mRNAワクチンアデノウイルスベクターを使用したDNAワクチンは、どちらも新型コロナの遺伝子情報をランダムに様々な細胞内に取り込ませ、mRNAワクチンは細胞質内でアミノ酸と酵素、DNAワクチンは細胞核内で核酸とアミノ酸、酵素を消費してスパイク蛋白ワクチンを合成させ、これが細胞表面に発現し、免疫細胞に「コロナに感染した細胞」として認識され破壊される過程でIgG抗体と細胞性免疫が獲得されます。

 

 どちらも自己増殖能はありませんが、ウイルス蛋白が細胞内で合成されると言う点では、生ワクチンと全く同じ機序で免疫が獲得されるワクチンであり、半生ワクチンと考えるべきでしょう。

 

 不活化ワクチンはこれに反し、新型コロナのスパイク蛋白を製薬会社が工場内で細胞工学技術を使って合成し、細胞外に投与する物です。従ってコロナの遺伝情報が細胞に取り込まれず、スパイク蛋白が樹状細胞などの抗原提示細胞などの貪食細胞だけに貪食され、消化され、処理された形で細胞表面に発現し、これを免疫細胞が認識してIgG抗体を作りますが、抗原提示細胞が破壊されることはありません。

 細胞内のアミノ酸、核酸、酵素を消費せず、しかもランダムに様々な細胞に取り込まれず、細胞破壊が起きませんから、このワクチンは最も副作用の少ないワクチンです。人類が最も長期に使用し、安全性が担保されており、4種混合、3種混合、Hib、肺炎球菌、日本脳炎、インフルエンザ、B型肝炎、狂犬病、A型肝炎、髄膜炎菌、ポリオなどは全て不活化ワクチンです。しかも、かつては狂犬病とポリオは生ワクチンでしたが、2021年現在はより安全な不活化ワクチンに取って代わられています。日本ではポリオは2012年に不活化ワクチンになりました。

 

 一方、従来の生ワクチンは毒性が弱く、増殖が非常に遅いウイルス株を使用したものです。麻疹、風疹、おたふく、水痘、ロタなどが生ワクチンです。

 人体にウイルス感染が起きた場合、約7日程度で抗体が上昇して免疫が出来、感染が回復します。その過程で、ウイルスに感染した細胞は、DNAワクチンと全く同様に、細胞内で人間の核酸、アミノ酸、酵素を消費してウイルス粒子が作られるため細胞が消耗します。

 さらに、感染した細胞の表面にはウイルスのスパイク蛋白が発現するため、免疫細胞に「ウイルスに感染した細胞」と認識され破壊される過程でIgG抗体と細胞性免疫が獲得されます。

 ただし、生ワクチンの場合、弱毒化されたウイルスが感染するのは、それぞれのウイルスに特異的な細胞であり、全身の細胞にランダムに取り込まれ感染するわけではありません。このように臓器特異性がありますから、全ての細胞が破壊される事はないのです。

 生ワクチンも新型コロナのmRNAワクチン、アデノウイルスベクターを使用したDNAワクチンも、取り込まれた細胞でウイルス蛋白が合成され破壊されるのは同じです。けれども、生ワクチンは臓器特異性がありますが、アデノウイルスベクターワクチンとmRNAワクチンとは臓器特異性が少なく、特にmRNAワクチンは全ての細胞に取り込まれますので、これらのワクチン粒子が取り込まれた全身の臓器の細胞がランダムに破壊されることになります。

 

 mRNAワクチンアデノウイルスベクターワクチンも、治験段階から従来の不活化ワクチンや生ワクチンより随分副作用が多い事が知られていました。

 不活化ワクチンの副作用が少ないのは作用機序から容易に理解出来ますが、弱毒株ながら細胞内で増殖するウイルス粒子を用いた生ワクチンの方が、mRNAワクチンやアデノウイルスベクターワクチンより副作用が少ないのは何故でしょうか?

