうに報告している時の表情・・・。いい顔でした。ほんの少し、大人びた表情の息子がそこにいました。「イヤ!!」は、本当にイヤなのでしょうか?ただただ頑張れとは私も言いませんが、一部だけを見て「かわいそう」は、違うような気がします。マラソンと同じ。走りきった時に何かが見えるのだと思います。今年も、彼はいい感じで走り切ったのではないでしょうか。私にはそう見えましたね。運動会でも、発表会でも、誰かと手をつなぎ、常に見守られていたセバスチャン。突然変異ではありません。ただただ積み重ねただけです。そして、その積み重ねの中で彼なりに、彼の速度で、何がしか変わっていったのでしょう。学校で、先生とクラスの子ども達と一緒に積み重ねた8年。土台になった施設と保育所の4年。合わせて12年。来年は号泣やなぁ。十数年、泣かずに行事を見続けてきた私ですが、3年生は大変なことになるでしょうね。セバスチャンの人生の一区切りにもなる中学3年生です。おっと、セバスチャンのこと以外で感動したことも記しておきます。cc98f359.jpg吹奏楽部が素晴らしかった!!部活に懸けるみんなの思いがひしひしと伝わるとても熱い演奏でした。映画「スウィングガールズ」さながら総勢44名の部員が全員女子なのです。選曲もジャズあり、ディズニーあり、そして時代劇あり・・・。(笑)いや、ほんまによかった!!他にも和太鼓や合唱など、見ていて「おーーーっ、」と声をあげたくなるほどみんなよく頑張っていました。恐るべし、N中文化祭。やるときゃやりますね。いい意味でがんこ親父風な先生が多いからかなぁ?(笑)
土曜日はセバスチャンと図書館に行きました。
いや、しかし昨晩は寝るのが遅かったので
眠いのなんのって・・・。

でも、約束しているのでいつもの時間になったところで
彼の部屋をノックし、
「セバスチャン、そろそろ図書館に行こか。」
そう言って支度するよう声をかけました。
すると、
「えーーー!!まだ腕立て腹筋スクワットも終わってないのに!!」

そうなんです。
最近のセバスチャンはいつ、何を言っても、必ず
「えーーーーー!!今、○○なのに!!」
と、大きな声で怒るのです。

以前はここまでひどくなかったのですが最近は学校行事が
重なったことなどもあって、かなりイライラ気味です。
一事が万事、
「えーーーー!!!」
本当にうるさい!!
こうなると、反抗期な息子と「勝負」するしかないな・・。
と、母は思いました。(笑)
母「あんた、朝からうるさいねん。もうちょっと静かに  しなさいよ。」セ「静かになんか、できないよ!!」母「図書館行くんやろ。  腹筋もスクワットも気になるんやったらやりぃな。  なんぼでも待つやんか。」セ「まったくもう!しょうがないな。  じゃぁやるよ!!」~ そして腕立て伏せをはじめるセバスチャン ~セ「いーち、にーぃ、さーん、しーぃ、ごーぉ・・・」母「ん?セバスチャン、あんたいつもそんな腕立てやった?」セ「なにーーー!!なにが言いたいのーーー!!」母「だってな、腕立て伏せするのにお腹を床につけてら  あかんやろ。普通は身体を全部浮かせて腕だけ曲げるんやで。」セ「えーーーーー!!それだったらもっともっと腕立てを  しないといけないじゃないかーーー!!  なんでそんなことを言うのーーーーーー!!」パニックになってしまいました。母「腕立てするんやったら、お腹はつけんとやるんや。  以上。」そして部屋を出て行こうとしたところ、腕をつかまれセ「ま、待って!!ちょっと待ってよ!!    僕はこれからどうすればいいの?」母「とりあえず、頭混乱してるみたいやから  ちょっと別の部屋で待ってるわ。」セ「僕を放っておかないでよ!!もう何もかもいやになったんだ!!  お母さんが何とかしてよ!!」母「いややっちゅうねん。何で自分のことやのに  お母さんが何とかしなあかんのんな。」セ「こうなったら、僕は学校をやめるよ!!  スイミングにも行かない!!  部活もやめる!!」母「・・・。」セ「お母さん、聞いてるの!!」母「・・・ろない・・。」セ「お母さん、何て言ったの?」母「おもろないって言ったんじゃーーーーーー!!!!  文句言うんやったら、もうちょっとおもろい返し  を考えとき!!ここは大阪やで!!  同じ文句はもう聞き飽きた!!  変化球を待ってるからな!!」セ「ええぇぇぇーーーーーーー!!」そう言って部屋を出て、私は台所でセバスチャンが落ち着くのを待ちました。すると、セ「お母さん、さっきはごめんね。  じゃぁ行こうか。」みょーにさわやかなセバスチャンがそこにいました。母「・・・。セバスチャン、やるなぁ。」~ そして車中 ~セ「さっきはさぁ、正直びっくりしたんだよ。」母「何が?」セ「腕立ての時、お腹をつけたらダメってお母さんが  言ったでしょ。僕はずっとお腹をつけて腕立てを  してたんだ。」母「ほう。」セ「いったいどこからやり直しをすればいいのか  わからなくなったんだ。」母「なるほど。」セ「でも、いつもより多く腕立てしたからいいよね。」母「ええよ~。それを別の言い方で『ちゃらにする』  と言うんだよ。覚えときな。」セ「わかったよ。」車内のミラー越しに見るセバスチャンは汗だくでした。「クーラーを俺の方に向けて、強にして。」と言ってきたので、黙って「強」にしました。相当な数の腕立てをしたのでしょう。でも、いいのです。今の(中学2年生)セバスチャンは自閉症である前に反抗期真っ盛りの少年です。だから、何を言っても聞きません。勿論、「見せても」ダメです。「見ること」を拒否しますからね。自分で決めて、納得しないと前には進みません。結構爽やかな顔をしていました。(笑)~ そしてその夜・・・ ~母「セバスチャン、あの、『フォー!!』って言う  吉本の芸人さん腰悪くなったんやって。」セ「え??本当に?『細木数子フォー!!』の人?」母「なんでもテレビで腰を振りすぎたらしいで。」セ「そうかぁ。レイザーラモンHGがねぇ。」母「さすが、吉本好きなだけあるねぇ。  レイザーラモンも知ってるんやぁ。」セ「ちなみにぃ、Hgは原子記号で『水銀』だよ。」おもいっきり笑いました。そして思いました。2日前、理科で原子記号のテストやったもんね。できなくて、半ベソかいて先生に教えてもらって居残りして仕上げたんだよね。だから原子記号を覚えてたんだね。その日の夜も合唱で歌う曲の歌詞を一生懸命覚えていました。反抗期おおいに結構。イライラもOK。大声で怒るのでうるさいけど、付き合いますよ。でも、適度に切り上げてもらうからね。(笑)ずっとだったら、お互い疲れるやんか。ちゃっちゃと怒って、ちゃっちゃと切り上げよう。それにつけてもセバスチャン、君はやっぱり面白いなぁ。