謎の嘔吐の検査結果 | 一般社団法人 ベビーキャット レスキュー

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昨日は皆さんよりお祝いの言葉をたくさんいただきありがとうございました。


お待たせしました。もう一つ成猫の嘔吐に関しての報告です。

 

この感染力がパルボ並みはてなマークなためまさかパルボじゃないだろうな?

 

またうちの嘔吐した2匹はパルボウィルスがひっかからなかったんだけど

 

それなら何???

 

ということでパルボウィルスと関係していない嘔吐の成猫について検査をしました。

 

以下経緯です。下矢印

 

 

 

今回うちのパルボ騒ぎと重なってメンバー宅の成猫の嘔吐が4月の譲渡会後に2軒で出ていました。

 

4月の譲渡会直後に嘔吐あるいは食欲不振の症状がでたのは全部で4件。

 

7人参加中4人のボランティアの参加猫が帰宅後具合が悪くなっています。そのうち2件がメンバー宅。

 

そしてその後自宅の猫にも感染したりして次々と嘔吐し毎日のように獣医に通う始末。

 

ちなみに菊地は4月の譲渡会は不参加。

 

その時にはまだパルボに感染した子猫を受けていませんでした。

 

獣医さんからのアドバイスで同じ家の同じ症状の猫は同じ原因だから1頭でいいだろうとのことで

 

1匹検査。今回下痢パネル検査にて調べましたが全員下痢はしていません。

 

キラキラ大変興味深い結果キラキラが出ました。

 

 

 

Sさん宅の帰宅後嘔吐した譲渡会参加猫の結果

 

 

コロナウィルスとクロストリジウム・パーフリンゲンス

 

自宅で症状が出たのが6匹です。

 

この全ての猫をパルボチェック(簡易キット)していますがマイナス。

 

 

 

 

Hさん宅

 


Hさんは嘔吐した3匹全てを調べました。

 

譲渡会参加猫はるなちゃん。

 

クロストリジウム・パーフリンゲンスがプラス

 

この結果はるなちゃんといちごちゃんという2匹が同じ結果でした。

 

もう1匹Hさん宅の猫が下矢印

 

 

コロナとクロストリジウムがプラス。

 

そしてパルボウィルス(猫汎白血球減少症ウィルス)は全員マイナス。

 

感染は3頭。

 

注意コロナウィルスについては保有している猫が多いので判断できないと獣医より言われています。

 

 

そして菊地宅の猫は?

 


コロナウィルスとクロストリジウムとトリコモナスがプラス

 

獣医さんの指示にてトリコモナスについて新鮮便にて再検査しましたが見つからず。

 

ということでトリコモナスについては過去いたもので抗体が残っているものと判断されました。

 

感染は2頭

 

菊地家の猫は譲渡会に参加していません。

 

上の猫たちとも譲渡会の猫とも接触無し。

 

いったいどこからはてなマークはてなマークはてなマークはてなマークはてなマーク

 

 

その答えはこちら下矢印

 

 

これはパルボのほうで出てきたロッタくんの兄妹猫のデータです。

 

ここにクロストリジウムポーン

 

クリプトストリジウムとクロストリジウムとパルボウィルスがプラスです。

 

譲渡会で感染したと思われる猫とうちの猫の症状が同じだったのはこれが原因かアップ

 

うちの嘔吐した猫はワクチン済みでしたのでパルボウィルスには感染しませんでしたが

 

クロストリジウムにはワクチンも何もないので感染したと思われます。

 

 

 

実際に検査したのは6匹ですのでこれをもとにこれが原因というわけにはいきません。

 

統計にするには何百というデータが必要でなおかつ吐いてない群を同じ数用意しないといけません。

 

一応吐いてない猫を調べています。

 

まだ結果が来ていませんので後ほどお伝えしますが。。

 

 

同じ家の猫が同じ原因と考えると今回この謎の嘔吐で なおかつクロストリジウム+の猫は

 

ベビーキャット関連猫だけで11頭ということになります。


この結果 この11頭については少なくてもクロストリジウム・パーフリンゲンスが原因でははてなマークと考えて良いかと思われます。

(今回検査した猫全てにクロストリジウム・パーフリンゲンスが共通して検出されています。)