 

 通常の野生株のウイルスよりも生ワクチンのウイルスの方がはるかに副作用が少ないのは、増殖力が極めて弱く、ゆっくりと体内で増加するからです。

 

 既に述べたように、ウイルス感染が起きて発症した場合、多くの場合、約7日前後で抗体が上昇し、感染が収束に向かいます。ウイルス感染が起きれば感染した細胞は免疫細胞に破壊されますが、弱毒化された生ワクチン株の場合、増殖速度が非常に遅いため、少しずつ増加して感染が体内で広がります。一気に多数の細胞が免疫細胞に破壊されれば、その臓器の障害が起きますが、少しずつしか細胞破壊が起きないため、炎症反応なども弱く、臓器障害も急激に起きる事がないのです。

 確かに生ワクチンでも細胞破壊は生じます。けれどもその過程が非常に遅いため、たとえある臓器の細胞が一つ破壊されても、周囲の細胞が分裂して機能を維持し続ける事が出来るのです。

 小さな切り傷などの怪我をしても、傷を縫合した場合にも、約7日間で傷の周囲の細胞が反応して分裂増殖して傷は塞がります。生ワクチンを投与して細胞が一定数破壊されても、周囲の細胞がそれ以上の速度で分裂増殖すれば、その臓器機能は問題なく維持できるのです。

 

 以上により、生ワクチンの副作用が非常に少ないのは、ワクチンに使用されているウイルスの増殖速度が非常に遅いからなのです。

 

 mRNAワクチンアデノウイルスベクターワクチンの場合、細胞内で増殖出来ないようにしてあります。従って生ワクチンのように少しずつ自己増殖して緩やかに免疫反応と細胞破壊が起きるようには出来ません。

 これらのワクチンや生ワクチンで免疫が生じるには、ある程度以上の数の細胞が感染状態になる必要があります。人体の細胞は、心筋や脳神経細胞以外は、ほとんどが細胞分裂と増殖、細胞死を繰り返しています。皮膚の角化上皮は死んだ細胞の層によって出来ていますが、角質細胞が正常な過程で死亡しても、免疫細胞が免疫反応を起こす事はありません。肝臓や消化管の細胞も同じことです。

 

 自己増殖可能な生ワクチンのウイルス株は、少量投与でも勝手に細胞内で増加してくれますから、過度の免疫反応や組織破壊を起こさずに免疫が獲得されるのです。

 ところがmRNAワクチンアデノウイルスベクターワクチンはワクチン粒子が自己増殖出来ませんから、免疫反応を起こすためには、一回当たり生ワクチンよりはるかに多い量を投与しなければなりません。

 

 そうなれば、どちらのワクチン粒子も、全身の様々な臓器にランダムに取り込まれ、一斉に細胞が破壊されますから、様々な臓器特異的な副作用が全身で急激に起きる事になるのです。

 

 どちらのワクチンも血管内皮に取り込まれますから、一気に血管内皮が広範囲に破壊されれば、血栓出血が起きるのは当然予想されることです。

 脳で血栓が起きるか、他の臓器の血管で出来た血栓が脳の血管で詰まれば、脳梗塞が起きる事になり、脳血管が破壊されて出血が起きれば脳内出血を起こす事になります。

 特に、高齢者は血管が動脈硬化で弱くなっており、様々な臓器も予備能が低下しています。その臓器の細胞が一気に破壊されれば、元々弱まっていた臓器の障害が起きる事になります。                                                                            

 基礎疾患者も同じであり、心臓が弱っている方なら心臓が、その他の臓器の障害のある方ならその臓器が障害される事になるでしょう。

 

 mRNAワクチンが接種された結果、80歳以上の高齢者の基礎疾患が急激に数日間で悪化したという報告が全世界から出ています。以上のメカニズムを考えれば、そうなって当然であることがわかるのです。

