明日は卒業式の予行練習、そしてあさっては本番です。
その関係もあって、セバスチャンは先週あたりから
相当イライラしています。

理由はもちろんあります。

● 土曜日、日曜日と学校に行くため予定が崩れる
 (テレビ番組が気になる)

● スイミングやカット(散髪)のことが気になる
 (土曜日にスイミング、日曜日にカットに行くつもりだった)


しかし、上記どちらも実は大きな問題はないのです。
テレビは録画をすればいいし、スイミングやカットも夕方に
行くので特にダブルブッキングになることはないのです。
もっと言えば、嫌なら別日にすればいいのです。

ただし、これはあくまでも私の言い分です。
彼の言い分ではありません。

セバスチャンは、こういった予定の融通はなかなか受け入れられません。


そう。


よく忘れてしまうのですが、彼は自閉症なのです。
(彼もそのことを時々忘れているようです。)

こんな変てこな親子がどうやって解決の糸口(折衷案)
を見つけているのか、セバスチャントラップも満載の
朝の会話を打ってみたいと思います。(笑)



セ「お母さん、明日は卒業式の予行練習なんだよ。」
私「うん。」
セ「スイミングはどうしよう?」
私「・・・。(罠や~)どう答えたら納得するんよ?」
セ「ちゃんと答えてよ!!スイミングは休んだ方が
  いいの?」
私「どう答えても『こんな気分じゃ学校に行けない!』
  ってもっていくんやろうなぁ・・・。」
セ「何か言った?」
私「いやいや。こっちの話よ。そうやなぁ、
  間に合いそうやったら行ったら?」

セ「エーーーーーーーーーー!!!!!!!!
  なんで行かなきゃいけないんだよーーーー!!!」

私「やっぱり・・・。じゃぁ、休んだらいいやん。」

セ「エーーーーーーーーーー!!!!!!!!
  なんで休むんだよーーーーーーーー!!!!」

私「ずるいなぁ。どっちに転んでも怒る準備してるんやん。
  紙に書いて説明しようか?」

セ「いいや!!紙には書かないで!!
  決まってしまうじゃないか!!」

私「なんや、あんたやっぱりわかってるんやんか。
  要は決めずにぐっちゃらぐっちゃら言いたいわけやな。」

セ「うーーー、こんな気分じゃ学校に行けないよ!!!」

私「出たー。お約束の台詞や。
  その台詞が出たところで、今からお母さんは貝にならせて
  いただきまーす。」
セ「うわーー!!ま、待ってーーー!!!
  貝にならないでーーーー!!!!!!」

私「さよーならー・・・・・。」




その後、録画してほしい番組のスケジュールを自分で書いて
私に渡し、カレンダーに予定を書き込んでいました。
やっぱり土曜日はスイミング、日曜日はカットに行くそうです。

書きながら

セ「なんで卒業式に出なきゃいけないんだよぉ・・・。」

そうやね。
それが一番きついんだよね。

セバスチャン、
イレギュラーはつらいよなぁ。

でも、何とかしているあたりが君らしい。





不機嫌なセバスチャンも合わせてお読みください。


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自閉っ子、こういう風にできてます!





当事者(アスペルガー症候群)2名と、

出版社社長(本の中での表現を借りるなら定型発達)

の対談を記録した本です。



「そうなんだ・・・。」

と、言うよりも

「やっぱりね!付き合い方は間違っていなかったんだ。」

というのが読後の感想です。


私は自閉症の専門家ではありません。

さらに言えば、自閉症と診断された子どもで

長く向き合ってきたのはセバスチャンだけです。

でも・・・、


大人になった自閉症の人たちとは沢山のお付き合いがあります。

しかも一旦付き合うと長い!!

無語の人、単語のみで訴える人、片言の人、流暢に話す人、

路線図が好き、カラオケが好き、CMが好き、ゲームが好き、

人が好き、食べ物が好き、お稽古が好き・・等々、まだまだあります。

あ、この「好き」が一番多かった!


