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中国で退役軍人が大規模デモ、警察当局と衝突

 

 【上海=吉永亜希子】香港の英字紙サウスチャイナ・モーニングポスト(電子版)などは25日、中国江蘇省鎮江市で、待遇改善を求めて集まった退役軍人のデモ隊と警察当局が衝突し、負傷者や拘束者が出たと報じた。

 

 報道によると、今月19日、鎮江市政府庁舎前に退役軍人が集まり抗議を始めた。参加者は数千人規模に膨れあがり、地元当局は25日未明に数百人の武装警察を投入したという。

 

 中国本土のメディアは報道していない。中国版ツイッター「微博

ウェイボー」に投稿された画像はすぐに削除されており、騒動が広がらないよう、当局が情報統制を敷いているとみられる。

 

 香港経済日報によると、退役軍人の抗議活動は、軍トップの習近平中央軍事委員会主席(国家主席)が2015年に軍改革の一環として30万人の削減を表明して以降、増えているという。16年10月と17年2月にも首都・北京で同様のデモがあった。

 

退役軍人は中国全体で約5700万人とされ、不満の高まりは社会不安につながりかねない。

 

 習政権は今年4月、退役軍人の不満解消へ向けて「退役軍人事務省」を発足させた。再就職の支援などを行い、待遇改善への取り組みをアピールするが、「地方政府の財政は逼迫しており、退役軍人のためのさらなる費用負担は困難」(米政府の海外向け放送ボイス・オブ・アメリカ)との見方もある。