 

 mRNAワクチンが高齢者に致死的な副作用をもたらすのに対し、アデノウイルスベクターワクチンは20代から40代の若年者に死亡や血栓を起こしています

 それぞれのワクチンの作用機序を知らない愚かな研究者や自称専門家、医師などは、

「若年者は免疫反応が強いから高齢者より強く副作用が出た」と推論していますが、それならばmRNAワクチンでも同様に若年者に死亡が多くなるはずですが、実際にはそうではありません。従って、この仮説は間違っている可能性が高く、ワクチンの作用機序を知っている賢明な医師ならば、この仮説が成り立たない事が理解出来るでしょう。

 

 mRNAワクチンはポリエチレングリコールのマイクロカプセルに新型コロナのスパイク蛋白の遺伝情報をmRNAとして封入してあります。ポリエチレングリコールは脂質であるため、脂質二重膜を持つ全ての細胞にランダムに取り込まれ、臓器特異性が全くありません。たとえ新型コロナウイルスへのIgG抗体が十分に上昇しても、IgG抗体はポリエチレングリコールによって誘導された抗体ではないためにワクチン粒子には結合せず、何回投与しても抗体によって中和されずにランダムに細胞に取り込まれ破壊される過程を繰り返すのです。

 これは高齢者も若年層も同じことです。ただし、ポリエチレングリコールに対してIgE抗体が出来た場合には、アレルギー反応としてのアナフィラキシーを起こす事になり、繰り返して投与されるごとに、IgE抗体が誘導される可能性は高くなるでしょう。これは、ハチに刺されるのと同じであり、IgE抗体が上昇しやすい人の場合、繰り返し刺されるたびにIgE抗体が上昇するのと同じことです。

 

 アデノウイルスベクターを使用したDNAワクチンの場合ベクターとしてアデノウイルスを使用しています。イギリスのアデノウイルスはチンパンジーのアデノウイルス、ロシアのそれは人のアデノウイルス5型と26型です。

 人のアデノウイルスの場合、高齢者の方が過去に感染している可能性が高く、抗体が十分存在すればそのアデノウイルスベクターワクチンを投与しても中和されてしまい、ほとんど副反応を起こさないか、副反応が弱くなるのです。十分に抗体が存在すれば、そのワクチンは中和され、全く免疫反応を起こしません。

 

 チンパンジーのアデノウイルスベクターは、人が感染した事がないため抗体が存在せず、既存の抗体に中和されて効果が無くなる事がないとして、愚かなイギリスの研究者がコロナワクチンのベクターにしたという事実がありますが、これはイギリスのコロナワクチンを開発したオックスフォードが大学の研究者が愚かであることを証明する物です。

 

 ウイルスには感染感受性、種特異性、細胞特異性、臓器特異性があります。鳥インフルエンザが感染受容体としているシアル酸受容体は、カモと豚には存在しますが、人間には存在していません。人間のシアル酸受容体はカモや豚とは異なるために、鳥インフルは人には感染しないのです。これが種特異性です。

 豚は人とカモのシアル酸受容体をどちらも持っているために、同じ一頭の豚が人とカモのインフルに同時感染し、細胞内で相互のウイルスが組み合わさり、人にも感染する鳥インフルが合成される可能性があり、そうなると本来カモにしか感染しなかった鳥インフルが人間にも感染するようになってしまいます。人は鳥インフルに感染しませんから、鳥インフルのウイルスを中和する抗体を持っていないため、この合成インフルが急激に感染拡大してパンデミックを起こすことになるのです。

 

 あるアデノウイルスがベクターとして使用され、中和抗体で失活しないためには、人類が感染した事のない株でなければならず、人類が感染した事のない株であるという事は、人間の細胞には感染受容体が存在しないと言う事を意味します。 

