パルボ?ノロ? | 一般社団法人 ベビーキャット レスキュー

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さくらちゃんが亡くなった次の日に

ロッタくんという嘔吐が止まらないということで

お預かりしていた子猫が亡くなりました。

 
預かった次の日に獣医で
インターフェロンと抗生剤の注射をしてもらい
休みの間うちでできるように持たせてもらい
うってはいたのですが。。
吐き始めて5日目で限界。
亡くなってしまいました。


この子の兄妹はほかに三匹おり
一匹は同じ症状で入院していましたが同じ日
ほぼ同じくらいの時間に亡くなりました。


あと残り二匹は食が落ちていたものの
嘔吐はなく給餌のみで切り抜けられたようです。
ただ回復までにかなり時間がかかっているという
印象です。


発症した子猫について入院治療した獣医さんの見解右矢印嘔吐が止まらないことや衰弱についてパルボを疑われましたが白血球数は正常値ですし進み方、発症率からパルボとは思えない。
亡くなったのち血液を検査機関に出してくださっていますがパルボであるかどうか以外はあまりデータが出るかどうかは期待できないというお話でした。
後ほど生きてる二匹についても白血球数を調べていますが正常値。やはりパルボではないと思う。との事。


うちのかかりつけ右矢印
感染症専門の先生が言うにはこういった感染力がものすごいものは多くはパルボだと。
判断は死亡率でする。との事。

→そうなるとパルボではないかも。
2匹は生きてるので死亡率は50%  
パルボの場合ワクチン未接種の子猫については死亡率は100%パルボだったら間違いなく兄妹猫は全滅してる。


そしてまわりでワクチンをしてる成猫に発症している例がたくさんあり強力な感染力がある事が分かってきました。


今までのパルボウィルス感染症(通称ネコテンパー)とは違う。

丸レッド下痢がない。吐物は最初は食残、胃液、胆汁に変わっていきます。真っ黄色から緑色の液体になります。

丸レッド症状の進み方が緩慢である。

丸レッドワクチンをしてる猫にも感染する。

丸レッド個体差がありすぎる。食欲がなくなるだけの子もいれば回復まで長い子と短い子といる。

丸レッド概ね4〜5日で回復。(ここは不確定)



ウィルス性腸炎でも下痢が無いというのはまずない。聴診器で聞いてみるとお腹の音が全くしない。動きが止まっているように思われる。
薬が効かないのと回復に至るまでの日数を考えると原因はウィルスであると考えられる。
    



いったい何のウィルスなのか?

ここ数日 人間の方の流行も調べ
疑われるのはノロウィルスなのでは?と
考えています。


ただノロウィルス自体も人間でも特定は難しくロタと腸管アデノウィルスの混合感染である事も多いとの事でした。


近所のレストランのトイレに張り出されていた
注意書き下矢印


そして小児看護現場よりの情報では
小児でロタウィルスが大流行。
ワクチンの効かないタイプ。


調べたところノロウィルスにも新型がでており
ロタ↑もそう。


パルボの新型?という事も考えられる。

 
どっちにしても今年この流行が収まるまでは
厳戒体制を敷く方が良さそうです。


特に譲渡会等に猫を出す時に人の手について感染する事があり、今回それが原因と思われるケースが出ています。


消毒法は人間のノロウィルスに準じた方法で。



上矢印参考にしてください。
ちゃんと読んでね。飛ばしたら全く勉強になりません。

ノロウィルスではないか?と考えたのは
潜伏期間です。
ノロは24〜48時間で発症。
パルボは2週間。

この潜伏期間である程度何のウィルスかは
推定できます。
  

感染経路は?
      右矢印感染経路がわかってないと無駄な消毒や
意味のない予防をしてしまいます。

Q3 参照   経口感染
吐物に触る事。手についてそれが口から入る。
ノロウィルスに関しては絨毯やカーペットに吐いたものを拭き取りきれずそれが乾燥して宙に舞う事が知られています。
また吐いた時の飛び散りでそこに触り口から入ることで感染することもあります。
保護猫の施設ではこういったことを防ぎ確実に消毒効果をあげるために床の方が適しています。
空気感染ではないので空気中に消毒薬を噴霧するのはこの場合にはほとんど意味はありません。
飛び散りも最低限にして他の猫が接触しないようにするためにケージを使います。

今回流行っている嘔吐のみの症状のものは
便からはウィルスは排泄されてないと思われます。(たぶん)

汚物の処理の仕方が大切です。


どうやって広まるのか?