 

このクロストリジウム・パーフリンゲンスという菌は人間では「ウェルシュ菌」と呼ばれる食中毒の菌にあたります。

 

このウェルシュ菌は常在菌で弱った時に増えて下痢や嘔吐の症状がでるとのことで猫でも同じようです。

 

下矢印こちらの動物病院のトピックスにウェルシュ菌についての詳しい記述があります。

 

トピックス

 

この中に「健康な状態では便1gあたりウェルシュ菌が1000以下であるのに対し症状のある犬猫では100万以上に増幅しています。」とあります。

 

この菌が増えることが感染力の増幅につながっています。

ちなみにパルボウィルスの記述(他の資料)天文学的数字アップポーン に増えるとのこと。

 

そして症状については下痢・嘔吐意外に食欲不振、元気消失というものもあり当てはまるケースもあるのでは?

 

色々調べていくと過去にも症例があり個人でこの下痢パネル検査をされて

クロストリジウムを検出されている方もいます。

 

今年の様に下痢がないというのも特徴的でそこは謎。

 

下矢印子猫がかかるとやはり命とり。こちらはパネル検査でパルボがでてこない。

そしてクロストリジウムがひっかかってきています。

しかし記事を読んでいるとまるでパルボ。怖いです。

予防の方法がなく次々感染するのでどうにもならない。

抗生剤が効くとは書いてあるけれども、、、ほんとかいな。

 

 

子猫の症例

 

 

そして過去の報告ですが埼玉県のカラスの大量死の調査でクロストリジウムが検出されている。


また南アフリカではサイ35頭が死亡していたり


鶏ではコクシジウムとの混合感染により壊死性腸炎を起こす事が知られています。


牛や豚でもよく知られているようです。


もちろん人でも老人施設で感染が見られています。


調べてみたところ意外にこの菌は怖いものであることがわかりました。


カリシじゃないけど強毒性というものも最近出てきているらしく命を取られる場合もあると。。


うーーん。侮れず。


抗生剤は下矢印



文献を見つけました。

が。。まずクロストリジウムかどうか調べるのに数日かかっちゃうからあまり役立たないですかね。




結論

 

今回蔓延している謎の嘔吐の原因菌がクロストリジウムだという特定は上矢印の理由で確定はできません。でも調べていくとクロストリジウムは意外に怖いものだということがわかりました。

 

防御できないこと。感染すること。人にもうつること。


嘔吐が続くと悪化するケースもあり今回も情報寄せてくださった方の中には

重症化して入院して瀕死までいった経験をされた方もいます。

こちらはパルボではないという確認をされており他にも検査をたくさんされています。

 

臨床では下痢がないと獣医さんが下痢パネル検査を提案はしてこないので

(もともと下痢の時にする検査ですから)原因をさぐれず不明なまま治療しているケースが

ほとんどです。

 

獣医さん的にはまあ何か感染症でしょう。とかウィルスですね、とかの推定さえできて

対症療法で治せれば問題はないので今回も先生たちには私がお金をかけてそこまですることに対して意味はない。パネル検査に出てないウィルスも菌もたくさんある。そのどれが原因だかは

分からないと言われました。なぜそこまでするか?というふうに思われました。

 

私も自宅のパルボウィルスの件だけならここまで追及はしませんでしたが

何か怖いってこの謎の嘔吐の中にパルボが混ざり込んでいる可能性があるからです。

 

ロッタちゃん兄弟はパルボとクロストリジウムを合併して持っていました。

そして生きている兄弟たちはどちらかというとクロストリジウムの症状が全面にでていました。

しかしパルボウィルスも持っているのです。

 

ただわかったことはワクチンをしている猫はパルボウィルスにはかからないということです。

(うちのユパとルーチェの例、またロッタちゃん兄弟のお宅の猫達の例より)


そして謎の嘔吐に関してですがほとんどの猫は対症療法で良くなっています。

ただ発症してすぐに補液なりの処置をしてもらっている猫の方が治りはいいようです。

この謎の嘔吐で死んだという報告はありません。


キラキラクロストリジウムは単体では今回経験したような感染力は無いようですので何か検出できない感染力の強いウィルスがもしかしたら関連してるのでは?とも個人的には考えています。