 人間の細胞に感染受容体が存在しないアデノウイルスの場合、そのウイルスは人間の細胞には感染せず、取り込まれる事がないですから、ウイルスベクターとして使用する事は出来ない事になります。例えば、鳥にしか感染しない鳥インフルエンザウイルスから遺伝情報を取り除き、外殻であるエンベロープをベクターとして使用した場合、このウイルスに対する感染受容体を人間の細胞は持っていませんから、細胞内に取り込まれず、ベクターワクチンとして使用する事は不可能です。

 

 このように、アデノウイルスベクターの理論的作用機序がきちんと理解出来ていれば、人間に感染しないようなアデノウイルスはベクターとして使用できず、人の細胞に感染しうるアデノウイルスしか、ベクターとしては使用できない事がわかります。

 

 人とチンパンジーの遺伝子の相違はわずか1%です。従って、チンパンジーに感染するアデノウイルスならば、人にも感染する可能性が高く、ベクターとして使用すれば人の細胞にも取り込まれる事が予想されます。

 つまり、チンパンジーのアデノウイルスのスパイク蛋白は、人のアデノウイルスのスパイク蛋白と相同性があるはずです。さもなければ、ベクターとして使用する事は出来ないのですから。

 

 ところが、チンパンジーのアデノウイルスが人のそれと相同性がある以上、人のアデノウイルスに対して作られたIgG抗体も、チンパンジーのアデノウイルスに結合する可能性が高いと考えられるのです。

 

 抗体には交差反応性があります。インフルウイルスは年に一回程度、点変異を起こしますが、前年度の抗体の中和活性は30%程度減少するだけです。十分に抗体の量があれば、少ないウイルス量の感染ならば中和可能であり、重症化もしにくい事がわかっています。

 同様に、チンパンジーのアデノウイルスをベクターとして使用した場合、人の様々なアデノウイルスに感染した事のある高齢者の場合、ある程度の交差反応性を持つ人のアデノウイルスへの抗体を所有している可能性があるのです。

 これは私見ですが、以上を考察すれば、年齢が高い人ほど、様々なアデノウイルス株への抗体を持っていますから、アデノウイルスベクターワクチンを投与した場合、ある程度は中和され、破壊される細胞数が少ないために、若年者よりも血栓症その他による死亡が少ないと考えられるのです。

 

 愚かなオックスフォード大学の研究者は、チンパンジーのアデノウイルスならば、人が感染しないから中和されずにベクターとして使用出来ると予想しましたが、賢明な研究者や医師ならば、高齢者においては交差反応による中和が起きる可能性を考え付いたはずなのです。

 

 非常に興味深い事に、若年者においての治験では、アデノウイルスベクターワクチンを投与した場合、効果は94%であったにも関わらず、高齢者も含めて投与した実際のデータでは、効果率はmRNA ワクチンよりも劣り、80数%に過ぎない事が証明されました。

 高齢者ではアデノウイルスへの抗体によってこのワクチンが中和されて効果が弱まった可能性がありますから、抗体が出来なかった人をランダムに様々な年齢層で検討し、高齢者に抗体が出来なかった人が多いなら、私の仮説が正しいと間接的に証明された事になります。けれども2021年4月12日の時点では、愚かなオックスフォード大学の研究者は、こんな基本的な事すら検討していませんし、アメリカなどでも、この可能性を考えて年齢別抗体獲得率を調べる事もしていません。少なくとも、私の仮説を主張しているような論文や主張は、現時点では世界のどこからも出ていません。

 

 私は半年以上前にThe Lancetに掲載されたロシアとイギリスのアデノウイルスベクターワクチンの治験第三相の英語論文をで読んでみましたが、ロシアのアデノウイルスベクターワクチンには二種類があり、一つは凍結ワクチン、一つは凍結乾燥ワクチンでした。アデノウイルスはエンベロープを持たないので失活しにくいですが、55℃以上30分、乾燥すれば10~20日で失活します。

 興味深い事に、ロシアの二つのワクチンの内、より活性が保たれていると考えられる凍結ワクチンよりも、活性が低下している可能性がある凍結乾燥ワクチンの方が、抗体獲得率は同じであるにも関わらず、より副作用が少なかったのです。

