待望の初主演。
主演が決まった時がちょうど全国ツアーだったという。
皆が祝福してくれて、とてもうれしかったと話す望海の姿が印象的だった。
ちょうど関西出張があったので、一日休みを取ってダブル観劇することができた。

初回は前方での観劇。
二回目は後方だったのだが、前の列に雪スカナビ(望海の同期)と花組の遼・春花、後ろの列に天真・大河と、ジェンヌに囲まれた席だった。
壮・悠真・紫峰・初姫らも観劇していた。

本当に初主演なの?と思わせる、望海の安定感。
歌も芝居も踊りも、どれも良くできていて、安心してみていられた。
鳳はコミカルな演技が愛らしく、ナイジェルが好きすぎてシャーロック・ホームズを書いたのね?と思わせる。
桜咲は脚本上ではしっかりヒロインなのに、なぜ出版物(パンフレット等)や立ち位置でヒロイン扱いではないのだろうか。
前作、サンテグジュペリで望海とお芝居をしていただけあって、相性もいいと思った。
桜咲もコミカルな演技が上手いが、歌が弱いのが難点か。

桜は女王の風格たっぷりで、威厳ある役作りだった。
女王の一日の流れを説明するナンバーの、彩城らもさすが。
柚香はセリフをしゃべっているのを初めて聞いたが、なかなか男役らしい声で良い。
ただまだ幼さが残っているので、髭が似合うだけの男くささが足りないか。
初回か二回目かどちらか忘れたが、しゃべっている途中で髭が取れそうになっていて、心配になった。
幸い取れずに済んだので、安心。

その他、久々に悪役な組長の高翔。
キュートな悪女、仙名は愛らしく可愛い。
史実ではケッペルはバーティとはずっと仲睦まじかったという。
てか、柚香のバーティはエドワード7世で、エドワード8世の祖父、つまり霧矢の祖父というわけか。
こういうヅカ的つながりを考えると、とっても楽しい。

クライマックスでは、なんと手錠プレイが登場!(笑)
キスしながら手錠までかけちゃうなんて、ナイジェルったらもう~という感じだった。
こういう萌えとかキュンっていうのは、宝塚では非常に大事な要素だと思う。

物語の組み立て方もなかなかよく、伏線もわかりやすい設定だった。
作者の田淵大輔が二度とも後方でチェックをしていて、脚本にいろいろとメモをしていたのが、なんだか微笑ましかった。

初主演で完売が出たということで、望海の今後が楽しみだなあと思っていたところ、やはりオーシャンズ11でベネディクトが配された。
ファンの評ではなかなか苦戦しているようだが、東京までにじっくりと練られたベネディクトに期待したいところ。

余談だが、Victorian Jazzが筆者のヅカファン人生初のバウホール観劇だった。
この作品で初回を飾れてよかったと思った。
以前にも書いたと思うが、筆者はそもそも原作のファンである。
アニメではまり、小説を読み、関連本も買い、銀英伝つながりの友人もいる。(笑)
そんな筆者にとって、宝塚版上演は夢が現実になったようなものだった。

@takarazukaということで幾分仕方はないが、同盟側がほとんど描かれず、筆者の愛するローゼンリッターやアッテンボロー提督らが登場しないのは若干残念ではあったが、リアル・ラインハルトか?!と言わんばかりの、凰稀のビジュアル、トークスペシャルで竹内女史に「七海さんはものすごく銀英伝オタクなんですってね」とゲストじゃないのに言わしめた七海の気合の入りっぷりなどにより、期待値が高まっていった。

話の流れとしては、ヒロインの必要性からかヒルダが原作に比べるとクローズアップされているものの、ヒルダが皇妃になる前で話が終わるため、若干消化不良ではあった。
これならアンネローゼをヒロインでもよかったのになあと思ったが、その辺はいろいろな事情があるのだろう。
同盟メインだったら、フレデリカで問題ないのだが、宝塚で同盟メインも難しいだろうし。

とはいえ、ヅカ版という観点でいえば、大成功だろう。
とにかく文句なしでラインハルトな凰稀のビジュアルといい意味での青臭さ、マント裁きなどはさすがといえる。
また、朝夏はしぐさがアニメのキルヒアイスをよく研究しているなあと思わせたし、ひたすらラインハルト様に向いているひたむきさがとても良かった。
蓮水のロイエンタール、七海のミッターマイヤーもリアル・双璧!という感じで、特に七海のこの作品にかける情熱の半端なさが方々から伝わってきて、とても嬉しかった。
ビッテンフェルトの澄輝は美味しい役どころをうまく演じていて、これからが楽しみだ。

ただ、オーベルシュタインはアニメや原作とイメージが違っていて、悠未がダメというのではなく、演出がうーむと思った次第だ。
悠未は持ち味をしっかり出していて、悠未らしいオーベルシュタインだったとは思う。

さて、同盟側。
キャラが少ないのが残念だが、緒月のヤン・ウェンリーが思った以上によかった!!!!
ヤンの割にきらきらしすぎているのは宝塚ということで仕方ないが。(笑)
雪組をあまり観てこなかったので、緒月=悪役のイメージしかなかったのだが、純矢演じるジェシカとのサンセットバレーは非常に美しく、このヤン提督だったら筆者もフレデリカのように惚れてしまっただろうなあと思った。
また、ユリアンを演じた伶美。
少年役は難しかっただろうに好演、亜麻色の髪の美少年だった。
若干残念なのは、アニメのイメージがあるからかもしれないが、髪型がきっちりとしたリーゼントだったこと。
ユリアンはふさふさ感あるんだけどなあ。

他にも蛇夫人、皇帝、姉上などなど、皆好演していて、新生宙組いいじゃん!!!と思わせてくれる舞台だった。
残念ながら一回しか見られず、博多遠征もできなかった。
博多版はぜひともDVD化してほしいのだが、難しいだろうなあ…。
スカステで放送されるまで待とう、博多座版…。
月組全国ツアー、ショーはHoB。
龍トップ就任後の初ショーということで期待が高まるも、ダンス大丈夫かな?と心配だったりした。
が、その心配もなんのその。
立場が人を作るというが、堂々たるトップぶりだった。
愛希はもともとダンスが上手な娘役ということもあって、各シーンでのダンスが伸びやかだった。
配役で意外だったのが、初演では霧矢だったと思うが、椅子のシーンの赤スーツの男がなんと越乃組長!!
あの怪しい色気は何だろう??(笑)

客席降りでは上手通路側だったので、龍・越乃ら客席降りメンバーとハイタッチできた。
これぞ全国ツアーの醍醐味!

その他、新しいシーンとして、ロックスターを夢見る愛希の夢が叶う?っぽい場面が追加。
毎回、激しくギターを弾く(エアギター風だが)愛希が可愛い。
また、ロックスター龍のきらきら衣装の似合い方が半端じゃなかった。
こういう衣装が似合うっていうのは、タカラジェンヌとして重要な要素だと思う。

全体的に龍の歌は安定していて、心配していたダンスも、龍比でちゃんと踊れていたと思う。
初演の瀬奈、再演の霧矢ともに踊れるスターだったので、プレッシャーもあったに違いない。
余談だがkazumi-boy先生のブログでも、龍が「リフトあまりしたことがない」と言っていたということが書かれていた。
でも、ちゃんと難しいリフトができていた。

その他、若手ベテランともに適材適所で頑張っていたと思う。
愛風の全ツエトワールは、今思うと餞別だったのだろうか。

埼玉公演だったので、終演後は埼玉出身の光月の挨拶があった。
ご当地出身者紹介はどの組でもあるけど、挨拶までは初めて。
月組だけなのかな。