対策としては


まずは紛れ込んでいるパルボウィルス対策に右矢印ワクチンしかありません。

今回うちの猫達でワクチンをしている猫達は免疫がついていて感染を防げることも証明できましたし実際うつっていません。


ドンッ自宅の猫にワクチンをしてない方はすぐに打ってください。


それから感染予防対策の基本にもどる❗️です。

現在流行っているのが嘔吐主症状のものなのでそれを念頭に以下書いてあります。


星外から帰ったら石鹸で手洗い。


星やたらに外でほかの動物などに触らない。


猫-猫感染をしない菌であっても猫は共用トイレからうつります。 


嘔吐!! 

星一発目で即1匹ケージ隔離。

これパルボ一回経験してる方は身についてると思いますが多くは猫の嘔吐は食べすぎとか毛玉なのであ、また吐いた!的な感覚の方が多いのでは?と思います。


星吐物の上にはさっとペットシーツを乗せる、そのまま処理。その場を塩素系消毒液で消毒。

この習慣を身につける。


星嘔吐している時のトイレの掃除は手袋着用でスコップは専用に。嘔吐が止まるまでは隔離しほかの猫と別、専用トイレで。


星食事とトイレの世話は同時にしない。


星お世話の順番を守る。(健康な猫から最後に感染症の猫)


できれば保護猫1匹につき1ケージがあれば検便のための採便もしやすいし発症猫が出た時にほかの猫を守りやすいんです。


元気な時は別に入れなくてもいい。でもご飯の時は自分のケージで。にすると管理がしやすいです。それぞれの便の観察もできます。



星そして人にもうつるのでどんなに猫がかわいくてもチュウしたりベタベタ顔をつけたりしないこと。


この菌に限らず人にうつる病気はたくさんあります。


今回私は嘔吐してる二匹がパルボでないことを確認できた時にやったー!!と思って手袋を使うのをやめました。そしたら自分が下痢になりましたチーンタラーダウン


なんちゅうことか。


まあ3日で自然治癒でしたから大ごとにはなりませんでしたが。。、メンバーの一人も下痢しました。


思いつくままに書いてみましたがもしクロストリジウムだとすると。。。。。

クロストリジウムには潜伏期間もないようなのでパルボウィルスに対するような対策をしてもあまり効果もないと思われます。


本来は抗生剤の使いすぎにより腸内細菌が死んでしまった時にこのクロストリジウムが増えて悪さをすると言われています。またはウィルスを持っていたりしてもとから免疫の弱い個体に出るものらしいです。


もとは腸内に存在しているわけなので外から入るのを予防も何も。。なんですが。。。


興味の湧いた方はご自分で色々調べてみるのも楽しいと思います。


またご自分の猫ちゃんが謎の嘔吐にやられた時にお金かかりますが興味のある方は下痢パネル検査をしてみてください。

  

クロストリジウムじゃなかったとしても対策は役にたつはず。


おまけパンダ



看護学校で消化器の授業で聞いたこと!

    うんちの後にペーパーを9枚重ねて拭いても一瞬にして大腸菌は通り抜けて手に着く。


滝汗滝汗滝汗滝汗 だそうです。

(なぜ10枚でなく9枚なのか謎。そこが信憑性があるともいう)


こんな経験よくありませんか?

猫のその辺についたうんちを処理したあとに

うんちには素手で触ってないのに手が臭う。

それは大腸菌ですよぉーー。


とか脅かしたところで

そんなに怖がる必要はありません。

手を洗ってください


とにかく1にも2にも3、4、5にも手洗いです。

手洗いは基本です。


ちなみにクロストリジウムは熱湯消毒も効かず塩素系でも完全に死滅させられるというデータがないです。

洗い流す、か捨てるしか無いか⁉️





 くまクッキー今回 下痢パネルPCR検査 というものを使いましたが解釈について詳しい説明を見つけましたので

参考にごらんください。

 

下痢パネルPCRの解釈