仕事(はたらく)が好き


本当に多いんですよ。


「そんなの、健常者が勝手に思い込んでいるだけじゃないの?」

と、思う方もいるかもしれませんが、そうではありません。

だって、一緒に働いているのです。

一緒に会社に行って、実習を受けて、

就職が決まった後もお付き合いしているのです。

わかるんです。

「これだ!!」

という仕事に巡り合った時、彼ら、彼女らは

きらっと光るんです。

素敵ですよ。

とにかく、カッコいいのです。


そんな人達とお付き合いする中で、ふと思ったことがあります。


「セバスチャンや皆さんは私のことをどう思っているのかな?」


聞いてみました。



総合すると・・・

 怒ったら怖い、わかりやすい、困った時に何とかしてくれる、

 物真似がうまい(笑)、普段はあまり登場しない

なるほど。


ピリッとスパイスの効いた便利屋さんのようです。


一見すると、「好き」には遠く感じますが

皆さんがとても大切にしているプライベートな時間に

「一緒に○○へ行きましょう。」

と、お誘いを受けることも多いので

まずまず嫌われてはいないようです。



色んな人がいて、色んなエピソードがあります。

とてもたくさんあります。

私の宝物です。


この本を読んで、そのエピソードをぼつぼつですが

書いてみたいと思いました。

(特にセバスチャン。おもしろ語録が溜まってます!)



もうすぐ、うちも含め、与えられることに慣れてきた

多くの施設に激震が走ります。

施設の真価が問われます。

そういう時だからこそ、原点に返らないとね。



やっぱり、私は人が好きだー。(笑)




2年生の選択授業「絵本コース」を選んだセバスチャンが

授業の中でつくったお話です。

実際の絵本はまだ手元にはありませんが、今日はお話だけ

公開したいと思います。






『6匹のねこと50匹の子ぶた』

                2年○組 セバスチャン

ある日のことでした。

大きな家にすんでいる、6匹のねこがいました。

その時、家のチャイムがなりました。

「どなたですか?」

と、ねこがげんかんの前にでました。

するとその時、3匹の子ぶたたちがげんかんのまえに

立っていました。

ところがたちまち仲間が集まって、10匹になりました。

あわてるねこたちが

「とっとと帰ってください。」

と言っても10匹の子ぶたはおしてどんどん家に入りました。

10匹の子ぶたはめちゃめちゃにしたり食べ物をめちゃめちゃに

して食べていました。

困る6匹のねこはいやな気分になりました。

すると、その時、いろんな子ぶたがやって来ました。

フランスの子ぶた、イギリスの子ぶた、イタリアの子ぶたに

日本の子ぶたにアメリカの子ぶたなど、そして子ぶたは

50匹になりました。

たちまち家は子ぶただらけになりました。

6匹のねこもあきれてしまったとさ。





『ひとりぼっちのあま雲』

            2年○組  セバスチャン


ある日、小さなあま雲一人ぷかぷかういていました。

そこで、小さなあま雲は海さんに言いました。

「海さん、いっしょにあそぼうよ。」

「だめだめ、おいらは波を起こさなきゃだめだから。」

と、海さんは言って消えました。

今度は、たいようさんに言いました。

「たいようさん、いっしょにあそぼうよ。」

と言うと、

「だめだめ、天気を明るくしなきゃだめだから。」

と言ってことわりました。

すると、小さなあま雲は今度は風さんに言いました。

「風さん、いっしょにあそぼうよ。」

と言うと、

「だめだめ、僕は風だからどこかに行かなきゃだめだから。」

と風が言って行きました。

今度は鳥さんに言いました。

「鳥さん一緒にあそぼうよ。」

と言うと、

「だめだめ、僕はわたり鳥だから。」

と、鳥は行ってしまいました。



そして小さなあま雲は、

一人ぼっちの大きなあま雲と会いました。

「あま雲さん、いっしょにあそぼうよ。」

と、小さなあま雲が言うと、

「うん、いいよ。」

と、大きなあま雲は言って、小さなあま雲と一緒に

遊びましたとさ。





絵もいいんですよ。

絵コンテを先につくって、そこから絵本づくりをしたそうなのですが

私の手元に今あるのは絵コンテのみ・・・。

はやく絵本が見たいなぁ。