7月の読書メーター
読んだ本の数:18
夏はバリバリと読書したくなる。
1冊で身体と精神ごと別の場所へいってしまえる
楽しさは他にはないと思う。
その時に現れる(描く?)見知らぬ風景は
自分が作り出したもの。
そこは、映画と違う。
きっと同じ本を読んでも
みな違う体験をしているのだと思う![]()
光りの海: 死者のゆくえの感想
著者は本職のお坊さん。慰霊に訪れた折に聴く様々な実体験がもとになっている。主人公は、ドラッグストアで働く:真穂と、大工で和太鼓奏者:真。ふたりの恋は穏やかで会話が可愛い。デート先は奥州三十三観音霊場(渋い!でもすごく行ってみたくなる!)。五感の描写が細やかなこともあり、震災の発生からの1年間を、真穂にそっと寄り添うように追体験できた気がする。今生きている人間はもちろん、見えないけれど確かに或る存在も同じく尊い、それが理屈でなく感覚で伝わってくる。
読了日:07月06日 著者:町田 宗鳳
父ちゃんの料理教室の感想
ソースとメインを別の鍋で作って、それを洗って片づけて・・・面倒だわ。美味しいものをつくるなら、当たり前だという工程がたまらなく面倒。なので、無償の愛でしかない家庭料理で、そこをちゃんとやっている人は尊敬する。人は3回くらい人生の大変革がおこると、ほぼ別人になるくらい変化するのかしら。別の面が育つのかしら、そんなことを感じさせてくれる辻さん、だんだんすきになってきた。
読了日:07月18日 著者:辻 仁成
李王家の縁談の感想
戦前の皇族、梨本宮伊都子妃の日記が元になっている。娘を誰に嫁がせるか?血統は?子孫は残せるか?婚姻はお互いの好みという単純な生物の本能と、優雅な血統を残さねばという、もうひとつ本能の鬩ぎあいと妥協の結晶。いや、すさまじい。優雅な特権階級の暮らしを、そっと小説で覗ける現代は幸せ。平民でよかった。所々にでてくる、伊都子妃の正直な心情が愉快。
読了日:07月18日 著者:林 真理子
クローゼットの感想
昔の服を保存する美術館に、修復士として勤める纏子。夜を纏ったしずかな物語。手編みのレースで作った服を着ていたのはどんな人なんだろう。纏子のように自分の殻に籠るのも技術が磨けていいなと思う。そうしているうちに、自然と別の流れもやってくる。
読了日:07月18日 著者:千早 茜
3000日以上、毎日スープを作り続けた有賀さんのがんばらないのにおいしいスープの感想
スープというと格好いい気がするけれど、自分がつくるのは汁物。そんな飾り気のない、実質的なレシピも多くて参考になる。本当にこれで出汁がでるのか、みたいな目から鱗もある。
読了日:07月18日 著者:有賀薫
だからフェイクにだまされる ――進化心理学から読み解く (ちくま新書)の感想
ヒトの先祖は最大でも150人の集団(現在でもだいたいの顔と名前が一致するのはこの程度)で、狩猟採集生活を送っていた。その集団では、嘘は致命的だし、助け合いが、結果として多くの食料を自分も得られることを知っていた。自分が出来ることをアピールし達成することで、仲間入りが果たせる。この原則を押さえて話が進むので、現代にフェイクが何故うまれて騙されるのか、ということもなんとか理解できていく。面白い、自分に当てはめるのは更に難しいけれど、日々情報に触れるうちに(触れないことも含めて)鍛えていくしかない。
読了日:07月18日 著者:石川 幹人
ねこねこ日本史 ヒーロー&ヒロイン列伝1の感想
外伝なので、ざっと歴史に登場する猫?!たちをおさらいするのにいい。
読了日:07月22日 著者:そにしけんじ
妻のトリセツ (講談社+α新書)の感想
うわべだけのテクニックでもいいの、共感するフリをしてくれれば。フリをしていることなんて、お見通し、でもその努力を優しさだと変換しているの。
