鼻の穴が潰れてしまっている状態であれば、耳介軟骨移植や鼻尖形成では更に鼻の穴が潰れて悪化してしまう事があります。その意味では、土台を作る(=やぐらを組む)鼻中隔延長術が唯一、鼻の穴を土台から持ち上げる事が出来ます。
例えば最近増えてきている失敗例としては、鼻尖形成3D法で鼻翼軟骨の外側をカットして鼻尖に移植している症例があります。これは少数のケースでは、確かに鼻尖を細く見せられるのに適応がある方もいるのですが、多くの場合には、支持軟骨が無くなり長期的に見ればかえって鼻が押しつぶされて太く丸く見えてしまう後遺症が起こり得ます。なので、ビフォーアフターの術後間もないSNS映えの鼻整形には騙されないように注意しなければなりません。
鼻尖形成3D法で起きるリスク
| 処置 | 起こりうる問題 |
|---|---|
| 鼻翼軟骨外側切除 | 支持力低下 |
| 軟骨移植のみ | 土台不足 |
| 鼻先だけ細くする | 長期で鼻が潰れる |
数年後、支持軟骨が弱くなるとこうなります。
鼻先が丸くなる
鼻穴が潰れる
団子鼻に戻る
つまり「細く見せた代償」が時間差で出ることがあります。
ここで重要になるのが鼻の土台を作る手術です。
鼻中隔軟骨がきれいなままであれば、土台を正確に作り込む手術で修正できる可能性があります。
鼻中隔炎上術でも、鼻中隔軟骨がカットされていると土台が脆弱になるので、必要に応じてメドポア(人工骨)を耳介軟骨で挟んで土台を強力にして補強することがあります。
(参考文献)
Rohrich RJ(Plastic and Reconstructive Surgery)では
「鼻尖の長期安定には支持構造の再建が不可欠」と報告されています。
Toriumi DM(Facial Plastic Surgery Clinics)では
「鼻翼軟骨の過剰切除は長期的な鼻尖変形を招く」と指摘されています。
「削る鼻整形」から「構造を作る鼻整形」へ考え方が変わっていますので、5年前の常識はもはや時代遅れになりつつあるのが鼻の整形です。鼻整形は安さ、SNS人気、症例写真これだけで選ぶとかなり危ないです。



