168回ぐる芽句会 | 愛と光と忍耐を求めて

愛と光と忍耐を求めて

プルーストの「失われた時を求めて」を真似てるわけではありませんが、悠久の時の流れの中での一瞬の人生。しかし、それを知っている魂には永遠の命があるのかも知れません。テーマは「修業の場としての魂の人生」

168回「ぐる芽句会」が開催されました。

今回は投句した5句中1句に選に入りました。

 

 

足音と水の音のみ秋の山  如空

 ◎自分がすっぽりとこの光景に

  入ってしまったような感覚になりました。

  素敵な光景ですね。(月子)

 

「足音と」の句は、大山にハイキングした時に

 詠んだ一句でした。

 渓流の水の音が清々しく、掲句を読む

 きっかけになった次第です。

 

今回の最高得点句は、以下の7点句の2句でした。

 

ベンチには寒さが先に座りをり  友游

 ○擬人化が成功している。(十志夫)

 ○冬の誰もいないベンチは寒々しい。

  素敵な擬人化ですね。(水香)

   ○うかつに座って、冬に入ったのを感じる。(太郎)

 △ベンチに腰掛けた時のヒンヤリ感。

  その寒さを主人公にしたところが見事で面白いですね。

   (如空)

 

そぞろ寒ガザの気温を検索す  水香

 ◎遠い彼方の戦争被害者たちに思いを寄せる。

 「検索す」が効いている。(十志夫)

 ○痛ましいです。

  平和な日本に居るとなかなか実感できない事態です。

  現地の気温を検索することで思いを馳せる。

  なんだかぐっときました。(月子)

 ○戦乱のガザの惨状を上五の季語が的確に表現しています。

  悲惨な状況を「気温を検索」と詠んだところが秀逸です。(如空)

 

 

 遥かな地砲弾知らず霜の月   如空