「学問のすゝめ」を知りたくて予約して借りた本。
「南総里見八犬伝」でもそうでしたが、分かりやすくしようとして変な現代語への変換、微妙な表現が見受けられ、それが興を削ぐんですよね。
「こんな感じではないはず」と、ずっと心のどこかに思いながら読み進めることはできません。
右下の図解もダメ。
これも分かりやすくしようとして失敗した例。
左上の本はオススメ。
当時を知らない私たちに、時代背景とともに「学問のすゝめ」を教えてくれます。
左下は由緒ある慶應義塾大学版。
底本には福沢諭吉生前の最終版本を使用し、明治13年の合本、自筆草稿などを参考にしている。
常用漢字に改めてありますが、それ以外は当時の雰囲気がしっかり残っています。
なので、手元に置くべきと判断して中古本で購入。
この事は先日のブログに書きました。
江戸から明治へ時代が大きく変わった時に書かれた「学問のすゝめ」は、士農工商が廃止され、西洋文化が流れ込んできて、これからどう生きればよいのか分からなくなっていた国民に対する、福沢諭吉が示した羅針盤。
別の慶應義塾大学版の帯には「日本の独立宣言」の文字もあり、新たな日本国の始まりを生き抜くための一冊であるとも。
出版当時、国民の160人に1人は読んでいる計算と言われるほど売れた本。
2度目に来たブームは第二次世界大戦後だったとか。
焼け野原になった敗戦国の国民としてどう生きていくのかを見つけるため、教えてもらうために読まれたのでしょう。
時代の転換期に話題になるのがこの本だそうで、直近ではコロナ禍の時。
外出できなかったというのもあるでしょうけど、多くの本が読まれた自粛期間でも不安な世の中だからこそ手にとった人が多かったのでしょうか。
かく言う私も暗中模索の只中にいます。
「ヒント」、「答え」、「一条の光」を求めて今日も読んでいきます😊