「人間は他人のことに口出ししたくなります。また相手が親しい身内だと、ついつい当人になり代わってやってあげたくなります。しかし、人がなり代わってやれることはほとんどありません。
このことは年齢と反比例します。乳幼児なら、自分でできないことが多いので、親がしてやったり、手伝ってやることが多いのですが、5歳以上になると8~9割は自分でできるものです。
思春期以降になると、親が行動で助けてやれるのは年に数回になり、助けてほしいときは当人が求めます。当人が求めているのに自分でしなさいと突き放したり、当人がしようとしているのに口出ししたり、とがめたり、違うやり方を横から教えたりすることは、子どもの成長にとって大きなさまたげとなります。
親が子どもに教えてやったり、意見して聞かせたりすることのほとんどが、10歳くらいで終わります。それよりあとは、年に数回、知らないことを聞いてきたときや、知識がないために誤った行動をしているのを是正してやることぐらいです。
親ができることは、対社会面で子どもを守ってやること、いっしょに遊んでやること、子どもの話を聞いてやることです。大人が口出ししなくてはならないことは、15歳以上になるとほとんどなくなるのです。
子どものしつけは小さいときほどきびしく、成長してくるにしたがって子どもの判断にまかせるのが常道です。
やさしくて、親の教えを守る子どもに育てるコツの第一は、小さいときに子ども中心に遊んでやることです。子どもに何か問題が起こると、心理療法家が治療にあたりますが、そのときの心理療法の主なものは遊戯療法です。
これは子どもが遊びつくすまでつきあう心理療法で、治療にあたるのは専門家ですから、子どもの遊びから、子どものストレスや願望、ストレスのもとになっているものを探っていきます。
これによって子どもの成長する方向がわかるのですが、たとえそのようなことがわからなくても、子どもが自分の思いのままに遊びつくすことでストレスが解消でき、子ども本来の姿に戻り、心因性の症状は消えてしまいます。
心の病は身体の病気と同じで予防が第一です。家族や子どもが心の病にかかることを予防する最良の方法は、遊んでやることと話を聞いてやることです。これが、家族や子どもをストレスから守る予防になります。
聞き上手は、相手の言う内容がどのようなものであろうと、そこには一理あることを認識しています。成長とは、悪をすることではないのですが、悪を受け入れる面をもっています。
相手の話をよく聞こう、理解しようとする人は、正しいことにのみ目を向けるのではなく、人間の弱い部分、影の部分に対しても理解があるのです。」
東山紘久「プロカウンセラーの聞く技術」から抜粋して引用
「まずは一緒に遊んであげて」
「話があったら聞いてあげる」
「いつもは無理でも心がける」
「それで多くの悲劇が防げる」
ということで
よろしゅうに