逃げた先は東京寄りの神奈川の親戚の家。
二時間半も電車を乗り継ぎその家に行き着いた。
「助けてほしいの。」
その言葉で親戚は何も言わず家に上げてくれた。
なんで辛いかはわからなかったから言えなかった。
子供のいない夫婦は昔から私を可愛がってくれていた。
そして部活の監督に連絡をしてくれた。
嘘の連絡。
私はもう元の世界に戻れないことがわかっていた。
夢を見て東京に出て、日本代表になった。
私自身の求めるものがなんだったのか。
そばには誰もいなかった。
孤独。
それはものすごい大きな黒い闇だった。
親戚はコストコが好きで、ナッツが大量にあった。
そのナッツを2晩で食べ尽くしてしまう私にすごく驚いていた。
そしてこの日に初めて市販の下剤を飲み始めた。
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