以前、『ブタかばん』というタイトルでセバスチャンが

学校に沢山の教科書を持っていくということを書きました。

あれから1年・・・。


写真は取れませんでしたが、

「祝!!ブタかばん卒業」

です。やったーーー!!



実は、2年生の後半あたりからブタかばんが、ただ単に

荷物の多いカバンではなくなりつつあったので

「このままでは危険やなぁ。」

と、思っておりました。


ある日、

「この教科書も、このノートも、プリントも必要かもしれない!!
 
 忘れたら大変なことになるから持って行かなくちゃ!!」

そういう脅迫的な心配が拍車をかけ、とうとうカバンから溢れる

荷物を見てパニックを起こしました。

落ち着いてから本人が出したその時の結論は、


カバンから溢れた教科書は別の手提げカバンに入れて持っていく


でした。


「こりゃぁ、新年度に一気に変更する方が本人にとって楽かなぁ。」


そう考えて、気持ちの切り替えのタイミングを図ることにしました。


セバスチャンは、はっきりと「NO」を言う男です。

切り替えがすっきりとできない時期は、どんな手を打っても

あきません。聞かない、見ない、全て「NO」です。


春になって、

「今だ!!」

と思ったタイミングに見せて伝えました。


あっさりと

「ふーん。わかったよ。」


で、今朝のやりとりです。


私「セバスチャン、最近ブタかばんとちがうやん。

  えらいすっきりしてるやんか。」

セ「そう?お母さん、2年生の時のおれのカバンはどんなだった?」

(目がキラキラしてる・・。これは私に「お笑い」を期待している時の目です。)


期待を裏切らないようにやりました。

顔芸です。

ほっぺたを力いっぱい膨らませて見せました。

セ「ワハハ!!ブタかばんの顔だね!!

  じゃぁ、普通の子どものカバンはどんなの?」

涼しい顔をしました。

セ「ハハハ!!面白い!!何もないなんだね。

  じゃぁ、じゃぁさ、今のカバンは?」

私「今はこうよ。」



大爆笑でした。


いやぁ、ものすごくウケました。


どんな顔だと思います?



ものすごーーーく、微妙に、とても微妙にほっぺたが

膨れている顔です。

しかも目線はちょっと遠めでアンニュイな感じ。




笑ったセバスチャンもすっきり。


笑いを取った私もすっきり。


爽やかに登校&出勤できました♪♪







追記:

「ブタかばん」に出てきた、これまたブタかばんにこだわる

実習生さんは、

先日しゃぶしゃぶ食べ放題を一緒に食べに行った女性です。

実習生から働く人になってます!!

1年前を振り返って二つ喜ぶ私でした。(笑)


あきまへん・・・。



仕事がえらいことになっている時に限って見事に

かぶるんですね。

卵が先かニワトリが先か??

(仕事が先かセバスチャンが先か??)


・・・どっちゃでもええわ。


では、いきましょう。



3年生になったセバスチャンは日々苦悩しています。

朝は一触即即発な雰囲気です。

かなりスリリングな毎日。

以下の内容は会話的には面白いですが、これがなかなか

ギリギリなんです。

体は結構大きくなってきましたからね。

暴れたら大変ですよ。いや、ほんまに。



今朝も気になることが重なって彼は混乱していました。


● どの授業を受けるのか「選択」する。

 (二択なんて生易しいものではありません。選択肢が多いのです。)

● 美術の授業で使うための持ち物に「自分をあらわす物」という、

  実に抽象的な表現の持参物があった。


前夜に聞ければよかったのですが、ここ最近セバスチャンが起きてる

時間に家に帰れたためしがないのです。

だから、彼は朝から苦悩するのです。


セ「お母さん、どうすればいいんだ!!もうわからないよ!!」

私「よっしゃ、そしたらまず授業を選ぼうか?」

セ「無理!!選ぶことは難しい!!できない!!」

私「・・・・・。」

セ「お母さん?」

私「・・・。」

セ「なんで固まっているの!!」

私「・・・。」

セ「あー!!もう!!お母さんはすぐに壊れちゃう!!
 
  もーーーー!!!選択は家庭科にするよ!!」

私「はいな、家庭科と・・・。」(そう言ってプリントに書く)

セ「なんで書くのーーーー!!!!」

私「ほな、消すわ・・と。」(消しゴムで消そうとする。)

セ「なんで消すんだーーーー!!!」

私「・・・・。」

セ「また止まっちゃったよ!!まったくもう・・・。

  (泣き出すセバスチャン)

  なんでこんな苦労しなきゃいけないんだ。

  なんでこんな難しいことばかりしなきゃいけないんだ。

  もう、学校やめたいよ・・。」

私「(蚊が鳴くような小さい声で)しゃーないやん・・。」

セ「いま、なんか言った!!」(怒り出す)

私「・・・。」

セ「もう!!次いくよ!!あーわからない!!
 
 何にすればいいんだ!!お母さーーん!!」(えらい大声)

私「・・・。」

セ「ふんっ!!返事する気ないんだろ!!

  第三希望は美術にするよーーーーー!!」

私「はい。美術と・・。」(また書き込む)

セ「なんで第三希望を書くんだよーーー!!

  第二希望がまだ決まってないじゃないかーーー!!」

私「・・・。」(無言だが膨れっ面になっている。)

セ「なんでほっぺた膨らますんだよーー!!」

私「・・・。」(ほっぺたを元に戻す。)


そんなこんなで選択授業を第五希望まで選びました。
(難クセつけながらも自分で選びたいセバスチャンなのです。)


えらい騒ぎようでしたが、実はこれが決まってやれやれ・・・

という甘いのものではありませんでした。

セ「選択は決まったよ。

 お母さん!!次は『自分をあらわす物』だよ!!」

私「ニャーーーー!!」

セ「なんでにゃーなんだよーーー!!

