鼻翼縮小術では単に「内側法」と「外側法」ではなく、鼻翼の形や個別のバランスに応じて多様なパターンが組み合わせられています。ここでは代表的な8タイプ前後の切開ラインを、大まかな分類とその特徴で整理してみました。
小鼻縮小が上手な病院の切開8パターン
1. 外側切除単独
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切開位置:鼻翼と頬の境目(アルファベットの“C”ライン)に沿って外側を楔形に切除。
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長所:横幅の縮小効果が高い。傷は溝に隠れて目立ちにくい。
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短所:適応判断が難しく、外側の張りが少ないと平坦・角張った印象になる
2. 内側切除単独
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切開位置:鼻の穴床(ノズル縁)内側部位を切除。
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長所:鼻孔の高さや形を整えやすく、外側に傷が出ない。
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短所:縮小効果は小さめ。張り出しがある場合は不十分なことも。
3. 内・外両側切除(コンビネーション法)
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切開位置:鼻翼外側と穴床内側の両方を適切に切除。
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特徴:状況に応じて両者を調整し、バランスを取りながら縮小を狙う 。
4. 下部(底部)切除
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切開位置:鼻孔縁より下側、アルファベット“U”に沿った底部エリア。
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効果:鼻孔高さや丸みを整えながらベースの高さをコントロール。
5. 鼻孔縁挙上(ノズルフラップ)
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切開位置:鼻孔縁を持ち上げるようにデザイン。
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目的:ふくらみ改善、鼻孔の見え方を上向きに変える手術
6. 鼻翼挙上
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切開位置:鼻翼基部を持ち上げる方向に切開・フラップ形成。
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効果:下垂した鼻翼のリフティング、顔全体のバランス向上
7. 回転進展フラップ併用法
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切開位置:内部切除を回転させるフラップを加える方法。
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効果:切除範囲が広い場合にも切開線を目立たせず拡大が可能
8. 多点アンカリング法(内側フラップ固定)
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方法:内部組織を複数箇所で固定(アンカー)し幅寄せ。
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目的:安定感ある小鼻縮小と吊り上げ効果を出す 。
ちなみに「いきなり小鼻縮小をするのはNG」と言われる理由は、内側法・外側法どちらにも共通して当てはまります。
理由は大きく分けて以下の通りです:
🔴 なぜ「いきなり小鼻縮小」がNGなのか?
✖土台(鼻尖・鼻背)のバランスが整っていないと不自然になる
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小鼻縮小はあくまで鼻翼(横の広がり)だけを小さくする手術。
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でも小鼻だけを小さくしてしまうと、以下のような弊害が起こりやすい:
問題 | 内容 |
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🧱 鼻尖・鼻柱が相対的に大きく見える | 横だけ縮小→縦が目立って「団子鼻」「鼻の穴が目立つ」印象に |
📐 顔全体とのバランスが崩れる | 鼻の横幅が狭くなりすぎると、逆に目が離れて見えることも |
🎭 鼻の穴が丸く目立つ | 横幅を詰めすぎると、穴の形が縦長に変形し目立つ |
✖将来的な修正が難しい(元に戻せない)
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小鼻縮小は一度切除すると皮膚の“戻し”がほぼ不可能。
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特に外側法は皮膚ごと切除するため、取りすぎると修正困難。
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「鼻を高くした後に再調整したかったのに、小鼻を先に切ってしまってバランスが取れなくなった」というケースが非常に多い。
✅ 正しい順番とは?
「段階的アプローチ」はこうです:
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鼻尖形成(必要に応じて耳介軟骨移植など)で中心軸を整える
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鼻背(必要ならプロテーゼ or 自家軟骨)で高さ・バランスを補う
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その後、小鼻縮小で“額縁”を整える