失敗しないための美容相談所~整形ブログ・名医の条件・山口

失敗しないための美容相談所~整形ブログ・名医の条件・山口

全国美容外科の医師選びを解説中。
①症例写真が綺麗=技術が高いは間違っている
②美容外科学会には2種類ある
③選んではいけない美容外科とは

輪郭整形のだいたいの相場と、安全ラインとしてこの金額を極端に下回るとリスクが高いという目安も併記します。数字は全て一般的な価格帯で、特別安いキャンペーンなどは含めていません。

 

女性の顔のクローズアップ、輪郭形成について

 

術式 費用相場 危ない目安 備考
エラ削り 80〜150万円 70万円以下 必ず骨切り量と神経の位置をCTで確認する必要がある部位。安すぎると削る範囲が極端に少ないか、無資格レベルの施術リスク。
頬骨削り 65〜150万円 60万円以下 頬骨弓の固定が重要で、安全性と仕上がりの差が大きい。極端に安い所は固定の省略や剥離不足が起きやすい。
顎削り(オトガイ) 60〜120万円 50万円以下 下歯槽神経の保護が必須。安いほど設計が単純化され、左右差が出やすい。
オトガイ形成(前出し・短縮) 70〜130万円 60万円以下 垂直方向と前後方向の調整精度が重要。固定が弱いクリニックだと後戻りしやすい。
両顎手術 150〜300万円 120万円以下 もともと矯正領域に近いため高額が通常。低価格帯は安全管理が不十分なことが多い。
上顎または下顎セットバック 140〜250万円 100万円以下 咬合調整の技術が不可欠。安すぎると切る位置が固定式で融通が効かず失敗リスクが上がる。
頬骨セットバック 120〜165万円 90万円以下 弓の復位と固定の質が重要。低価格は固定が弱い傾向があり、不安定になりやすい。

 

安かろう悪かろうである理由

 

輪郭の骨切りは器具やCT、固定具のクオリティが仕上がりと安全性に直結するため、相場より極端に安いクリニックはリスクが跳ね上がりやすいです。特にエラ、頬骨、顎の三つは複雑な骨の形と神経の走行が関わるため、最低限の設備と技術が必要です。

 

格安クリニックが費用を下げられる理由 具体的に何を削っているか 起こりやすい問題
CT撮影や3Dシミュレーションを省略 神経位置や骨厚を詳細に確認しない 削り不足 左右差 神経損傷リスク上昇
手術時間の短縮で回転数を上げる 剥離を最小限 削る量を少なめにする 劇的に変わらない 後戻りしやすい
固定具の質を下げる 高品質のチタンプレートを使わず簡易固定 骨の安定性が弱く形が崩れやすい
若手医師を大量に使う 経験の少ない医師が執刀する 精度の低い切開 左右差 修正が必要になる
麻酔を簡易化して人件費削減 麻酔科医不在 静脈麻酔や局所で行う 術中覚醒 痛み 安全性低下
手術後のフォロー体制を削る 再診短縮 保証なし トラブル対応を避ける 後遺症や違和感が放置される
症例写真を流用した広告運用 実績を盛る 完成イメージが現実とかけ離れる

 

 

✉メール mail@ba-consulting.org

医師選びの相談フォーム

鼻先へのヒアルロン酸注入は、美容医療の中でも特にリスクとデメリットが大きい施術です。この記事では、なぜ多くの形成外科医が鼻先ヒアルを否定しているのか、安全性の問題、持続性の弱さ、外科手術との違いを整理してまとめます。

 

鼻先ヒアルが危険とされる理由は明確です。鼻先には細い動脈が密集しており、血管の走行が人によってばらつきます。どれだけ熟練した医師でも、注入時に血管に入り込む危険性を完全に避けることはできません。血管塞栓が起きると、皮膚の壊死だけでなく、目の動脈に逆流して失明につながる例も医学的に記録されています。鼻先は特にリスクが高いです。

 

また、鼻先の高さや形は、軟骨と靱帯が支える構造で決まるため、注入による持ち上げは一時的です。外科手術で移植した軟骨ですら長期的には沈み込むことがあるのに、柔らかいヒアルロン酸で安定した支えを作ることはできません。持続しない施術を高額で提供するクリニックがあることも批判されています。