 

 残念ながら、ロシアの研究者もこの事実に対して何の考察も加えていませんが、私がその時に考えたのは、

 

凍結乾燥ワクチンの方が、ワクチンとしての力価は低下しているはずだ。アデノウイルスは十分長く乾燥させれば失活するのだから。そうであるなら、副反応が少なくなっても不思議ではない。しかも抗体は凍結ワクチン並みに獲得されている。

 もしかしたら、ロシアで使用されているワクチン量より少ない量でも、免疫を獲得させることが可能なのではないだろうか?

 どのワクチンも、十分に免疫反応を起こせるならば、量が少ないほど副作用も少ないはずだ。アデノウイルスベクターワクチンについても、可能な限り少量であった方が、取り込まれて破壊される細胞数が少なくなるから副作用が少なくなるはずであり、イギリス、ロシアどちらのワクチンも、至適投与量がどの程度であるのかは検討の余地がある。」

 

 さらに、イギリスのアデノウイルスベクターワクチンでは、さらに興味深い事実を報告されています。

 

「ワクチンの量が多い注射を2度受けた人への有効率は62%だった。これに対して、最初にワクチン量を半分に減らした後に2度目はその倍量を接種すると、有効率は90%に上がった。なぜこの違いが出たのかはまだ不明だという。

 治験を主導するアンドリュー・ポラード教授はBBCに、「この結果に本当に喜んでいる」と話した。接種量を減らすと有効率が90%に上がったことも「興味深い」と教授は述べ、「供給できる回数が増えることになる」と期待感を示した。」

 

 この治験を主導した頭の悪いポラード教授は、ロシアの論文をろくに読みもしていなかったのでしょう。仮に目を通していたとすれば、私が気づいた問題点には全く気付かなかった事になります。

 常識的に考えても、初回接種量を減量した方が抗体獲得率が良かった事実を観察すれば、

「2回目も減量できるのでは」と考えるのが賢明な研究者でしょう。そうすれば副作用が減少出来ると予想されるからです。

 

 私が考えたこの現象の解説は以下の通りです。この仮説も、現時点では全世界のどの論文やメディアでも公開されていません。

 

初回に大量に投与した場合、人体はベクターであるチンパンジーのアデノウイルスのスパイク抗原に対して反応し、大量のアデノウイルスに対するIgG抗体を作り出した。

 二回目に投与したアデノウイルスベクターワクチンは、既に存在していたチンパンジーのアデノウイルスへのIgG抗体によって中和され、肝心の新型コロナウイルスのスパイク蛋白の遺伝情報が細胞内に取り込まれなかった。

 この現象は、生ワクチンで起きる事が知られており、当初から予想されるべき事であって珍しい現象ではない。

 初回に半量投与した群では、チンパンジーのアデノウイルスへのIgG抗体が誘導されなかったか、あるいは不十分であったため、二回目のアデノウイルスベクターワクチンは中和されないか少ししか中和されずに細胞内に取り込まれ、新型コロナのスパイク蛋白への抗体が十分誘導された。初回のワクチン投与によって少量であっても抗体が獲得されれば、2回目のワクチン投与でブースター現象が起き、急激に大量の抗体が誘導されることも教科書的な事実である。

 つまり、アデノウイルスベクターワクチンを使用する場合、初回はなるべく少量を投与した方がベクターであるアデノウイルスへの抗体が作られにくいと思われる。さらに、2回目の投与においても、もっと少ない量を投与すれば、副反応をより減らす事が可能であると考えられるので、動物実験で良いので実際に様々な投与量で検討されるべきである。」

 

 さらに私が考えた対策は、一回量をなるべく減らして、3回ぐらいで投与するという方法です。

 

 ポリオの生ワクチンは2回で抗体が獲得されますが、不活化ワクチンの場合には4回投与する事が必要です。抗体の付きが悪いからですが、その代わりに副作用が圧倒的に少ないのです。

