映画の公開で話題になっている遠藤周作の名作『沈黙』。
キリシタンの迫害が猛威を振るった江戸時代、棄教を迫られる宣教師の物語。
私にとっては非常に面白く、興味深いと同時に、ものすごく反感をかきたてる作品でした。
というのは、私があれを読んだのは20年くらい昔、JWをやめて家族からいじめられていた思春期のころだったからです。家族からの待遇はまさに迫害でした。それで私は、「キリスト教こそ迫害(や侵略とか)をやっているのに、迫害だのなんだの被害者ぶって気に食わない」という印象をもったのでした…。
作品の趣旨とはまるで筋違いなクレームでお恥ずかしいですが、当時抱いたその思いがあまりに強烈で、いまだに私のなかから抜けません。
ついでに、「なんで禁令下の国へわざわざ来るんだ」とか、「信仰とか言って迷惑をかけているじゃないか」などなど。
こう書き出してみると、JWへの怒りが、このキリスト教文学へスライドしていますね。
坊主憎けりゃ袈裟まで憎いで、聖書とかキリスト教とか宗教とか、なにもかも嫌いだったのです。嫌いなくせに読んだのですが。そして、不覚にも強烈に面白かった…というのがなんとも皮肉です。
それにしても、若いころに触れた印象的な作品は当時のことを思い出させますね~。