昨日は五流の会だった。
中3のCちゃんが、「ばあちゃま、どこに行くの?」と聞くので「五流の会」と言ったら、「五流って・・・、一流、二流、三流の五流?」と聞かれて、笑ってしまった。
能楽は私がお習いしている観世流のほかに、喜多流、宝生流、金剛流、金春流の五流あって、その五流が一緒に発表会をするの、と説明したら、なるほど、って。
今まで開催会場になっていた横浜能楽堂が修理のため、この一月から二年半休館。
代わりに会場となった磯子区の文化施設で行われることになった。
そのホールの名は杉田劇場。
その昔、美空ひばりが初舞台を踏んだところだとか。
その名を今も残しているらしい。
この場所を決めるまで、また決めてから実施するまでに五流の会の幹事さんたちはいろいろ大変だったことでしょう。
正面の松の絵は布のようで、もともとこの劇場にあったのだそうです。
みなさんがお座りになっているところが舞台になります。
ステージに所作台が置かれています。
その中で謡ったり舞ったりするのでした。
本来、能舞台の床下には大きな甕がおかれていて、足拍子を踏んだ時、いい音が出るように工夫されているのだそうですが、所作台ではそうはいきません。
でも、なんでも最初は大変ですから、お世話くださった方々、ご苦労が多かったことでしょう。
能楽堂だと、畳敷のひろびろとした楽屋が何室かあるのですが、狭い洋室の部屋がいくつかあって、着替えがたいへんそうでした。
私が舞うのは「羽衣」だから、と30年ぐらい前に作ったピンク色が基調で薄水色が入ってる着物を着ていきました。
76歳のばあさん、なんだか気恥ずかしくて、終わったらすぐ年相応の着物に着替えようともう一枚持って行ったのですが、この狭いところで着替えるのも面倒になってそのままで過ごしました。
この季節ですから、外ではコートを着てますから、でているところは地味な色合いなのでそのまま帰ってきました。
着られることのなかった着物の重い鞄をもって・・・。
肝心の仕舞は?
やはり、緊張します。お稽古で注意されたことをすっかり忘れて、ただただ、動きをなぞるだけで精一杯でした。
そのくせ、正面で金春流で参加している高校の先輩が写真撮ってる、あ、また撮ったとか、見てるんだから、もっと仕舞に集中しろ!と自分に言いたい。