  さぁ、一緒に二階に上がって選んでよ!!」


~ そして二人で二階に上がる ~

ウロウロ歩き回るセバスチャン。


セ「どれが自分をあらわす物なのかわからないよーーー!!!」

私「写真は?」

セ「ダメダメ!!写真ではダメなんだ!!

  自分をあらわす物じゃなきゃダメなんだ!!」

私「レゴは?セバスチャンレゴ好きやん。」

セ「ダメーーーーーーーーー!!!!

  おもちゃは没収だよ!!!」


しばし考える私。怒るセバスチャン。


私「・・・。あった。これや。」

セ「何?どれ?」

私「じゃじゃーーん!!」

~ 自慢気に石を取り出す ~

セ「これは小学校の時の石じゃないか!!」
(こぶし大の石にセバスチャンが絵を描いたもの)

私「そうさ!!これが『自分をあらわす物』さ!!」

セ「なんでだよーー!!」

私「石の裏を見よーー。じゃーーーん!!」
(そう言って石を裏返す)

セ「あ!!おれの名前が書いてある!!」

私「そう!!絵を描いたのはセバスチャン。

  名前も書いてある。これは間違いなく
 
  『自分をあらわす物』なのさ!!」


一瞬で納得しました。

そして、あれほど騒いでいたのにすっきりと学校に行きました。


セ「お母さん、また朝から騒いじゃってごめんね。

  いってきまーす。」




そして夜・・・。

本人に今日の学校のことを電話で聞きました。

セ「いやぁ、うまくいったよ~。」

私「ばっちりかい?」

セ「うん。石で大丈夫だった。」

私「選択授業は?」

セ「あーあれね、まだはじまってないよ。

  5月からだよ。」

(授業受ける気になってるやん。)




爽やかな声でした。


まだまだセバスチャンの苦悩の日々は続きます。

付き合うよー。(笑)












  
今日はセバスチャンはガイドヘルパーさんと一緒に
外出していました。
超がつくほど出不精な男なので
(まぁ、彼なりに理由があるのですが)

「中学3年生になったら社会に出る練習をします。
 義務教育が終わったら電車やバスに乗って学校に行くかも
 しれないからね。 だから、16日はヘルパーさんと出かけます。」

と宣告し、そして今日がその第一回目となりました。
(まず初回は慣れたところということで、電車とバスを
 乗り継いで行き着けの美容院へのガイドを依頼しました。)

はじめは文句言いたい放題で、ものすごく怒っていましたが
時間になると腹を決めて
「よろしくお願いします。」
そうヘルパーさんに挨拶をして、すっきりと出て行きました。
帰って来た時も
「今日はありがとうございました。」
と、えらく爽やかに挨拶をして今は部屋でインターネットを堪能中です。

ヘルパーさんの報告によると、
「とても楽しく外出できました。」
ということでした。やっぱりね。

(ちなみに、今日のタイトルは美容院で彼が髪型を
 注文した時の台詞です。)





中学3カ年計画の最後の課題は「社会」です。
学校と家庭、両方で彼が「社会」に出て行くということを
意識した取り組みをこの1年で行ってきたいと考えています。

コツコツ積み上げる課題と、本人のタイミングを見て
一気に進めるべき課題、両方あると私は思います。


水に対する恐怖は3年ほどかけてクリアしました。
(今ではスイミングでぶくぶく潜ってます。)
汚れに対する恐怖も3年ぐらい。
食に関する偏りは8年ぐらいかかりました。
儀式は・・・うーん、今もまだ少々残っていますね。
でも、これはこれで彼の安定材料(必要)ということで
特に何も言っていません。儀式が増えすぎないように
自分で調整しているようです。

その反対に、眼鏡をかける時は一気に進めました。
(徐々に眼鏡に慣れるという方法はとりませんでした。)

小学校高学年頃からどんどん視力が落ちていったのですが
「のび太になるからいやだ!!」
というすごい理由で眼鏡着用を完全拒否されました。
彼は大真面目です。絶対にいやだと言い張りました。
彼の言い分を無視して無理やりかけさせると、後々本人が
眼鏡に対して悪い印象をもってしまいそうだったので
ここは作戦を考えました。

小学校の卒業式の後に
「セバスチャン、卒業おめでとう。これで君も
 いよいよ中学生やね。
 卒業したということで、これからセバスチャンの眼鏡を
 買いに行きます。
 のび太は小学生。セバスチャンは中学生やからね。」

ものすごーく、すんなりと彼は受け入れました。
視力検査にも静かに応じ、文句ひとつ言わず、彼は
その日から眼鏡男となりました。
まるでずっと前から眼鏡をかけていたかのような馴染み方でした。

きっかけさえあれば、頑固な男も「うん」と言います。
そして、どんどん彼は私の手から離れていくのでしょう。
よかよか、ええこっちゃ。(笑)

全てをサポートするのではなく、ほんの少しだけ、
一歩踏み出しやすいような支援があれば自分で歩き出せる
という人も少なくないのかもしれません。


ほんの少しの支援(サポート)を必要とする人、

たくさんのサポートが必要な人、

必要な人に必要な量と質の良いサービスを提供できる、

そんな福祉でありたい。

そんな仕事をしていきたいのです。






明日もお仕事がんばりまーす。