5月の読書メーター
読んだ本の数:27

いろんなことを知りたい。

生きるための知識も、不要な知識も

なんでも。

(まさに射手座です)

 

欲張りなので、知識だけでなく

自分の心の揺らぎ、心情風景、も味わいたい。

 

他者の揺らぎも知りたいけれど

こればかりは想像するしかない。

でなければ、偽り。

 

それでも。

交わると錯覚するその瞬間を感じてみたい。

 

そしてガシガシ本を読むラブラブ

 




高峰秀子 解体新書高峰秀子 解体新書感想
著者は、大人になってから養女となった明美さん。本当に「母ちゃん」を愛していたことが伝わってくる。「血縁ときいただけで裸足でにげだしたくなる」と、仰っていた秀子さんに、晩年、こんな縁が舞い込むなんて。どんな環境であっても、腐らず健やかに生きるかどうかは、本人次第なのだと悟る。
読了日:05月02日 著者:斎藤 明美

 


100万円のスモール・ビジネスを3年以内に3000万円で売却する ミニマム・イグジットの教科書100万円のスモール・ビジネスを3年以内に3000万円で売却する ミニマム・イグジットの教科書感想
起業のイメージが変わった。スピード感が全く違う。売却をゴールに、逆算していく感じ。社長だけが得をするのではなく、幹部にも株を渡して、ケーキ(利益)を大きくしていく。そして、これから更に伸びそうなときに売る。こんな世界があるのね。そして、ニセコの話(中国人が上海に売る)は彼だったんだと知った。起業したい人も、そうでない人にも、固定概念が変わるという意味でおススメ。
読了日:05月04日 著者:遠星誠

 


忘れないでおくこと 随筆集 あなたの暮らしを教えてください2 (随筆集 あなたの暮らしを教えてください 2)忘れないでおくこと 随筆集 あなたの暮らしを教えてください2 (随筆集 あなたの暮らしを教えてください 2)感想
いろんな人の随筆。生々しくその時の心の揺らぎが伝わってくるようなものが好み。内面の揺らぎ。春日さんや江國さん、斎藤さん等、好きだわ。
読了日:05月06日 著者:町田 康,江國香織,酒井駒子,ヤマザキマリ,保阪正康,潮田登久子,関 容子,鴻巣友季子,片岡義男,小池昌代,近田春夫,斎藤明美,半藤一利,岩政伸治,角田光代,津村記久子,姜 尚美,穂村 弘,木内 昇,三木 卓,ほしよりこ,早坂 暁,佐野眞一,楊 逸,西 加奈子,平田俊子,植松三十里,坂之上洋子,恩田 陸,吉行和子,青木奈緖,赤川次郎,山口 晃,渡辺和子,鈴木みき,三宮麻由子,末盛千枝子,椎名 誠,堀江敏幸,坂井真紀,高畑充希,あべ弘士,ミロコマチコ,伊藤亜紗,阿川佐和子,益田ミリ,最果タヒ,吉田篤弘,ブレ

 


母性 (新潮文庫)母性 (新潮文庫)感想
『母』であること『娘』のままでいること。母に褒められることだけを望みに生きる娘。本人が望むように人生は創られていく、その残酷なまでの道筋がこれでもかと提示される。親子でもこれほどまでに、視ているものが違うのかと。読みながら、ここにも、ここにも、自分が居る、と感じて客観的に読めなくなる瞬間が何度もあった。没頭した。
読了日:05月06日 著者:湊 かなえ

 


白鳥とコウモリ白鳥とコウモリ感想
加害者と被害者。それぞれの家族の人生は続く。そうして続いていかなければ、真実は明らかにならず、美しく聡明な美令も、忍耐強く行動派の和真も産まれていないわけだし。大切なものを傷つけられるほうが、辛い。そのことがわかっていながら、人は何故子孫をつくるんだろう。強さも弱さも狡さも、恋心も、清濁併せ持っている。私の感想が鬼畜なのもそのなかのひとつ。
読了日:05月07日 著者:東野 圭吾

 


フランス人と気の長い夜ごはんフランス人と気の長い夜ごはん感想
タイトルに惹かれた。招待する日のご飯と、普段のご飯を実直に教えてくれる。これこれ、こういうことが知りたかったのよ、と読みながら愉しい気持ちになった。例えば、一枚のお皿を使いまわす。前菜の汚れはパンでお皿を掃除して、メインを盛り付け、ナイフもパんで拭う。とても合理的。時間の感覚や、不倫事情、トイレ問題までサービス満点でした。
読了日:05月10日 著者:酒巻 洋子

 


