「生コン業界のドン」逮捕 元旦早朝に自宅前で100人奇声の嫌がらせも 100億円近く集めたか
8/28(火) 19:54配信
背後に暴力団関係者がいないか捜査
「生コン業界のドン」が逮捕です。
関西生コン業界の労働組合のトップが、建設工事で組合の加盟業者を使うよう商社の支店長を脅した疑いで逮捕されました。
捜査員に連れられながら笑みを浮かべる男。連帯ユニオン・関西地区生コン支部の執行委員長武建一容疑者(76)です。
武容疑者は去年、滋賀県内の工場建設工事で建設会社から生コンクリートの調達を請け負った商社の男性支店長に対し、組合の加盟業者を使うよう要求し、「大変なことになる」などと複数回脅して契約させようとした疑いが持たれています。
関西生コンクリート業界の労働組合のトップを務める武容疑者。ついた異名が「生コン業界のドン」。
これは去年12月に撮影された映像です。連帯ユニオンの組合員がセメントを運ぶ車の前に立ちはだかり、出荷を妨害しています。数時間で固まってしまう生コンクリートの出荷が妨害されることもあり、その場合、固まった生コンは使うことができなくなるといいます。
関係者によりますと、武容疑者が委員長を務める「連帯ユニオン」には、様々な生コンクリートの会社に勤める人たちが加入しています。
武容疑者らの指示で、残業代の未払いなど不法労働行為を探して、労働闘争として集団で会社に妨害や街宣を行い、解決金などを要求するということです。
自身も武容疑者からの妨害行為に遭い、繰り返し金を支払わされたという経営者の男性は…
【大阪広域生コンクリート協同組合 木村貴洋理事長】
「全部でおおかた1億2000万円くらいとられましたね。(大きい工事だと1日に)7500万円という売り上げが上がるわけですよね。それを20日分なので、15億円というお金が飛ぶので、周りの影響を踏まえたなかで、泣く泣く払った」
「一般人では考えられない嫌がらせをうける。例えば正月の元旦7時に、自宅の前で100人くらいで、奇声を挙げて罵る。うちでは5年間続いた」
関係者によると、武容疑者は数十年間で100億円近い金を集めていたということで、警察は余罪や、背後に暴力団関係者がいないかなど調べています。