切開リフトでしっかり引き上げようとした場合、手術時間の目安として3時間未満だと終わりません。なので、切開リフトで短時間な手術時間であれば、2時間とかで終了しているなら付け焼刃のフェイスリフトで切り損になってしまいます。
こうしたフェイスリフトは手術後間もない時点ではきれいに引きあがったように見えるのですが、半年とかを経過するとすぐに元通りになってしまうので、傷跡だけが残って持続しない失敗に陥ることになります。
皮下脂肪と筋膜全体的に落ちてきているのがたるみの原因となりますから、皮膚だけを切るのでは無くて、SMASを用いて引き上げる+靱帯(リガメント)を再固定してあげることで強力にリフティングすることが出来ます。
神経と靱帯を見分けながら手術が出来る機材として、神経刺激装置というものがあります。電気を流して靱帯なのか、神経なのか、糸の瘢痕なのかを見分けるため、電流を流して神経のピクピクする反応を見ることが出来ます。
過去に、頬脂肪吸引や糸リフトやHIFUを受けている方は、瘢痕組織が皮下にできてしまっていることもあるので、切開リフトの難易度が上がる可能性があります。HIFUをたくさん受けると筋膜が硬くなります。糸リフトは筋膜の下に瘢痕組織が出来てやりづらくなる、脂肪吸引で筋膜がズタボロに泣てしまうといったリスクがあるからです。
顔面解剖学をしっかりと学んでいるかどうかも、形成外科専門医は最低条件に、またJSAPS専門医だったり切開リフトの学会論文を発表しているのかを見ることが大切です。