挙筋法は成功すれば天国だが失敗すれば地獄。
これは、瞼板法と挙筋法のデメリット・後遺症の違いに関連しています。
瞼板法のリスクには、瞼板のゆがみや角膜の損傷リスクがありますが、挙筋法のリスクは眼瞼痙攣や眼瞼下垂症などの結構致命傷となり得るリスクが存在しています。
その意味で、症例写真の成功事例だけを見ていると挙筋法がきれいだなーと感じられてしまう事があるのですが、反対に、挙筋法で失敗するとマジで取り返しのつかないことになる危険性もある訳です。
例えば上手な医者が挙筋法による眼瞼痙攣を発生する確率が1-2%だと仮定すると、100名施術を受けた人の内、1-2名は後遺症が出ることになります。その後遺症が出た人の中には、埋没の糸を抜糸しても眼瞼痙攣が治らないとうったえる方もいるのです。
逆に、挙筋法が積極的に行われる症例は、
・幅広二重を希望している人
・以前瞼板法で二重を作った際に瞼板が歪んでしまった人
です。なので基本的に瞼板法を推奨する外科医が多い訳です。
挙筋法での二重埋没法は裏留めという糸のかけ方があるのですが、特に危険で、
・糸を抜去する際にミュラー筋を損傷する可能性が高い
・隔膜の損傷
・抜糸自体が難しい
といった理由で、推奨していない形成外科専門医が多いでしょうか。
一度廃れてしまった術式なのですが、ここ5-7年で特に大手チェーン店が流行らせた経緯があります。
使用する糸の本数や結び方やループ留めなのか点留めなのかなどが医者によって違うので、都度比較されるのが賢明です。あと埋没法専門医だけはやめておきましょう。