読了日:07月22日 著者:黒川伊保子
寄る年波には平泳ぎ (単行本)の感想
群さんには不思議と興味深い行動をする人が集まる、というかすれ違っていく。観察と推測力かしら。
読了日:07月22日 著者:群 よう子
霊能者たちの感想
霊を食うって?!玲奈と勝也の除霊は初めて出てきた解釈。そうよね、わからないもの。きっと様々な世界があるんだわ。
読了日:07月22日 著者:嶺里俊介
ホテルローヤルの感想
釧路の寂れた(倒産した)ラブホテルが舞台。若くても、若くなくても、地味で恋愛の最中でも華やかさもなく。そんな人々が出てくる。でも、目が離せない。
読了日:07月22日 著者:桜木 紫乃
緋の河の感想
秀男=のちのカルーセル麻紀。15歳で家出をしてからの流転の日々。幼かろうが容赦なく搾取し騙し暴力をふるう大人たち。自分は特別。そう信じていれば道は開けるなんて甘さは全くない物語。そこがいい。相撲部屋に売られた恋の相手との再会は、切ないけれど光が刺すような忘れられない場面。
読了日:07月22日 著者:桜木 紫乃
最小限主義。 「大きい」から「小さい」へ モノを捨て、はじまる“ミニマリズム"の暮らしの感想
音を立てない所作で静寂の時間をつくること、空を見上げる時間、このふたつは早速取り入れた。
読了日:07月24日 著者:沼畑 直樹
心霊電流 上 (文春文庫 キ 2-65)の感想
不幸な自動車事故で妻子を突然失った牧師。じっと見守る少年。ジェイコブス師は取り憑かれたように、電気を利用した仕掛けに夢中になる。田舎町で兄弟が多い暮らし、彼らと牧師の関係等、1960年代の暮らしが描かれているのが好き。
読了日:07月29日 著者:スティーヴン・キング
心霊電流 下 (文春文庫 キ 2-66)の感想
ジェイコブス師が怪しげな電気を扱うトリック師になり、少年はヘロイン中毒の青年となって再会する。『電気』が人間に与えるエネルギーってかなり不思議で怖くもある。抑制出来ていると思っているだけに。剥き出しのエネルギーとしての落雷をみるたびに思い出しそう。
読了日:07月29日 著者:スティーヴン・キング
アーミッシュキルトを訪ねての感想
幾何学模様を重ねたものがキルト、というくらいのイメージしかなかったのですが、北米に渡ったアーミッシュが新地を開拓し、その過程で生まれていった暮らしの大切な欠片、想いがキルトに反映されていることを実感した。賑やかな集まりの、キルティングビーだけでなく、様々な問題で家族と暮らしたくない若者や、シニアの居場所としても、キルトの手作業は立派に機能していた。何かやることがある、というのは健やかだわ。ちょっといろいろ考えるきっかけになった。
読了日:07月29日 著者:鈴木七美
お遍路ズッコケ一人旅 うっかりスペイン、七年半の記録の感想
ズッコケだなんてついてますがとんでもない。お遍路本好きとしては、実用書(行ってないケド)としても、お遍路の由緒を知るにも優秀。サラッと重要なことが載っている。読んでいるとストンと腑に落ちる事が何度かあった。そのうえサンティアゴ巡礼まで。お遍路って本当に個人的な体験なんだなと思う。語り合うというより、それぞれの体験を拝聴しあうような。そんな話、もっと聞きたい。
読了日:07月29日 著者:波 環
時短・効率化の前に 今さら聞けない時間の超基本の感想
時間とはなんぞや、というところから始まる。時間をお金で買うことはとても贅沢なことだと思っていたけれど、ちょっとやってみよう。あと、朝だけでなく午後4時から夕食くらいまでも、脳が良く働く時間なのだそう。知らなかった。活用しよう。
読了日:07月31日 著者:二間瀬 敏史,吉武 麻子
