出版の経済 | Carlos Danger Is Here

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ヘイナーウ!

なんかこのごろ、八村のことばかり書いている。なにか他のことについても書かねばと考えていたら、日経の月曜日夕刊「プロムナード」欄で、大沢在昌の「初版部数」というスゴイ文章に遭遇した。

 

どこがスゴイかと言うと、(売れない)作家の収入を暴露しているのだな。

 

曰く、近年、ハードカバー本の初版部数は三千から四千部だとのこと。四千部刷ったとして、価格は千五百円として、印税率が10%だったら、本一冊だして再版されなかった場合の収入は60万円ということになる。

 

文庫本の場合、書き下ろしでも刷るのは一万部かそれ以下、とある。一万部だして、価格が六百円で、印税率が10%だったら、この場合も収入は60万円。

 

昔は、本を出版したら儲かることが多かったけど、昨今はエンタメがイロイロな方向に拡散して多様化していて、本を購入するために使われる金が絶対的に減ってきたのかに。

 

今、エンタメで一番景気がいいのは、ネットフリックスなんかがやっているオリジナルな映像作品。でも、こーゆーコンテンツをつくる上で、原作が必要。

 

だから、儲かるのは、各種メディアで展開できる、原作になるのに適した小説なのだろうか。

 

どっとはらい。