 アデノウイルスベクターワクチンもmRNA ワクチンも、どちらも取り込まれた細胞が破壊されるのは変わりませんから、少量ずつ複数回に分割した方が、より副作用が少なくなる事が期待されるのです。

 

 一回で大量に投与すればするほど、より多くの細胞に取り込まれて破壊されますから、年齢を問わず副作用が強くなるはずです。ロシアやイギリスのアデノウイルスベクターワクチンの治験論文から考えれば、最低投与量を模索する必要がありますが、製薬会社としてはなるべく大量に打った方が儲かりますし、回数が少ない方が便利だと考えるでしょう。けれども最も大切なのは副作用の軽減と死亡を減らす事ですから、この研究は最優先課題です。

 

 

それぞれのワクチンの問題点

 

 不活化ワクチンや生ワクチンと比較した時、mRNA ワクチンとアデノウイルスベクターワクチンは致命的な欠陥を持つワクチンです。

 不活化ワクチンであれ生ワクチンであれ、抗体がなければ免疫反応が起き、抗体が十分あれば中和されて副作用が起きにくくなります。

 従って、抗体が低下するか変異株が出現した場合、どちらも追加投与が安全に可能なのです。インフルワクチンがいい例であり、毎年繰り返し投与をしますが、副反応が増加する事は普通はありません。

 

 とろこがmRNA ワクチンの場合、たとえ新型コロナへのIgG抗体が誘導されても、このワクチンはポリエチレングリコールのマイクロカプセル内に新型コロナのスパイク蛋白のmRNAが封入されているだけですから、コロナのスパイク蛋白のIgG抗体によって中和されず、全てが細胞内に取り込まれてその細胞が破壊されることになります。

 変異株が出現して変異株用のmRNA ワクチンを作り投与した場合、繰り返し投与すればするほど、毎回、同じように取り込まれた細胞が破壊されることが繰り返されます。

 高齢者や基礎疾患者では臓器の予備能が低下していますから、繰り返し投与によってさらにその臓器の機能が低下する事が予想されます。

 反復投与した場合、抗体が少しでも残存していれば、十分ブースターがかかって抗体が上昇し、副作用も抗体によってワクチンが中和されるために軽減する不活化ワクチンや生ワクチンとは決定的に異なるのです。

 さらに、投与の反復によってポリエチレングリコールへのアレルギーが起きてしまえば、その人には投与出来なくなるばかりか、様々な薬剤などに含有されるポリエチレングリコールにもアレルギーを起こす恐れがあるのです。

 

 アデノウイルスベクターワクチンの場合、繰り返し投与すればするほど、ベクターであるアデノウイルスへの。IgG抗体が上昇し、それが変異株に対応するワクチンであったとしても、コロナのスパイク蛋白のDNAの入れ物であるアデノウイルスをその都度、変更しない限り、アデノウイルスベクターがIgG抗体により中和され失活して細胞に取り込まれなくなり、肝心要のコロナのスパイク蛋白への免疫や抗体が出来なくなってしまうのです。

 このワクチンもmRNA ワクチンと同じく、アデノウイルスベクターへの抗体がない人か、あるいは別の型のアデノウイルスを使用して投与した場合、繰り返し取り込まれた細胞が破壊されることになります。

 別のアデノウイルスを使うと言っても、人間に感染しない動物のアデノウイルスでは使い物になりませんし、人間やチンパンジーのアデノウイルスを使用するなら、既に感染した事があるか、投与されたアデノウイルスへの抗体がある年長者においては、抗体の交差反応性によって効果が減弱する事になる可能性が高いのです。

 

 これらの点を考慮するなら、不活化ワクチンに比べ、圧倒的に不利な欠陥ワクチンであることが理解出来るでしょう。

 

 

追加投与のための方策。

 