魂占い魂占い感想
著者のかげしたさんは、多くの人をフラットな視点で見つめてきた方という感じがする。ひとりひとりが生きることの意味、使命に気が付いたら、それだけでいいよ、と肯定してくれるみたい。読み返すたびに発見がある。多分、自分の立ち位置が変わると、心にストンと受け取れる言葉が変わるのだと思う。
読了日:05月10日 著者:かげした真由子

 


アタラクシアアタラクシア感想
見事にストーリーを忘れていて新鮮。荒木の逮捕に驚く。タイトルは『心の平静不動なる状態』という意味。その状態を得たいがために、バランスを取るために、極端に陰と陽を動く人々。由衣はあえてその状態を作っているのか。傍にいるなら、心が凍っていると思うかもしれない。でも、ただ『今』しか信じていないだけ。形があることは全て奇跡だと思う。
読了日:05月10日 著者:金原 ひとみ

 


爽年 (集英社文庫)爽年 (集英社文庫)感想
性を、欲望を、タブー視しないとこんなに豊かな世界がひろがっているのかと思う。知らない間に押し付けられた、受け入れてしまった価値観をほぐす。私はどう思うのか、どうしたいのか。自分の欲望に正直になるのは、道を外すようだけれど、ハッピーエンド。そして、口外しないだけで幸せな家庭も多くある。
読了日:05月12日 著者:石田 衣良

 


オネスティ (集英社文庫)オネスティ (集英社文庫)感想
美しく性に開放的なミノリとカイは幼馴染。正直に秘密を分け合う誓いを立て、守り続ける。カイが描く女性はミノリに似ている。ミノリの奔放さはいっそのこと純潔。彼女は賢く、注意深い。例えば、ミノリとカイの性差が逆だったなら、それほど心には残らないかも。心に特別な存在がいる相手と暮らすのは辛い。ミノリにかけられた呪いは解けないまま。やっぱり、心を許せる相手と出会えるのは奇跡。
読了日:05月12日 著者:石田衣良

 


どちらでもいい (ハヤカワepi文庫)どちらでもいい (ハヤカワepi文庫)感想
言葉がそのままストレートに入ってくる。今回は「製品の売れ行き」にドキッとする。ひとは見たいものしかみない。
読了日:05月16日 著者:アゴタ クリストフ

 


鈍色幻視行鈍色幻視行感想
車窓から空の鳥籠をみて(著者のエッセイより)からの長い旅。いままだ、終わった気がしない。ラストにあれ?!と感じることがあったけれど、真実は虚構の中に。人との出会い関係性ってなんて奥行きがあるんだろう。そして解った、理解できたと感じた後の幻滅から始まる、奥深さ。こんな本を読んでしまうと、私は物語を読むこと、期待することを止められない。と改めて思う。
読了日:05月19日 著者:恩田 陸

 


無伴奏 (新潮文庫)無伴奏 (新潮文庫)感想
エッセイからの流れで。恋三部作の1作目。1969~70年学生運動や三島由紀夫の切腹があった頃。舞台は仙台。女子高生の響子が落ちた恋。その相手には宿命的な秘匿があった。キリキリするほど好きでどうしようもない恋、それを追体験する。彼等の言葉の遣い方が、断片的なナイフのように美しい。
読了日:05月19日 著者:小池 真理子

 


夜明けの花園夜明けの花園感想
理瀬にヨハン。大好なふたりに再び逢えて幸せ。ギリギリの日常、注意深さが生死を分ける。そして、装丁がホントに素敵、見ているだけで物語が溢れてくる。
読了日:05月20日 著者:恩田 陸


七月に流れる花/八月は冷たい城 (講談社文庫)七月に流れる花/八月は冷たい城 (講談社文庫)感想
恩田さん書くものって未来を視ている。いままでも何度も感じたけれど、これもそう。『緑色感冒』に侵された後の世界。物語はコロナ禍の数年前に発表されている。緑というのが、『ひかりごけ』の首筋を思い出してドキッとした。個人手に、思春期の頃が一番大人だったと思っているので彼らの会話がとても好き。
読了日:05月20日 著者:恩田 陸

 


方舟を燃やす方舟を燃やす感想
1967年から現代まで。戦争の正義を、ノストラダムスを、自然療法を、カルトを、信じていた。コロナ禍での行動も同じ。それは本当に自分の考え?信じるって、正義ってなんだろう。身近な人と解りあうために、理解しようと歩み寄る努力に、正義は不要。その正義って何。何処から来た?見たくないものから眼を逸らすために、さまざまな正義をヒトは利用する。ずっと同じことを私たちは繰り返している。でも、それでも、ささやかな希望が持てる瞬間がある。そんなことをじっと考えてしまった。
読了日:05月21日 著者:角田 光代

