鼻整形を検討する方への警告 ― MRSAと感染リスクを甘く見ないで | 失敗しないための美容相談ガイド~名医選び相談所・山口

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鼻筋を通したい、鼻先をシャープにしたい、小鼻を小さくしたい――そうした要望に応える多彩な術式がありますが、「仕上がり」だけに気を取られてしまうと感染症リスク を見落としてしまいます。とくに問題になるのが MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)

 

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MRSAとは何か

MRSAは通常の抗生物質が効かない耐性菌で、日本人の約1割前後が鼻やのどに無症状で保菌していると報告されています(日本感染症学会誌, 2019)。健康なときには問題にならなくても、手術で傷を作ると一気に感染源になります。鼻整形のように異物や軟骨を入れる手術では、MRSA感染が起こると炎症が長引き、最悪の場合は鼻の組織が壊死して形を失う危険があります。

感染リスクの実際

美容外科の術後感染率は1〜2%程度と報告されていますが(日本美容外科学会報告, 2018)、鼻整形は異物を扱うためリスクはより高いと考えられています。実際にMRSA保菌者では感染率が2〜3倍に跳ね上がるとの報告もあります(Infection Control & Hospital Epidemiology, 2019)。

感染が起きるとどうなるのでしょうか。腫れや赤みが強くなり、膿が溜まり、やがて移植した軟骨や人工物が排出されてしまうこともあります。進行すれば皮膚が黒く変色し、壊死して鼻が崩れるという最悪のシナリオすらあり得るのです。

各術式と感染時のリスク

鼻整形には多様な方法があり、それぞれ感染が起きたときのリスクの重さは異なります。以下に代表的なものをまとめます。

手術法 主な内容 感染時のリスク 重症度
耳介軟骨移植 耳の軟骨を鼻先に移植 吸収・変形するが除去可能
ストラット法 鼻柱に軟骨を柱のように設置 柱が破壊 → 鼻先が下がる 中〜高
鼻中隔延長 鼻中隔軟骨を延長 壊死・曲がり → 短鼻化や変形
シリコンプロテーゼ 鼻背に人工シリコンを挿入 感染で排出、皮膚壊死の恐れ
ゴアテックス PTFE素材を鼻背に挿入 除去困難、感染しやすい 高〜非常に高
メドポア 多孔質ポリエチレンを使用 組織と癒着し除去困難、壊死リスク 非常に高
貴族軟骨移植 鼻翼基部に自家軟骨を移植 自家組織なので感染リスクは低いが吸収・変形あり 低〜中

 

術前のMRSAスクリーニング検査は韓国整形では受けられないケースが多い

韓国美容外科の術前検査の範囲

韓国の大手クリニックでも、術前検査は一般的に
・採血(感染症:B型肝炎、C型肝炎、梅毒、HIV)
・心電図
・胸部X線
程度で、鼻腔培養やMRSA検査は含まれないことが多いです。
これは「命に関わる全身合併症を回避するための最低限」に留めているためで、細菌学的なリスクチェックまでは行われないのです。

絶対にすべきこと

たとえ渡航して韓国で鼻整形を受ける方の場合には、出国前に日本で耳鼻科を受診してMRSA検査を済ませておくのが唯一の現実的な方法です。

・鼻腔スワブ(綿棒)で採取し、細菌培養を依頼
・結果は10日〜2週間ほどで判明
・陽性なら結果を持参してクリニックに伝え、対応できる抗菌薬の準備をしてもらう(ただし韓国でそれに応じてくれるかはクリニック次第)

 

とは言え、国内のクリニックで安全に手術を受けるのが最善ですが。

 

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