 私が考えているのは、mRNA ワクチンとアデノウイルスベクターワクチンとをより安全に投与するには、少量ずつ繰り返し投与する事が最低限必要です。特にmRNA ワクチンでは高齢者と高齢の基礎疾患者、アデノウイルスベクターワクチンでは若年者と基礎疾患者ではそうしなければならないでしょう。

 

 追加投与については、どちらかのワクチンを最初に使用した場合、不活化ワクチンでブースターを掛けるのが最も合理的であり安全で効果的だと考えます。

 不活化ワクチンの場合、追加投与した人に十分な抗体があれば中和されて副作用が起きにくい上、十分抗体がない人か抗体のない人だけはしっかり免疫反応が起きる事になり効果的であり、細胞に取り込まれませんから細胞破壊が起きず副作用も最低限です。

 変異株についても、少しの変異であれば抗体の親和性が残っていることが多いですから、変異株のスパイク蛋白で作った不活化ワクチンを投与すれば、十分、ブースターが起きると予想されるのです。

 

 

最良のワクチンは?

 

 言うまでもなく、不活化ワクチンが最良です。副作用が最も少ない事が歴史的に証明されているからです。小児、妊婦、基礎疾患者、高齢者、免疫不全者にも安全に接種可能なのは不活化ワクチンだけなのです。

 変異株が出現したとしても、インフルエンザのように不活化ワクチンを投与すれば安全に追加投与が可能です。

 

 不活化ワクチンの最も優れている点は、細胞破壊が起きない事。唯一の欠点は効果が他のワクチンより少し弱い事ですが、反復投与すればこの点も解決されるのです。これは四種混合、三種混合、日本脳炎、不活化ポリオ、Hib、肺炎球菌などの不活化ワクチンで既に証明済みです。

 問題なのは、中国が世界に先駆けて不活化ワクチンを実用化したため、妬みと悪意によって欧米社会が一切不活化ワクチンの効果と安全性を無視している事です。もしも私の考察が正しいならば、欧米こそが安全な不活化ワクチンを拒否した結果、全世界でワクチンによる高齢者や若年者の不要な死を招いた事になります。

 

 この裏には、アメリカさえ金儲けが出来ればよいと公言した人間の屑、トランプの存在と、自分さえ、自分の民族さえ、自分の国さえよければ他の国家や民族、他人など死んでもいいと考える残酷で卑劣な人々、右翼や差別主義者の存在があります。

 

 もし、不活化ワクチンの反復投与、追加投与が最も安全で長期的に使用に耐えるワクチンだとわかってしまえば、現在、世界市場、特に先進国で出回り、アメリカとイギリスだけに巨額の収益をもたらしているファイザー社とモデルナ社のmRNAワクチン、アストラゼネカ社のアデノウイルスベクターワクチンが不良品であり危険な欠陥ワクチンだとして市場から駆逐され、全世界で損害賠償の訴訟が起き、アメリカとイギリスが大打撃を受ける事になるでしょう。

 

 金が全てのアメリカ・イギリスの残酷な手口は、治療薬の世界にも及んでいます。

 

 日本の研究者がノーベル賞を受賞したイベルメクチンの画期的な効果、重症者に投与すれば80%もの患者が救命出来ると世界で証明されています。インド、アフリカで実際に応用され、アメリカでも良心的な医師が使用している極めて安全なお薬ですが、これもアメリカは、ワクチンの利権のために完全に黙殺し続け、日本の独裁政府、国民の命よりも政府の金を優先する自民公明維新などがそれに追随しているのです。

 もし、イベルメクチンが使用出来たなら、2021年4月12日時点で日本で死亡した9369人の内、80%に当たる7495人は救命出来たのです。この人たちは、国民の命、生存権を保障する平和憲法を踏みにじり、右翼団体「日本会議」の思惑通り、

 

「役にも立たず生産性のない高齢者や基礎疾患者として、コロナによって殺処分」されたのです。