 


残されたつぶやき (角川文庫)残されたつぶやき (角川文庫)感想
最後の年表、小説新潮の『追悼特集』で拝見しました。再び目にできて嬉しいです。ずっと読み続けていきます。
読了日:05月21日 著者:山本 文緒

 


NUDGE 実践 行動経済学 完全版NUDGE 実践 行動経済学 完全版感想
よりよい選択を自然と促す「ナッジ」と、その逆を促す「スレッジ」。得するのは誰だ。手間がかかること、面倒なことを避けたいのが本心なのよね。たとえそれが、長期的に損になると知っていても、見ないフリをしちゃうんだ。
読了日:05月21日 著者:リチャード・セイラー,キャス・サンスティーン

 


夜行バスで出かけましょう (コミックエッセイの森)夜行バスで出かけまし

ょう (コミックエッセイの森)感想
とっても楽しそう。プチ美容を試したり、夜中のSAでココアを飲んだり。準備万端にして、乗ってみたくなりました。移動も楽みたいものね。
読了日:05月22日 著者:小川 かりん

 


地球の歩き方JAPAN ダムの歩き方 全国版――はじめてのダム旅入門ガイド (地球の歩き方 JAPAN)地球の歩き方JAPAN ダムの歩き方 全国版――はじめてのダム旅入門ガイド (地球の歩き方 JAPAN)感想
ダムってワクワクする。こんなに日本にみるべきダムがあるなんて。徳山ダムが一番身近だっただけに、いろいろ行ってみたくなる。
読了日:05月22日 著者:

 


ヴィレット(上) (白水Uブックス)ヴィレット(上) (白水Uブックス)感想
内気で身寄りのないルーシー。どうやって生きていくの?ドキドキしながら読む。時々、思い切りのよい決断をしてくれて好き。そして勤勉。ちょっと頑固だけれど、どんどん人生を切り開いていく。
読了日:05月22日 著者:シャーロット・ブロンテ

 


ヴィレット(下) (白水Uブックス)ヴィレット(下) (白水Uブックス)感想
ピンクの服に戸惑う姿や、ピクニックの場面、思いがけないラスト、後半は読みながらにんまりしてしまう。ルーシーらしい人生だった。
読了日:05月22日 著

者:シャーロット・ブロンテ

 


fishyfishy感想
友達はいないというユリ、不倫の慰謝料請求をされた美玖、離婚しそうな弓子。お酒を飲む場所でのみ繋がる3人。外部から押し付けられた価値観、自分の大切にする価値観、それがなんなのか、彼女たちと一緒に言語化しようと四苦八苦。得体の知れない闇があるユリだけれど、1本芯が通ってて好きだわ。再読だけれど、今回も読み始めるとやめられなくなった。麻薬みたいな物語。
読了日:05月23日 著者:金原ひとみ

 


世界ヤバすぎ! 危険地帯の歩き方 (わたしの旅ブックス)世界ヤバすぎ! 危険地帯の歩き方 (わたしの旅ブックス)感想
空港でのラップぐるぐる巻きの理由が分かって、その理由にも驚いた。日本っていい国だわ。
読了日:05月25日 著者:丸山ゴンザレス

 


蜜月 (新潮エンターテインメント倶楽部SS)蜜月 (新潮エンターテインメント倶楽部SS)感想
天才画家の辻堂環が亡くなった。彼が愛した女たちが環を回想する。二股や泥沼の話かと思いきや違った。環氏、恋多き人だけれど、どの人にも一途。見事に一直線の愛の日々。短いスパンで次へ行く。出会っちゃったら仕方がない。
読了日:05月25日 著者:小池 真理子

 


痩せる脂肪 ーもっとも誤解されている器官の驚くべき事実痩せる脂肪 ーもっとも誤解されている器官の驚くべき事実感想
『肥満者差別』が現代が許容する最後の差別。という言葉にハッとした。確かに、だらしなく太っている人に対して、堂々と差別的なことを連想してしまう。自分にもその言葉は跳ね返ってくるのだけれど。
読了日:05月25日 著者:マリエッタ・ボン,リーズベス・ファン・ロッサム

 


オーストリア滞在記 (幻冬舎文庫)オーストリア滞在記 (幻冬舎文庫)感想
コロナ禍。御主人とオーストリアの山中で庭仕事に励み、自炊する暮らし。そして、Jちゃんとの会話を意味あるものにするために、ドイツ語に励む。目標と努力。日々をきちんと生きる姿っていいな。生死感をきちんと自分の言葉で語れる人は信頼できる、と思っているのだけれど、彼女もそんな人だった。
読了日:05月29日 著者:中谷 美紀

 



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