膝の具合が気になるようになってから、いろいろなことを調べるようになったが、
その中で「炎症」という言葉をよく目にするようになった。
膝の痛みの原因のひとつが炎症であるなら、それを抑えるようなことをすれば、
少しは楽になるのではないか、そんなことを考えるようになった。
そこで気になったのが、食べるものの話である。
生姜やターメリック、大豆などには抗炎症の働きがあると書かれていて、
「それなら食事で何とかなることもあるのかもしれない」と思い、少し意識してみることにした。
まず取り入れやすいと思ったのが生姜である。
これは昔から体を温めるとも言われているし、料理にも使いやすい。
味噌汁に少し入れてみたり、煮物に加えてみたり、思いつくままに試してみた。
実際にやってみると、ほんの少し加えるだけでも体が温まる感じがあり、食後もしばらくぽかぽかとした感覚が残る。
これが膝に直接効いているのかどうかはわからないが、少なくとも悪くはなさそうだ。
一方で、ターメリックについては、どうにも扱いが難しい。
カレーのような料理であれば自然に取り入れられるのだろうが、普段の食事の中にうまくなじませるのがなかなか難しい。
試しに少しだけ使ってみたこともあったが、どうにも味が変わってしまい、自分の口にはあまり合わなかった。
一度、無理に使おうとして、卵焼きにほんの少し混ぜてみたことがあったのだが、
これが思った以上に風味が変わってしまい、結局ほとんど食べられずに終わってしまった。
体にいいと言われても、食べられなければ意味がないなと、そのときは苦笑いしたものだ。
こういうものは、無理に続けても長続きしないだろうから、
自分に合う形で取り入れるのが大事なのだろうと思う。
大豆については、比較的取り入れやすい。
もともと豆腐や納豆はよく食べていたので、それを少し意識して増やしてみることにした。
朝に納豆を食べることが増え、夜は豆腐を一品加えるようにしてみた。
これも劇的な変化があるわけではないが、続けていると体の調子が少し整ってきたような気がする日もある。
気のせいかもしれないが、そう思えるだけでも悪くない。
ある日、いつもより少し多めに生姜を入れた味噌汁を飲んだあと、体がじんわりと温まり、
そのまま外に出たときに、膝の動きが少し軽く感じられたことがあった。
「あれ、今日は少し楽かもしれない」と思えたその感覚が、妙に印象に残っている。
また別の日には、食事のことを気にしているうちに、自然と全体の量やバランスにも目が向くようになった。
以前は何となく食べていたものも、「これは体にどうなのだろう」と考えるようになり、
食べ方そのものが少し変わってきた気がする。
それに加えて、足のマッサージも少し取り入れてみることにした。
膝だけでなく、足全体の巡りをよくするといいという話を見かけて、風呂上がりにふくらはぎや足裏を軽くもむようにしてみた。
最初は半信半疑だったが、やってみると意外と気持ちがよく、終わったあとに足全体が軽くなるような感覚がある。
ただ、これも毎日続けるとなると、なかなか手間に感じる日もあり、そのあたりが難しいところではある。
ある晩、少し疲れていたときにマッサージを省いてしまったことがあったのだが、
その翌朝、何となく足の重さを感じて、「やはり多少は違うのかもしれない」と思ったこともあった。
こういう小さな違いの積み重ねなのだろう。
さらに、食事を見直す中で、水分の取り方にも気をつけるようになった。
今まではあまり意識していなかったが、こまめに水を飲むようにすると、体全体の巡りが少し良くなるような気がする。
これも直接膝に効くのかはわからないが、体には悪くないはずだ。
ある日、食事のあとに温かいお茶をゆっくり飲んでみたことがあった。
特別なことではないのだが、その時間が妙に落ち着いて、体の内側から温まるような感覚があった。
こういう時間の取り方も、ひとつのケアなのかもしれないと思った。
また別の日には、納豆に生姜を少し混ぜてみるという、少し変わった食べ方も試してみた。
最初は合うのかどうか不安だったが、意外にもそれほど違和感はなく、むしろ食べやすいと感じた。
こうして自分なりに工夫してみるのも、続けるうえでは大事なのだろう。
こうしていろいろ試してみると、体というのは部分だけでできているわけではなく、
つながっているのだなと感じることが増えてきた。
膝だけを何とかしようとするのではなく、食べるものや日々の習慣も含めて、全体で考える必要があるのかもしれない。
もちろん、これで膝の痛みがなくなるわけではないし、劇的な変化があるわけでもない。れでも、「少しは違うかもしれない」と思えることがあるだけで、気持ちはだいぶ違う。
年を重ねると、こういう不調とは付き合っていくしかないのだろうが、
その中でも、自分なりにできることを見つけていくことは大事なのだと思う。
今日は、特別なことをしたわけではない。ただ、食べるものを少し意識して、体をいたわるように過ごしただけである。
それでも一日を終えてみると、「まあ、こういう過ごし方も悪くないな」と思える。
食べるものを少し変えるだけでも、体はそれなりに応えてくれるのかもしれない。
そんなことを、ぼんやりと感じた一日だった。