強いフラクショナルレーザーで傷跡が修正できない理由。
すでに一部の傷跡専門の外科医から指摘されているところですが、強いフラクショナルレーザーを当ててニキビの瘢痕組織が多少良くなることはあっても、傷跡や水疱瘡の跡が改善したという事例はほぼ見つかりません。
それは何故かというと、フラクショナルレーザーでコラーゲンが増えて傷跡の凹みが盛り上がると説明を受けるのですが、実は、画像の肌荒れにモザイクをかけてぼやかすときの現象に似ているのかと思います。周辺組織の正常な皮膚もやけど跡状になることでカムフラージュのマジックでニキビ跡がぼやけて見えるのです。
ニキビ跡でしたら密集しているのでモザイクをかけると綺麗に見えやすいのですが、傷跡ははっきりと独立した形状の傷跡ですとうまくぼやけづらいです。水疱瘡跡も一つ一つが離れているので綺麗にぼやけづらいです。
以上の理由から、人中短縮などの傷跡が強いフラクショナルレーザーで改善することは大変難しいと考えることができます。一時的にレーザーによる赤みや色素沈着で白くなった成熟瘢痕が目立ちにくくなっていたりする視角変化はあるのですが、結局また目立つように戻ってきます。
その他の治療選択肢をまとめますが、ポテンツァ、高周波メスでのグラデーション処理、スキンポレ、グリーンピールなどがあります。