今日は身近な小さな事件を取り上げて書いてみたい。
殺人や横領などの事件の場合の警察第一報は信じないので、その種の記事に対して書く場合は後追いで書くようにしてるが、この事件はほぼこの状況は事実だと捉えて書いていく。
ライブドアニュースから以下の通り。
26日午後3時過ぎ、大阪市西淀川区野里のマンションの管理人から「3階の高齢夫婦宅の新聞がたまっている」と大阪府警西淀川署に通報があった。
市消防局のレスキュー隊員がベランダから部屋に入ると、住人の夫婦が死亡していた。
2人とも死後数日とみられ、外傷はなかった。
2人が倒れていた部屋にはエアコンがなく、府警は猛暑による熱中症で死亡した可能性があるとみて、27日にも司法解剖し死因などを調べる。
西淀川署によると、夫婦は301号室の無職の西本徳範さん(79)と妻重子さん(87)。
南側のベランダ沿いに和室が2部屋並び、重子さんがうち1部屋の寝室のベッドの上、 西本さんは隣の和室との敷居をまたぐように畳の上で、いずれもあおむけに倒れていた。
寝室にエアコンはなく、扇風機が1台、作動していた。
一方で、西本さんは22日、重子さんは23日に外出する姿がマンション住人らに目撃 されていた。
しかし、24日から玄関の郵便受けに新聞がたまり、管理人の男性が安否を気遣って通報した。
大阪管区気象台によると、大阪市は22~25日、最高気温が35度を超える猛暑日で、 午後10時まで30度以上となる熱帯夜が続いた。( 以下略)
熱中症で全国各地で死亡者が相次いでる事件の1つである。
最初に感じたことは、何故このような先進国で老人が暑さで、しかも自宅で死亡するのかということだ。
さらにこのケースは夫婦で独居老人ではないのである。
互いに相手の体調を気遣うことも出来たにも関らず、二人とも救急通報もなく死亡したのは何故なのだ。
概してお年寄りは、エアコンを嫌い、汗をかくほうが体調には良いとの見解を持った方が多い。
ただ、水分補給などは出来ただろうし、部屋の温度を下げる工夫をもう少し出来なかったのかと悔やまれる。
次に社会的な面から考えると、地震や洪水などの災害時には、自治体や自治会が身体障害者や老人の安否確認を行なう連絡網が大抵用意されている。
全国的な猛暑による死亡者拡大はこの災害時には当たらないのだろうか。
あるいは役所も広報などで、熱中症の対策マニュアルなどを臨時に配ることは出来なかったのだろうか。
今からでも老人や自分で暑さ対策が出来ない家庭を洗い出し、啓蒙活動と対策をとるべきだと思う。
予防さえすれば防げるのに、無作為に老人や子供を死亡させるような社会は先進国といえない。
また違う側面で述べるが、新聞(1ヶ月4000円くらい、年間5万円)を止めて、小さな物でもいいからエアコンを付けていたならとつい思ってしまう。
その新聞には連日の猛暑の対策を喚起する記事はなかったのだろうか。
わざわざ宅配制度があるのなら、記事を書くだけでなく、注意喚起のチラシ1枚を入れてみてはどうなのだろうか。
私は新聞を取らないので、全然その辺りのことは判らずに書いているので、知っている方がいれば教えて欲しい。
また、司法解剖すると書いてあるが、そのことはいいのだが、他の死因特定をしないといけない事件ほど司法解剖をしない警察が、こういう事件性の薄いものだけするのはどういうことなのだろう。
相撲部屋のリンチ殺人などの死因がわかりにくい事件ほど積極的に動かないのにね。
今回はどちらが先に死亡したかだけを調べるのかと疑ってしまう。
つまり財産があった場合であるが、細かく言えば相続税が変わってくるからなのだろうか。
随分事務的なことを心配していることにならないのだろうか。
高度成長期を支えてきた人たちが、豊かな老後を暮らせないのは何故なのだろうか。
その姿を見て、若者たちは自分の未来をどう考えているのだろうか。
やがてリタイアを迎える自分自身も、ここ何年も憂国を語ってばかりいる気がするのだ。
最後には日本を見捨ててしまうことになるかもしれないと思わせる今の日本はやはり異常なのだ。
ただそのときの心の準備をしているだけ、私は彼らよりは幸せなのかと思うぐらいのものだ。
心に日本人の心だけを持って旅立つまで、もうしばらく憂国を語ることを誓って、今日はPCを閉じる。