 

鼻先ヒアルロン酸注入のリスクとデメリット

 

安全性と持続性を考えると、鼻先を高くしたい場合に現実的なのは鼻尖形成や耳介軟骨移植などの外科手術です。これらは変化が永続的であり、構造的に鼻先を支える力を作れます。

 

鼻先ヒアルと外科手術の違いを分かりやすく表にまとめます。

 

整形法 効果持続 リスク 適正 費用
鼻先ヒアルロン酸注入 数週間から数か月 動脈塞栓 壊死 失明リスク 構造上不適正 低〜高だが内容に見合わない場合あり
耳介軟骨移植など 長期的に安定 術後腫れや感染の一般的リスクのみ 鼻先の形を支える構造を作れる クリニックにより幅があるが適正

 

「鼻へのヒアルロン酸注入(非手術的鼻整形)」に関してリスク・合併症・持続性などを論じたもの


鼻先ヒアルロン酸注射の危険性についての論文

  • Y. Ma他 “Advances of Hyaluronic Acid Nasal Injection Techniques and Complications: A Systematic Review” (Aesthetic Plastic Surgery, 2025) — ヒアルロン酸を使った鼻注入の技術・合併症を体系的に整理しています。

  • SH Babu “A critical review of complications in non-surgical …” (Journal of Cosmetic Dermatology, 2021) — 非手術的鼻整形(フィラー注入)の合併症レビュー。

  • A. Manafi他 “Nasal Alar Necrosis Following Hyaluronic Acid Injection” — 鼻翼部へのヒアルロン酸注入後に皮膚壊死を起こした症例報告。 


 

鼻先ヒアルは美容医療の中でも特に慎重に扱われるべき施術で、医師側も避ける理由が明確です。鼻の手術をまともに出来ない直美が、鼻先ヒアルロン酸注射を盛んに進めている現状があるのですが、中には失明した例もあって社会的にも問題視されています。

 

✉メール mail@ba-consulting.org

医師選びの相談フォーム

人中短縮のデザイン基準を考察していきたいと思います。
目安の切除量については個人差が大きく、鼻下の厚み・上唇の厚み・歯茎の見え方・筋肉の強さなどが絡むため、誰にとっても安全なミリ数は存在しません。 

 
人中短縮のデザイン基準となる鼻下と唇

 

評価ポイント 目安 備考
鼻柱基部から上口唇の縁までの距離 個人の顔の黄金比に合わせて設定 顔写真を見ない限り具体的な数値は分からない
鼻下+上唇中央:上唇中央+顎先 1:2が理想比 下顔面のバランスが崩れると違和感が出る
笑った時の歯茎の見え方 1〜2mm程度 ガミースマイル傾向がある人は短縮量を控える必要
ぽかんとした時の前歯の見え方 前歯が軽く見える程度 見えすぎると口閉じ困難のリスク
上唇の厚み 厚めの人は相性が良い 薄い唇は短縮により貧相になりやすい
切除量の安全範囲 個人により大きく異なるため一律のミリ数は不可能 唇厚・筋力・人中長・骨格で全て変わるため不明

 

切除量は一般的に4〜5mmと説明されがちですが、これは本当に人によって危険にも安全にもなり得ます。唇が薄い人が5mm切ると不自然になりやすく、唇が厚くて人中が長い人は6mmでも自然なことがあります。

 

つまり安全なミリ数は顔を見ない限り判断できない領域です。全顔のバランスを診て、鼻柱の位置、上唇の厚み、ガミー傾向、閉口力をセットで評価する必要があります。

 

これだけはデータだけで決めると失敗しやすい部分なので、必ずこの手術をするなら形成外科専門医を最低条件にしていただくのが良いかと思います。以前解剖学に精通していない外科医が人中短縮を行って唇が閉じれなくなってしまった有名な事件がありました。

 

その医師はSNSでエゴサをしまわって証拠隠滅を行っていましたが、見事に形成外科専門医ではない、JSAPSでもない美容外科医の男でした。

 

✉メール mail@ba-consulting.org

医師選びの相談フォーム