嘔吐物にたくさんのウィルスがおり吐いた場所にウィルスが残ることにより
そこを他の猫が歩き手足を舐めることで口に入ります。

肉球にインクをつけて部屋を歩かせてみたらわかりますがとんでもなく部屋中に広がってしまいます。

そして猫は身体を舐める動物なので発症率の高いウィルスであればまず100%感染、発症します。


発症するかどうか、しても軽いかは本人の免疫力次第。


猫はよく吐く生き物なので初回吐いたときに
それが感染源になるとは誰も思わない。


掃除してたらこんなところに吐いたあとが。。
というのは誰でも思い当たる事と思います。


今回ばかりはその一回目の病的とは思えない嘔吐❗️から始まると思っておかないといけない。


パルボの発症の時も実はこれなんですが。。


2014年の研究データにヒトノロウィルスがネコに感染する事を証明したものがある。
4頭中3頭が感染したとの事。


という事はヒトからネコにもうつるしネコからヒトにもうつる。という事です。
里親さんで家猫全てがやられたあとに自分にうつったという報告がありました。
それも含めて考えるとノロウィルスと考えた方がよさそう。


感染予防はどうしたら?

人混みを避ける。 
帰宅したら必ず手洗いをする。
  右矢印ノロウィルスに関するQ&AのQ16参照
手洗いの仕方はここを読んでください。
手拭きはタオルを使うなら新品を毎回新しいもので。手拭き用のペーパーを用意する事をお勧めします。

正直予防は難しいです。
ほかの病気の予防と同じくらいしかできません。

猫は必要以外 外に(獣医など)連れ出さないこと。
また来客者が持ち込む事があるのでむやみやたらに猫をいろんな人に撫でさせるのはやめる。


もし猫が吐いたら?

ウィルス感染かどうか判断できないのですぐに吐いた猫はケージ隔離。
吐物はすぐに処理し床は消毒します。Q20参照
右矢印消毒は次亜塩素酸ナトリウム、又は家庭用の塩素系漂白剤 Q23参照
(商品名はあげません。ご自分で調べて信用おけるものをお使いください。)


吐いたところに他の猫が来て歩き回ったり吐物を食べちゃうとかしないようにしないと感染が広がります。
全頭ケージ管理できるところはこの場合には安全です。排菌してる猫を隔離する意味でも
健康な猫を守るためにも。


被害を最小限に食い止める

感染猫にはなるだけ触らない。 
世話をするのは一番最後に。
処置の必要があるときには手袋を使うこと。
使い方には十分注意。感染猫を触った手袋の外側が自分の手に触れないように脱ぎそのまま袋に入れて捨てる。
嘔吐のあるときはなるだけ閉鎖環境にしておく。
ケージの周りを覆う、子猫は深めのキャリーに入れるなど。

感染猫の世話の後は手袋をしていても脱いだら石鹸で手洗いをすること。

 
以下私のやることなんでこれが感染を広げない根拠はないですが参考までに。下矢印

子猫の場合 使ったシリンジや注射器などは取り出さずそのままキャリーの中に置いておく。

汚物を捨てるときはキャリーの中でやり手袋ごと袋に入れてそのまま蓋つきのゴミ箱に捨てる。

うつしたくない猫に触る前に必ず石鹸で手洗い。手首まで。小さな子猫をケージやキャリーから出さず洗った手だけ入れて世話をする。
服についてると怖いので抱かない。


手袋を感染猫を触るときとうつしたくない猫を触るときと両方に使うこともできますが私は混乱してしまうといけないので(自分が信用できない)
やってません。
感染猫の世話の時、汚物の処理の時に使うようにしています。


感染予防策として手袋や手洗い、消毒などをしたら安心と過信してしまうのが一番怖いです。
手袋もどこにピンホール(穴)が空いてるかわかりませんし手洗いもウィルスを剥がしやすくするだけで殺すわけではない、消毒も完璧とは言えない。したうえにまた排菌したら終わり。


成猫は今回のウィルス性腸炎では死なないだろうというのが救いといえば救い。


感染猫の治療は?

