医者から結果を告げられた翌日、一日色んなことを悩みました。
どうして、こんな結果を生んでしまったのか。もっと早く何故気付かなかったのか。
ああすればよかった。こうすればよかった・・・・・。
結局、何を悩んでも、何を反省しても、結果は変わりません。
「覆水盆に帰らず」の心境ですね。
そして、ネットで「大腸がん」をキーワードにして調べまくりました。
いろんな人の闘病記も読みました。
6㎝の悪性腫瘍についても記事を探しました。
進行がんのステージの治癒率、五年後の生存率についても調べました。
そして「大腸がんの名医」「大腸がん手術の病院ランキング」etc・・・。
ネット上には色んな情報が氾濫しています。
参考になる確かな情報もあれば広告に近い情報も多いでしょう。
中にはガセネタや悪意を持った誹謗中傷もあります。
要するに「玉石混淆」の状態です。
そのなかで、確かな有益な情報を選び出すのは至難の業です。
どちらかと言えば、自分が読んで安心する情報、希望を持てる情報を信じたくなります。
弱い人間ですので、そう考えるのは無理の無い事ですよね。
私が今回悩んだのは、その中でもどの病院を選ぶかでした。
勿論、腕の良い確かな医師に手術して貰うことが、最善かもしれません。
でも、名医と呼ばれる医師は限られています。
これだけ大腸がんの患者が多い中で、医師まで指定して手術までして貰うことはそう簡単ではないでしょう。
でも、少なくても癌専門病院なら高度な癌手術が受けられるだろうし、全体的な技術レベルも高いだろうと言う思いがありました。たとえば、国立がんセンターや癌研有明病院などが浮かびます。がんなどは手術数の多い病院の方が安心と言えるような気がしていました。
「どうせ手術するのなら癌専門の病院がいいかな・・・。」これに拘りがありました。
T病院は、大腸がんの手術数でネットのランキング上位にあるわけではありません。
大学付属病院であり、大学は勿論有名国立大学。でも、癌専門の病院と言うわけでもない。
W医師は有名な大腸がんの医師。
T病院は、主に高度・先端医療を提供する「特定機能病院」である。
内視鏡検査をしてもらった医師がT大の出身だからそこの病院を紹介されて、無理を聞かせて予約を取ってくれたと言う事もあり、今更それを変更するのも申し訳ないと言う気持ちもありました。
反面、一生を左右するかもしれない手術だから、自分が納得できないままでで良いのかと言う思いもあり、悩みました。
色々と調べたり伯父さんに相談したりしました。
でも、最終的に考えたのは、
1 これだけ大腸がんの患者が多い現代で、東京の大きな大学付属病院ならそれほどの違いは
無い。
2 癌専門病院でなければ手術ができない癌と診断された訳ではない。
3 手術の執刀医が誰になるかは判らないし、医師を選べるだけの人脈・財力・能力もない。
仮にそれがあったとしても、確実なんてものはないし、運の良し悪しだってある。
4 病院選びに際しては、同じようなことは誰もが考えること。当然、患者が集中するので予約
をとるのも容易ではない。
5 癌専門病院に拘われば、再度、紹介状の作成依頼、病院の予約等時間が掛かる事は間違いな
い。拘って時間を無駄に費やすことで更なる症状の悪化を招くことも考慮するべきだ。
6 これしかないという唯一を捜し求めるより、ある程度納得できる基準をクリアすれば良い。
冷静に考えて、最終的にT大病院で受診することに自分自身で納得。
そして、一週間後の24日にT大病院のW医師の診察を受けることとなりました。