日経の書評で褒めていたから、乾緑郎という人が書いた「見返し検校」というのを買って読んでみた。
書店で現物を見ないで、ネットで注文したのだが、届いたものを見てビックリ。２６００円もするのに、安っぽいソフトカバーではないか。この値段付けのロジックはどうなっているのか。
この作品の肝は、杉山和一という歴史上の人物をネタに、一種のＡＬＴＥＲＮＡＴＥ ＨＩＳＴＯＲＹをつくりあげたこと。「影武者 徳川家康」なんかと同じ趣向か。力技なのだが、なんせ俺は杉山和一という人のことをきいたことがなかったので、すごいところを味わうことができない。やっぱ、こういうタイプの作品を書くのだったら、家康級の有名人をつれてきてくれないと。
で、前半はなんかよくわかんねー、つまんねーと思いながら読んだが、後半は一応、盛り上がったかに。読んでみて、損をした気はしないかに。どっとはらい。