こんにちは。
かかりつけ療法士と出会える育児・発達支援室ここん代表
小児の作業療法士、定金雅子です。
昨日は、私の育児支援者向け講座を修了された方限定で、ケーススタディを行いました。
日曜日の夜の開催にも関わらず、なんと40名近くの方が参加してくださいました。
本当に皆さんの熱量と向学心が素晴らしくて、私自身めちゃくちゃエネルギーをもらいました。
今回のケーススタディでは、2歳8ヶ月の男の子を持つママからのご相談、
・走り方がぎこちない
・遊びの中で走ることを好まない
・すべり台は大好きだけど1人ではすべらない
・姿勢が崩れやすい
などに対して、支援者としてどんなことをご提案できるか考えるケーススタディを行いました。
あなたが支援者として相談されたら
もしあなたが育児支援や発達支援に関わる場所で活動している時に、こんなご質問を頂いたら何から考えていきますか?
どうしてそうなるのか?
どんなアプローチをしたら良いのか?
何を目標にしたら良いか?
など、考えることはたくさん出てきますよね。
私はいつも支援を組み立てる時は、
・誰にとっての悩みなのかを明確にする
・〇〇ができないという視点ではなく伸びしろを見つける
ということを徹底して考えます。
誰にとっての悩みなのかを明確にするためには、その子の未来の予測が必要です。
『こういう身体の使い方が続くと何がしんどくなっていきそうか?』
『これはこの子の世界の中で大切なことだから、あえて変えない。』
『これができるようになると、もっと世界が拡がる』
と、支援をすることでその子の暮らしがどう変わっていくのかを想像しながら、支援どころを見極めていきます。
大切なことは、ママの悩みに寄り添いながらも、支援者として冷静な目で作戦を組み立てて行くことにあります。
アセスメントから未来を予測する
まず支援の始まりはアセスメントです。
こどもをよくよく観察し、真似て動いてみて、どうしてそんな動きになるのか体感してみましょう。
そして、どうしてそんな行動になるのか考察してみましょう。
その時に、これまでにその子が辿ってきた発達のストーリーを知ることは大きな手がかりになります。
今目の前にいるこどもの発達はこれまでに歩んできたことの結果です。
断片的にこども達を見ていても、本質はなかなか見えてきません。
発達のストーリーを振り返ることは、目の前のこども達を理解するために必ず必要です。
ですが、過去はあくまで判断材料。
支援者の考察を裏付けるために使います。
決してママに後悔はさせません。
過去を振り返って見えてきた発達の連続性が掴めると、未来も予測しやすくなります。
安全安心を保証する
こどもにとって、何が安全安心なのかを明確にして、そこをまず保証することからはじめます。
安心安全の中にいるのか、そこから抜け出てチャレンジするのか、決めるのはこども自身です。
こどもが何かを学習する時には、脳が戦闘モードでは学習がしにくくなります。
さまざまなことを主体的に学習していくためには、脳が物事を学習しやすい状態にしてあげることが必要です。
「こうなってほしい」という大人側の理想を押し付けるのではなくて、こどもたちにとって安全安心がまずは保証される環境を作ることが、私たち大人には大切なことです。
「変えること」、「促すこと」、ばかりに目を向けずに、「何は変えてはいけないのか?」も大切にしなくてはいけない支援です。
育児支援者向け講座は講座が終了しても、こうしてみんなで集まって学びアウトプットする場所を提供し続けます。
学んだだけでは何も変わりません。
アウトプットしてこそです。
もし、本当に現場で活かせる力をつけたい!と思われたら、ぜひ一緒に学びましょう^^