パルボにしてもノロやロタ、すべて特効薬はありません。
星脱水に対してに点滴をすることくらいです。症状のひどい子は入院して血管から持続点滴をするといいでしょう。
(でも子猫はそれでも亡くなってます。)
獣医さんによりそれぞれ治療法は違いますがそれなりにいろんな方法で効果はあるようですが
正直治療の効果ではなくそのくらいに治癒する時期になっていたというだけなのでは?と
思います。
(治療に通った方ごめんなさい。)

インターフェロンが効いたという情報
右矢印インターフェロンはもともとカリシウィルスの治療薬です。ノロウィルスであれば(ノロウィルスは)カリシウィルス科のウィルスなので効果はありそうです。

吐き気どめが効いたという情報
右矢印本来はウィルス性腸炎の下痢嘔吐は治癒を遅らせるので医療現場では勧められていません。
なのでたぶん効いたというのは治る時期に来ていたものと思われる。
猫の体力がない場合はそのなんとしても止めたいので使うこともあると思います。
そのあたりは獣医の判断によります。


抗生剤、抗菌剤は?
右矢印まず効かない。ほぼ全く効かないと言っていいくらい。
細菌性腸炎に即効性のある抗生剤を使ってもらいましたが症状に変化なし。
うちで注射でもいれてましたが全く役立たず。



今回うちで一番大きいたぶん4キロはある猫が発症しました。試しに何もしないで観察してみました。4日間胃液を嘔吐。5日目より食べ始め嘔吐が止まりました。まだふだんの食欲を取り戻せないのでケージから出していません。
これはユパくん。ママ〜って時々言い出しています。もう出たい。そんなにひどく落ちてない。

写真は3日目くらいのもの。


そのまま頑張れるのであれば一歩も動かさない方が犠牲を増やさないで済む。
もう1匹はたった一度食残を嘔吐しただけ。
食欲が落ちています。
眼科受診の予定でしたが獣医で撒き散らす危険があるため自粛。
こちらはルーチェ。
本人全く自覚なくでたがって鳴いたりウロウロ。
感染はしたものの症状は軽い。
  でも吐かないタイプはもしかして食思不振状態が延々と続くのでは?回復に時間がかかるのでは?という気がしてます。
   亡くなった子猫の兄弟猫がそうで経過が長すぎるため。嘔吐してウィルスを排出して治るわけですから出ないでいつまでも胃にウィルスがいたら治らないんじゃ??
でも吐かなければ排菌しないので他にはうつさないです。


もし感染猫がでたら。。感染拡大を防ぐ

今いる猫たちの移動をストップします。
新たな猫を入れるのはすべての感染が収まって消毒が済んでから。
人の出入りに注意。
世話してる人もあちこちに出かけてウィルスをばら撒かないこと。
猫たちの部屋の移動をしないこと。
(自宅での被害も一部屋にするため)
部屋を別にするのは感染を広げるのでお勧めできないです。
もとから別だった部屋の猫にまで今回感染した報告が来ています。


もうひとつ注意ひらめき電球
 
誰からうつされた、誰の責任、と責任追及をしないことビックリマーク
これよくパルボで起こります。  
ボランティア同士の諍いに繋がる事があります。
ウィルス感染は誰のせいでもありません。

今回吐いてる事を聞いていながら子猫を安易に預かってしまったことについて自分自身が浅はかだった事は反省しています。
しかし預けたボランティアさんに責任はありません。

原因はウィルスであって人間ではありません。

今のところ報告があるのは関東圏ですが
飼い主さんもボランティアもみな警戒しておいて損は無いと思います。

この機会にしっかりと手洗いを習慣づけたり
手拭きタオルをペーパーに変えたり
ケージの用意を考えるのもいいかと思います。

飼い主さんたちはたぶん全頭やられてしまいますのでうつったときには治療に徹するしかありまさん。ふだんから部屋を整理しておいて消毒しやすくしておく事です。
それとトイレシーツが意外に役立ちました。
用意しておいてもいいかも。

もちろんうつらなければそれに越した事はなしビックリマーク



今日丸一日かかって大掃除、床の消毒をしていました。まだ途中なんだけど。。
記事も早くアップしないと仕事に疲れたら
これを書き、、、でした。

差し入れしてくださった近所の里親さん
ありがとうございました!!

ひらめき電球床の消毒の時は拭くのではなく
ワックスを塗る感じでやってください。
ゴシゴシ拭いては消毒になりません。


今月まだ子猫の頭数が少なくそれも幸いでした。
 
5日目 食べ始めたユパ。
かなり真っ黄色の胃液を吐いてました。


ルーチェは2日目で回復アップ

うちの被害はこの二匹で終わりますように。