豊胸手術というとヒアルロン酸注入や脂肪注入などいくつかの豊胸術がありますが、注入系は1サイズ程度しか平均して大きくすることができないのに対して、シリコンバッグ豊胸手術は自分の希望するサイズにまでバストを大きくすることができますし、体内に吸収されることもありませんから半永久的(もしくは長期的)にバストをキープすることができるというメリットがあります。
シリコンバッグの歴史は古く一時期はシリコンバッグの膜が破損して内容物が漏れ出したり、乳ガンのリスクがあるということで禁止された時代もありましたが、現在は万が一シリコンバッグの膜が破損しても内容物が漏れ出すことがないコヒーシブシリコンが登場し、安全性も高くなっています。
ただシリコンバッグの手術後はバッグをいれる位置によって痛みが強くでる場合があります。特に大胸筋の下にいれる大胸筋下法は乳腺の下にいれるよりも強い痛みがありますから、できれば仕事は1週間程度は休んだ方がよいでしょう。
シリコンバッグ豊胸手術はバッグの大きさのために皮膚がパンパンに張り2~3ヶ月程度は硬い感じが続きます。徐々に皮膚の張りも落ち着いていきますがしばらくは違和感が残りますし、メスを使用して皮膚を切開する手術ですから、傷跡が残るというデメリットもあります。
傷は4センチ程度でわきの下を切開しますから水着やノースリーブにならなければ目立つこともありませんが、半年~1年ほどは傷跡が目立つことを理解しておくことが大事です。
以前に使用されていたシリコンバッグに比べると現在のシリコンバッグは安全性が高く安心して使用することができますが、トラブルや合併症がゼロというわけではありませんから、リスクがあるということも知っておく必要があります。
シリコンバッグは授乳に影響することもありませんが、レントゲンに写る場合もありますし、破損の危険性もあることから乳がん検診はしっかり受けた方がよいです。
豊胸手術をしていても乳がん検査はできます。
ただマンモグラフィ検診はどのような画像変化が起こるかわかっている素材で豊胸手術を受けた方のみOKとする医院があります。
破損しない様に考慮して慎重に検査したり画像の読影をしないとならないので、検診を受ける際にはシリコンバッグが入っていることを申し出るようにしましょう。必ずしもレントゲンに写るとはいえませんが、被膜が硬くなり石灰化を起こしているとレントゲンで乳腺のように見えてしまいますので、黙ってというのは絶対にNGです。
また方法は超音波検診が多いですが、自費で乳腺科クリニックなどで検診受診されるとよいと思います。そのほかにもシリコンバッグは異物ですから被膜拘縮を起こす場合があり、見た目にもバストが変形したり触ると硬くなるなど不都合なことが起こることがありますから、十分注意する必要があります。