仕事が休みで余裕のある時は、車で運動公園まで行って、歩いたりもする。

焼けるのは嫌なので、いつも夕暮れ時。

今日の空もとてもキレイであたしは空ばかり見て歩いた。


人よりもきっと、空を見て、ぎゅうっと切なくなったり、キレイだと感じることが強いと思う。

いつからだろうか、当たり前を当たり前じゃなく、特別なものとして意識しだしたのは・・・。

小さいころのことは、あまり覚えていないけど、カメラを常に持ち歩くようになって、撮る対象になったからだろうか。

高校の頃、HIROMIXを知り、日常を撮る楽しさを知り、そしてあたしは、空がキレイな写真集を買うようになる。

そして、根底にあるものは・・・と考えたときにいつも真っ先に思うのは、父親の事だ。

実家の東側は一面田んぼのド田舎。

小さい頃はそこがあたしたち兄弟の遊び場だった。

稲刈りが終わると、野球をしたし(ボールがどこへ飛んでも大丈夫)、犬と思いっきり走った。

春は一面れんげ畑になる。


夕暮れ時、毎日のように、父親が開かれた東側を眺めていたのを知っている。

父親はきっと、実はロマンチストなんじゃないかと思う。

そして、きっと父の娘のあたしも・・・。

うちは自営業で、色んな土地に出稼ぎに行く。

小さい頃はよくついて行ってた。

まだ夜明け前に、車でうちを出発することも多く、車の中から、明けていく空を見ていた。

今もドライブが大好きで、流れる景色が大好きだ。

そして、仕事はいつも屋外だった。

小さい頃は、母親が仕事場に残り、あたしたち子供は父親によく遊びに連れていってもらった。

なんてことはない公園だったり、森みたいなとこだったり、小さな山を登ったり、散歩をしたり。

小さなあたしには、充分過ぎる遊びと冒険だ。

末っ子のあたしは、いつも父親にくっついていて、まぁ無茶をするのはいつも兄か姉だった。

幸せだった。

だから今も外での遊びが好きだ。

開放された気分になる。

閉ざされた、狭い空間は嫌い。

空が広い、広々としたところが好き。

父親と一緒に過ごしてきた時間が確実にあたしをつくっていると思える。



夕暮れ時の、空が刻々と変わっていく様なんて、ヤバイ。

切なくて、言葉なんかいらなくて、でも一番幸せなとき。

同じ景色を見て、同じように感動できる人と一緒になりたいと常々思う。

大好きな人と手をつないで、美しい空を見て、穏やかな気持ちになって・・・。

極上の幸せ。

そんな人、どこかにいないかなぁ・・・(笑)。