SNSでは鼻整形の話になると、すぐプロテーゼや鼻尖形成の話になりがちです。
ですが実際の鼻整形でまず最初に確認されるのはもっと基本的な部分です。鼻の土台です。
鼻が曲がっている状態のまま隆鼻術をすると、むしろ曲がりが強調されて見えることがあります。ぐらついたジェンガの上にブロックを積み上げたら、歪みが大きくなるのと同じです。だから外科医はまず骨格や軟骨のバランスを見ます。ここを無視して高さだけ出すと、完成後に違和感のある鼻になります。
そして意外と見落とされがちなのが外側鼻軟骨です。小鼻縮小をしても鼻が太く見えるケースがあります。その原因の一つがこの外側鼻軟骨です。
鼻が広く見える原因
| 原因 | 特徴 | よく行われる処置 |
|---|---|---|
| 外側鼻軟骨が横に広い | 鼻先が横に張り出す | 鼻尖形成、軟骨調整 |
| 鼻骨が広い | 鼻筋全体が太い | 鼻骨骨切り幅寄せ |
| 皮膚が厚い | 鼻先が丸い印象 | 鼻尖形成、軟骨移植 |
| 鼻翼が大きい | 小鼻が広がる | 小鼻縮小 |
つまり「小鼻縮小=鼻が細くなる」という単純な話ではありません。どこが原因かを見極めないと意味がないのです。
さらに多くの人が誤解しているのが鷲鼻です。鷲鼻は骨だけの問題だと思われがちですが、実際は骨と軟骨の両方が関係しています。鼻骨だけでなく鼻中隔軟骨や外側鼻軟骨が突出しているケースが多いのです。
鷲鼻修正の主な方法
| 術式 | 適応 |
|---|---|
| ハンプ切除 | 鼻筋の骨や軟骨の突出 |
| 鼻骨骨切り幅寄せ | 鼻骨が広い場合 |
| プロテーゼ | ナジオンが低い場合 |
| 鼻尖形成 | 鼻先が丸い場合 |
| 鼻尖吊り上げ | 鼻先が垂れている場合 |
| 鼻中隔短縮 | 魔女鼻タイプ |
軽度の鷲鼻なら骨を削らなくても改善するケースがあります。段差の上をプロテーゼやヒアルロン酸で整える方法です。逆に骨格の問題が強い場合は骨切りが必要になります。骨削りの方法にも種類があります。従来はノミで骨を削る方法が主流でした。最近は超音波骨切り機を使う外科医も増えています。
骨削りの術式比較
| 方法 | 特徴 |
|---|---|
| ノミによる骨切り | 昔からある方法、術者の経験に依存 |
| 超音波骨切り機 | 精密な骨切りが可能 |
ただしここで誤解してはいけません。機械が優れていれば結果が良くなるわけではありません。最終的な結果は診断力と経験で決まります。実際、形成外科の文献でも鼻整形の結果は術式よりも術者の判断に依存することが指摘されています。
代表的な研究↓
| 研究 | 内容 |
|---|---|
| Rohrich RJ et al., Plastic and Reconstructive Surgery | 鷲鼻は骨と軟骨の複合変形であることを報告 |
| Constantian MB, Facial Plastic Surgery | 鼻変形は軟骨構造の影響が大きいと指摘 |
| Toriumi DM, Facial Plastic Surgery Clinics | 鼻整形の結果は解剖理解に強く依存すると報告 |
この術式なら成功するという魔法の手術は存在しません。むしろ危ないのは、術式の引き出しが少ない外科医です。できる手術が少ないと、患者の鼻に合う方法ではなく「自分ができる方法」を勧めてしまうからです。
鼻整形は骨、軟骨、皮膚、靭帯がすべて関係するかなり複雑な手術ですので、執刀医選びが結果を大きく左右します。術式の名前だけで判断せず、骨と軟骨の原因をきちんと説明できる医師かどうか。そこを見極めることが、失敗を避ける一番の医師選びとなります。

